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路線価 7年連続下落も大都市圏は上昇7月1日 11時36分
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相続税などの計算の基準となる「路線価」が1日、公表されました。全国平均では7年連続の下落となりましたが、下げ止まりの傾向が強まり、東京・大阪・愛知などの大都市圏では、海外からの投資資金の流入などを背景に去年よりも上昇しました。
路線価は主な道路に面した土地の1平方メートル当たりの評価額を国税庁が1月1日の時点で算定したもので、相続税や贈与税を計算する基準になります。
1日公表されたことしの路線価は全国の平均で去年を0.4%下回り、リーマンショック以降7年連続の下落となりましたが、下げ幅はこの7年で最も小さくなり、下げ止まりの傾向が強まりました。
一方、再開発が進み、海外からの投資資金が集まっている東京・大阪・愛知の大都市や、東日本大震災の被災者が移転するための住宅地の需要が大きい宮城、福島など10の都府県では、去年より上昇しました。
個別の地点では、東京の銀座5丁目の銀座中央通りが去年より14.2%上昇し2696万円で、30年連続で日本一となりました。
また、大阪市の阪急百貨店前の御堂筋は去年より10.1%上昇して832万円、名古屋市のJR名古屋駅前の名駅通りは去年を11.5%上回り736万円になりました。
1日公表されたことしの路線価は全国の平均で去年を0.4%下回り、リーマンショック以降7年連続の下落となりましたが、下げ幅はこの7年で最も小さくなり、下げ止まりの傾向が強まりました。
一方、再開発が進み、海外からの投資資金が集まっている東京・大阪・愛知の大都市や、東日本大震災の被災者が移転するための住宅地の需要が大きい宮城、福島など10の都府県では、去年より上昇しました。
個別の地点では、東京の銀座5丁目の銀座中央通りが去年より14.2%上昇し2696万円で、30年連続で日本一となりました。
また、大阪市の阪急百貨店前の御堂筋は去年より10.1%上昇して832万円、名古屋市のJR名古屋駅前の名駅通りは去年を11.5%上回り736万円になりました。
銀座・鳩居堂前は30年連続最高値
全国で最も路線価が高かったのは、ことしも東京・中央区銀座5丁目の「鳩居堂」前の銀座中央通りで、昭和61年から30年連続となりました。その額は1平方メートル当たり2696万円です。都道府県庁所在地の最高路線価が全国で最も低かった鳥取市の11万5000円の234倍に上ります。
ただ、これでも過去の路線価と比べるとピーク時の7割ほどです。今と同じ計算方法で銀座中央通りの路線価が最も高かったのは平成4年の3650万円です。しかし、バブル経済の崩壊で急落し、平成9年には1136万円とピークのおよそ3分の1に下がりました。その後、徐々に持ち直し、ミニバブルとも呼ばれ、平成20年には3184万円まで上がりました。ところがリーマンショックが世界経済を襲うと平成21年から再び下落に転じましたが、去年、上昇し、ことしは去年に比べ額にして336万円、率にして14.2%も上回りました。
ただ、これでも過去の路線価と比べるとピーク時の7割ほどです。今と同じ計算方法で銀座中央通りの路線価が最も高かったのは平成4年の3650万円です。しかし、バブル経済の崩壊で急落し、平成9年には1136万円とピークのおよそ3分の1に下がりました。その後、徐々に持ち直し、ミニバブルとも呼ばれ、平成20年には3184万円まで上がりました。ところがリーマンショックが世界経済を襲うと平成21年から再び下落に転じましたが、去年、上昇し、ことしは去年に比べ額にして336万円、率にして14.2%も上回りました。
専門家「さらに地方に波及が重要」
アメリカの大手不動産会社「JLL」リサーチ事業部の大東雄人さんは、「円安などが買い材料となり、海外マネーの流入が進んでいるのが大きな要因となって、東京を中心に不動産価格が上昇し、これらにけん引される形で地方都市でも下げ止まりや上昇に転じる状況となっている。都心部では過熱感も指摘されているが、今のところバブルにはなっておらず、回復をさらに地方にも波及させていくことが重要だ。ただ、今後は値上がりを期待して不動産を購入するといった動きがエスカレートしないか、十分気をつける必要がある」と話しています。