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「EC詐欺サイト」見抜く5ポイント

web R25 6月27日(土)7時1分配信

今やネットショッピングサイト(以下、ECサイト)は、スマホでも利用できる便利なサービスとして定着している。その一方、「ECサイトで頼んだものが届かない」「海外サイトで注文した商品がコピーブランド品だった」…などの、「ECサイト詐欺」が増加しているという。

「2年ほど前から、ネットの普及や市場認知度の上昇を背景に、ECサイトが悪質な詐欺に利用されるケースが増えてきています。代表的なのは日本の人気ECサイトを完全にコピーした『なりすましサイト』を利用した詐欺。有名ブランドの『コピー商品』が送られてくることもあり、搬送中にコピー商品であることが発覚した場合、税関で没収や処分されることもあるんです」

そう語るのは、ECサイトの運営支援を行っている「ネットショップ総研」代表取締役・長山衛氏。そこで、詐欺サイトにだまされないためのチェックポイントを教えてもらった。

【EC詐欺サイトを見抜く5つのチェックリスト】
□1 サイトに表記されている日本語が不自然
□2 日本のサイトのはずなのにドメインが「jp」ではない
□3 会社名や会社概要の社名、代表者名が画像化されている
□4 相場と比べて安すぎる
□5 指定された支払い方法が「前払い」または「銀行振込」

「なりすましサイト」や「コピーブランド品」を送りつける詐欺を見分ける方法の数々。これをチェックすべき理由とは?

□1 サイトに表記されている日本語が不自然
「なりすましサイト」は、デザインや画像、特定商取引法に基づく表示に至るまで、パッと見では、本物との識別が困難なほど、巧妙に作られているのが特徴。ただし、長山さんいわく「海外で作成されたものが多く、助詞や助動詞など、日本語の文章がとても不自然」だという。

□2 日本のサイトのはずなのにドメインが「jp」ではない
1の「日本語チェック」はサイトの文面を読み込まないと気づきにくいが、こちらは比較的わかりやすい。「なりすましサイト」は基本的に海外ドメインなので、怪しいと感じたらURLを見るべし。「詐欺サイトにはアジア圏のドメインが多いといわれています」(長山さん)

□3 会社名や会社概要の社名、代表者名が画像化されている
消費者に疑われた時、すぐに会社名や代表者名などを検索できないようにするための手段だという。このほか、問い合わせ用のメールアドレスが、一般企業では基本的には使わないフリーのメールアドレスで記載されていることも。

□4 相場と比べて安すぎる
コピー商品を扱っているサイトの商品は“価格が異常に安い”のが特徴。ただし、安さをカモフラージュするために、正規品と価格が近いアイテムを紛れ込ませて「在庫切れ」表示にしているケースもあるので要注意。

□5 指定された支払い方法が「前払い」または「銀行振込」
口座さえあれば成立する「前払い」「銀行振込」を指定してくるのは、ECサイト詐欺の常套手段。商品到着後に商品を確認したうえで支払う「後払い」が比較的安全。しかし、「返品不可」で押し通す事業者もいるらしいので、1〜4のチェック項目とあわせてサイトを見極めよう。

以上5つのチェックポイントのほか、他の利用者のクチコミを見るのも効果的。ただ、サイトに肯定的な意見がある場合でも “自演”や“ステマ”の可能性もあるので鵜呑みは禁物だという。

さて、細心の注意を払ったとしても、悪質な詐欺サイトに引っ掛かってしまったら、泣き寝入りするしかないのだろうか…?

「万が一、被害に遭った場合は『詐欺救済法』による返金が可能です。警察に被害届けを出すと同時に、銀行に相談して口座を凍結してもらいましょう。詐取された金額は、銀行口座に返金してもらえますよ」(長山さん)

ECサイト詐欺に遭い、警察(サイバー犯罪対策課)や国民生活センターに相談に行く際には、証拠品として、購入した商品ページのスクリーンショットと、メールの履歴や振込明細、商品を持っていくと、スムーズだとか。

以上、ネットショッピングライフを利用する際は、くれぐれもお気をつけあれ!
(大貫未来/清談社)
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

最終更新:6月27日(土)7時1分

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