Web制作
【新人ディレクター向け vol.1】Web制作における契約書の種類とその範囲
新たにWebディレクターとなった方たちに捧げる【新人ディレクター向け】と題したシリーズの、第1回目です。Webディレクターは幅広い仕事をこなすことが求められますよね。今回は、制作における契約書について説明していきたいと思います。契約を結ぶ上でトラブルの起きやすいポイントなどを押さえておきましょう。
GWに仕事以外の予定がなかった中水です。
新人ディレクター向けシリーズ、第3弾です。
過去2回の記事では、主に契約書を題材にして法律周りを書いてみました。
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【新人ディレクター向け vol.1】Web制作における契約書の種類とその範囲
新たにWebディレクターとなった方たちに捧げる【新人ディレクター向け】と題したシリーズの、第1回目です。Webディレクターは幅広い仕事をこなすことが求められますよね。今回は、制作における契約書について説明していきたいと思います。契約を結ぶ上でトラブルの起きやすいポイントなどを押さえておきましょう。
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【新人ディレクター向け vol.2】Web制作における契約成立の流れと注意点
前回は契約・発注・納品のときに重要になる、契約書の種類とその効力について解説をしました。 今回は前回触れることができなかった、発注について細かく解説してみようかと思います。なぜ発注だけ細かくするかというと、発注時の認識合わせがのちのち重要になるからです。
改めて制作の一連の流れのおさらいをすると、下記のとおりです。
今回からは【財務関連】について、現場の事例も交えてポイントを書いてみようと思います。「請求」の部分ですね。
ディレクターをやっていると、クリエイティブを追求することはもちろんですが、数字目標を追いかける必要もありますよね。
組織として動いている以上、かつプロとして従事している以上、数字もとっても大事なのです。
財務関連といえば、やっぱり売上がメインのお話になります。
そこで、注意しなければいけないポイントはこちら。
大きくこの3つが大事な要素です。ひとつずつ解説してみます。
これは契約書にも盛り込まれる内容で、請負契約であれば、通常は納品月の月末請求となることが多いです。
(契約の種類は前回の「【新人ディレクター向け vol.1】Web制作における契約書の種類とその範囲」を参照)
しかし長期の案件の場合はどうなるでしょうか。6ヶ月に渡る長期案件だった場合、請求できるのが6ヶ月先になると、とっても体力(会社の資金力)が必要となります。
そうした場合は、分割請求という選択肢もあります。
しかし分割請求するには、それ相応の納品をすることが必要です。
作業していた事実が不可欠なので、要件定義書、仕様書、途中段階のデザインなどを納品しましょう。
なおかつ、請求金額とその成果が見合っていることも重要です。見合っていない場合、厳密には商法上の違反となります。
事前にクライアントと相談し、
をしっかり調整するようにしましょう!
これはいわゆるキャッシュフローです。
キャッシュフローも、請求タイミング以上に重要なことです。いくら請求しても、実際にお金が入ってこないと意味がないですからね。。。
入金タイミングは月末請求、翌月末払いとなることが多いです。
しかしこれも注意が必要です。クライアントによっては、月末請求、翌々月末払いと会社のルールで決まっていることもしばしば。
この場合は、5月末に請求すると、実際に入金されるのは7月の末日となります。
これも会社の資金力が必要となってしまうので、入金日を早められないか事前に調整すると良いかもしれません。
そしてもう一つ気をつけたいのが手形の存在ですね。
請求書を送った後、クライアントによっては手形が発行されるケースがあります。
手形は有価証券に分類されますが、会社の信用力で「支払いの約束」をしているだけです。手形には支払期日というものが明記されており、その期日を迎えないと現金化することができません。
支払期日が発行日より3ヶ月後というケースもざらにありますが、そうなると現金化できるのが3ヶ月後になります。この3ヶ月間は入金がないことになるので、契約段階で確認するようにしましょう。
制作業界では、フリーでお仕事を受けてくれる方がとても多くいらっしゃいます。
いわゆる個人事業主・フリーランサーと称される方々です。
かくいうLIGもたくさんのパートナーさんとお仕事をさせていただいており、その中にフリーランサーの方もたくさんいらっしゃいます。
そんなパートナーさんにお仕事を依頼したときの請求書で注意したいのが、源泉徴収と呼ばれるものです。
源泉徴収とは「支払者が事前に所得税などを差し引いて、支払いをする制度」のことです。そうです、税金です。
ここでポイントなのが「支払者が納める」ということです。ちょっと例を使って説明します。
例えば100万円でWebデザインをフリーランサーの方にお願いしたとすると、
という請求書が届くと思います。
100万円のお仕事なのに、源泉徴収税額という項目によって合計が減ってますよね。
これが源泉徴収というもので、総額の10.21%にあたる金額を所得税として支払者が納める必要があるので、減っているのです。
まれに、パートナーさんから請求書をいただいた際、源泉徴収という項目が抜けている場合があります。
請求書から抜けていても、支払側は所得税を納めなければならないので、ちょっと損してしまいます。そのため、抜けていた場合はそっと伝えてあげましょう。
※源泉徴収は100万円を超えると、超えた金額に対して20.42%を所得税として納める必要があります。
フリーランサーの方にお支払いする源泉徴収については、以下のブログで詳しく解説されています。
いかがでしたでしょうか。
財務の知識はとっても広く、今回ご紹介したのは現場でよく出てくるほんの一部です。
ディレクターは制作面だけに関わらず、財務の心配もしなければいけないのです。
僕も書いてて改めて勉強になったので、お金周りもしっかり管理できるディレクターになりたいなと思います。
それでは!
【なかみーのディレクション心得】
※ 【新人ディレクター向け vol.1】Web制作における契約書の種類とその範囲
※ 【新人ディレクター向け vol.2】Web制作における契約成立の流れと注意点
※ Webディレクターが「0から1を作る」ための戦略設計に必要な4つのステップ