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“ハッカー”少年「身代金要求型」ウイルス作成か7月1日 18時43分
発信元の特定を難しくする特殊なソフトを使って、東京の出版社のサーバーに不正にアクセスしたなどとして17歳の少年が逮捕された事件で、少年のUSBメモリーから、パソコンのデータを勝手に暗号化して金銭を要求する「身代金要求型」と呼ばれるウイルスが見つかったことが、警視庁への取材で分かりました。このウイルスは去年から国内で確認され、警視庁は少年がウイルスを作成した疑いがあるとみて調べています。
この事件は、去年12月、発信元の特定を難しくする特殊なソフト「Tor」を使い、自宅のパソコンから東京の出版社のサーバーに侵入しホームページを改ざんしたなどとして、川崎市の17歳の無職の少年が不正アクセス禁止法違反などの疑いで警視庁に逮捕されたものです。調べに対し、少年は容疑を認めているということです。
警視庁などによりますと、少年は、インターネット上で「0Chiaki」と名乗り、企業などにサイバー攻撃を繰り返し、その状況をツイッターなどでアピールするハッカーとして知られていますが、押収されたUSBメモリーからパソコンのデータを勝手に暗号化して金銭を要求する「身代金要求型」と呼ばれるウイルスが見つかったことが警視庁への取材で分かりました。
このウイルスは海外で広まっていますが、国内でも去年から日本語を使ったウイルスが確認されています。
警視庁によりますと、USBメモリーから見つかったのは日本語のウイルスで、少年もツイッターで作成に関わったことをほのめかす投稿をしていたということです。
警視庁は、少年がウイルスを作成した疑いがあるとみて、押収したパソコンを解析するなどして調べています。
警視庁などによりますと、少年は、インターネット上で「0Chiaki」と名乗り、企業などにサイバー攻撃を繰り返し、その状況をツイッターなどでアピールするハッカーとして知られていますが、押収されたUSBメモリーからパソコンのデータを勝手に暗号化して金銭を要求する「身代金要求型」と呼ばれるウイルスが見つかったことが警視庁への取材で分かりました。
このウイルスは海外で広まっていますが、国内でも去年から日本語を使ったウイルスが確認されています。
警視庁によりますと、USBメモリーから見つかったのは日本語のウイルスで、少年もツイッターで作成に関わったことをほのめかす投稿をしていたということです。
警視庁は、少年がウイルスを作成した疑いがあるとみて、押収したパソコンを解析するなどして調べています。
「0Chiaki」とは
「0Chiaki」と名乗るアカウントは、去年3月に「サイバー部」という名前のインターネット上の掲示板を開設し、その後、ツイッターで、みずからが行ったとする企業や個人へのサイバー攻撃の状況をたびたび投稿していました。
出版社のサイトが被害に遭った去年12月6日、この企業のサーバーの管理画面とみられる画像をピースサインの絵文字とともに投稿していました。
去年11月には、「ランサムウェア」と呼ばれ、他人のパソコンのデータを勝手に暗号化して読めなくする「身代金要求型」のコンピューターウイルスの作成ツールを購入したと投稿しています。
民間のセキュリティー会社「シマンテック」によりますと、ツールを使って作成したとみられるウイルスは去年11月から改ざんしたブログを通じてばらまかれ、ウイルスに感染して勝手に暗号化されたパソコンを元に戻すためには現金30万円を支払えというメッセージが表示されていたということです。
「0Chiaki」はことし2月に、数十人のパソコンをこのウイルスに感染させたと投稿しています。
また、ツイッターのアカウントが大量に乗っ取られ、ネット上の中傷の書き込みを削除する活動をしている東京の弁護士に対して、殺害予告などが投稿された事件についても関与をほのめかすような投稿をしていて、さまざまなサイバー攻撃を繰り返していたとみられています。
出版社のサイトが被害に遭った去年12月6日、この企業のサーバーの管理画面とみられる画像をピースサインの絵文字とともに投稿していました。
去年11月には、「ランサムウェア」と呼ばれ、他人のパソコンのデータを勝手に暗号化して読めなくする「身代金要求型」のコンピューターウイルスの作成ツールを購入したと投稿しています。
民間のセキュリティー会社「シマンテック」によりますと、ツールを使って作成したとみられるウイルスは去年11月から改ざんしたブログを通じてばらまかれ、ウイルスに感染して勝手に暗号化されたパソコンを元に戻すためには現金30万円を支払えというメッセージが表示されていたということです。
「0Chiaki」はことし2月に、数十人のパソコンをこのウイルスに感染させたと投稿しています。
また、ツイッターのアカウントが大量に乗っ取られ、ネット上の中傷の書き込みを削除する活動をしている東京の弁護士に対して、殺害予告などが投稿された事件についても関与をほのめかすような投稿をしていて、さまざまなサイバー攻撃を繰り返していたとみられています。
サイバー犯罪 後を絶たない要因
警視庁は、サイバー犯罪が後を絶たない要因の1つとして、今回の事件でも使われた、発信元の特定を難しくする特殊なソフトなどがインターネット上などで簡単に入手できる環境があると指摘しています。
家庭でインターネットを利用する際に使う接続機器のルーターの情報を盗み取り、無断でネットに接続する、いわゆる「ただ乗り」をしたとして松山市の男が逮捕・起訴された事件では、無線を拾うことができるアダプターをネットオークションで3500円で購入し、近所の家の無線を傍受したうえで、無料の解析ソフトを使ってパスワードを解読していたとみられています。
去年9月、インターネットのオンラインゲームの運営会社のサーバーに大量のデータを送りつける「DDoS攻撃」というサイバー攻撃を行い、サーバーを停止させて業務を妨害したとして、当時、中学3年生の少年が書類送検された事件では、海外のサイトを通じて月額8ドルの料金で利用できるツールを悪用していたということです。
これらの事件に共通しているのは、容疑者がコンピューターに関する教育を受けておらず、プログラミングなどの専門知識がなかったという点で、警視庁は、誰でも手を出すことが可能な犯罪だとして警戒を強めています。また、インターネット上のパスワードを使い回している人やパソコンのセキュリティーソフトを最新のものに更新していない人が多いため、対策を強化するよう呼びかけています。
家庭でインターネットを利用する際に使う接続機器のルーターの情報を盗み取り、無断でネットに接続する、いわゆる「ただ乗り」をしたとして松山市の男が逮捕・起訴された事件では、無線を拾うことができるアダプターをネットオークションで3500円で購入し、近所の家の無線を傍受したうえで、無料の解析ソフトを使ってパスワードを解読していたとみられています。
去年9月、インターネットのオンラインゲームの運営会社のサーバーに大量のデータを送りつける「DDoS攻撃」というサイバー攻撃を行い、サーバーを停止させて業務を妨害したとして、当時、中学3年生の少年が書類送検された事件では、海外のサイトを通じて月額8ドルの料金で利用できるツールを悪用していたということです。
これらの事件に共通しているのは、容疑者がコンピューターに関する教育を受けておらず、プログラミングなどの専門知識がなかったという点で、警視庁は、誰でも手を出すことが可能な犯罪だとして警戒を強めています。また、インターネット上のパスワードを使い回している人やパソコンのセキュリティーソフトを最新のものに更新していない人が多いため、対策を強化するよう呼びかけています。