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「うるう秒」3年ぶりに実施
7月1日 9時04分

「うるう秒」3年ぶりに実施
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世界の標準時を地球の自転に合わせるため1日を1秒長くする「うるう秒」の調整が、1日午前9時前、3年ぶりに行われました。
「うるう秒」は、地球が自転するスピードが僅かに変わることで生じる時刻のずれを調整するため、1日の長さを1秒長くするもので、1日、3年ぶりに世界で同時に実施されました。
日本の標準時を管理している東京・小金井市の情報通信研究機構では、調整の瞬間を見ようと地元の小中学生などおよそ1000人が集まりました。集まった人たちは建物の側面に設けられた大きなデジタル時計の前で声を上げてカウントダウンを行い、時計が「午前8時59分59秒」の後に「8時59分60秒」という通常にはない1秒を表示すると、歓声を上げたり、特別な瞬間を写真に収めたりしていました。
訪れた大学生の女性は「めったに見られない瞬間で感動しました。ふだんは考えない1秒の大切さを考えました」と話していました。
また、NTTが提供する時報サービスでは、午前8時59分60秒と午前9時の2回連続して「ポーン」という時報の音を鳴らす対応がとられました。
うるう秒は、一般のパソコンやスマートフォンではインターネットなどを通じて自動的に調整されますが、古い基本ソフトを使っているコンピューターシステムなどでは事前の対応が必要なケースがあります。特に今回は平日にうるう秒が実施されたため、予期しない不具合を警戒して社員を待機させるなどの動きも出ています。
情報通信研究機構の今村國康研究マネージャーは「日本の標準時を管理しているすべての機器でうるう秒の調整作業が終わり、正常に動いていることを確認できました。今後も正しい時刻を送るという役割を着実に果たしていきたい」と話していました。

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