不正接続容疑:HP改ざん、17歳逮捕…匿名化ソフト使い

毎日新聞 2015年07月01日 13時05分

 発信元の情報を隠せる通信ソフトを使って出版社のサーバーに不正アクセスし、ホームページ(HP)を改ざんしたとして、警視庁サイバー犯罪対策課は1日、川崎市の無職少年(17)を不正アクセス禁止法違反容疑などで逮捕したと発表した。

 少年はインターネット上で「ZeroChiaki」と名乗り、企業などに同様のサイバー攻撃を繰り返し、短文投稿サイト「ツイッター」などに結果を投稿。「本物のサイバー戦争がみたいかい?」などと書き込んでいた。

 逮捕容疑は昨年12月、匿名化通信ソフト「Tor(トーア)」を使って自宅のパソコンから3回にわたり東京都新宿区の出版社のサーバーに不正に侵入し、同社のHPを改ざんしたとしている。同課によると、少年は容疑を認めている。

 少年は出版社社員にフィッシングメールを送りつけ、IDやパスワードを盗み取って悪用していた。改ざんされたHPは閲覧しようとすると、都内の法律事務所のHPに自動的に接続するようになっていた。少年のパソコンなどからは、他人のパソコンをロックして金銭を要求する「ランサムウエア」と呼ばれる身代金型ウイルスも発見された。ウイルスは少年が作成したとみられ、裏付け捜査をしている。【斎川瞳】

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