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踊るバイエイターの敗者復活戦

「バイエイター」とは「バイトしながらアフィリエイトする人」のこと。アルバイター、アフィリエイターの略。アルバイト、アフィリエイト収入で生計を立てる人が、踊りながら(楽しみながら)生きて行くための知恵を紹介するブログ。不定期20時頃更新。

「会社は学校じゃねーんだよ」。バイラルメディア・BUZZ HOUSEの閉鎖から学ぶ会社を学校にする事の功罪

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「会社は学校じゃねーんだよ」発言でお馴染み、イケメン・松村淳平氏が代表取締役を務める株式会社WAVESTが運営する「BUZZ HOUSE」が本日2015年6月30日に閉鎖された。

 

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松村淳平氏(https://twitter.com/junpei1114

 

BUZZ HOUSEサービス終了のお知らせ

 

3ヶ月で2000万円の赤字を計上した株式会社WAVESTの主軸事業が本日幕を閉じたのである。

 

「BUZZ HOUSE」が失敗した理由

BUZZ HOUSEが失敗したのは営利企業である以上収益化の失敗を意味する。広告収入を主とするメディア運営で収益化の失敗が意味するところは集客の失敗である。

では、BUZZ HOUSEが集客できなかった理由は何だったのだろうか?

 

現在はすでにサイト自体が閲覧できなくなっているが、以前のサイトを見る限りはコンテンツの薄さが目に付いた。バズらせる事を目的にソーシャルを中心とした集客を目指したが、これが予想したよりも伸びなかったのだろう。加えてコンテンツが薄い事により検索エンジンからの集客が出来なかったのも大きい。

コンテンツはYouTube動画を貼って一言解説を加えただけのものや、お歳暮を紹介する見るからに広告臭のする記事もあったので、当然といえば当然である。

 

同じパクりサイトでもキュレーションサイトの多くは検索エンジンからの集客を重視し、コピーコンテンツを含めたコンテンツを充実させる事でトラフィックを奪っている。

BUZZ HOUSEの場合は恐らく元から検索エンジンからの集客を考えていなかった。ソーシャルだけで十分な集客が出来ると考えていたのだと思うが、これが裏目に出たのである。

 

以前にも述べたとおり、BUZZ HOUSEはクラスの人気者達が作り上げたコンテンツという印象が強かった。クラスの人気者がコンテンツを作ると、周りのみんなはそれを過大評価してくれる。集客の観点で言っても、クラスの人気者達が薦めれば周りのみんなも気を使って拡散してくれるだろう。

外見だけを見れば確かに一流の人達かもしれない。

 

加えて、BUZZ HOUSEはそれなりに有名な人を使って、ソーシャルでの宣伝もしてもらっていたように思える。要はステマだが、これも上手く拡散には結びつかなったようだ。

 

オープンな場で集客を狙うために身内で過大評価すれば、それに釣られて訪問したユーザーの満足度は低くなる。第三者の目からすると、良いものでもないのに「良い良い」と連呼している奇妙な集団にも映るのである。

 

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『BUZZHOUSE』 のエントリー - はてなブックマーク

 

コンテンツに莫大なコストをかけたにもかかわらずバズの中心ともなり得るはてなブックマークでは3つ以上のはてブが付いていた記事は9つしかなかった。はてなブロガー1人でも1年で8個以上のはてブを獲得したコンテンツを作り上げる事が出来る人はそれなりにいるだろう。

 

検索エンジンのみならず、ソーシャルでの集客も失敗したのだ。このような集客の見通しの甘さが収益化の失敗に結び付いたわけだが、この事業が「学校」だったと評されてもしかながないだろう。

 

会社は学校だった?

IR掲示板を見ると、このBUZZ HOUSEを運営する株式会社WAVESTは100%サイバーエージェントの出資で設立されている。要は、代表者本人は全くお金を出しておらず、リスクを負わずに莫大な資金を動かしていた。

 

株式会社WAVESTには4つの主要な事業がある。

・BUZZ HOUSE
・CANDY by Ameba
・メイクme
・TEENS TREND LABO

 

BUZZ HOUSE以外の3つの事業は現在も継続している。ただ、BUZZ HOUSEが主力の事業だったのは明らかで、ここに多くの資金や人員を動員したはずである。

会社全体としては、わずか3ヶ月で2000万円の赤字を計上したのは上でも紹介した通りだ。

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親会社サイバーエージェントから莫大な資金を調達したにもかかわらず(資本金は6500万円)、BUZZ HOUSEの提供したコンテンツはその分の価値を持たなかった。

 

「会社全体で」2000万円だったとしても、本日が運営を終了するまでの間はBUZZ HOUSEへ数千万円という資金を注入しただろう。あのようなサイトに数千万円を使うというのは、サイト運営のプロはもちろん素人から見てもおかしいと思うはずだ。

 

アフィリエイターを含めたメディアサイトを作っている人達もここまでの金額を消費するならそれなりのメディアを作り上げる事が出来る。恐らく1000万円の資金を使えば、ほとんどの専業アフィリエイターが月100万円を売り上げるメディアを1年で作り上げる事が出来るはずだ。

月100万円を売り上げるメディアであれば1000万円で売却する事も難しくはない。

BUZZ HOUSEが売却ではなく閉鎖ということであれば、サイトとして資産価値を全く持たなかったという事だろう。

 

使った分のお金に対する利益を上げられなかった時点で彼は会社を学校にしてしまったという事になる。

 

会社を学校にする事の功罪

おそらく彼は今までクラスの人気者で、大きな失敗など経験をしたことが無い人間だったに違いない。主軸事業を失った事で、親会社のサイバーエージェントはもちろん世間からも様々な批判にさらされただろう。しかし、それは会社を学校にした、お金で遊んだ結果として当然と言わざるをえない。

 

某キュレーションサイト代表者はコピーコンテンツの提供に徹することでお金の回収に成功している。日本のクリエイターが作成したコンテンツで稼いでいても、税金を払いたくないという理由でシンガポールに住んでいるのは明らかだ。

ただ、彼女はシンガポールに移住したのは税金対策ではなく息子の教育、要は学校のためとしている。

 

会社を学校にしている人でも汚い事をすれば確かにお金を稼ぐ事は出来る。今でも彼女は自撮りとフォトショ、税金対策、会社の学校化に力を注いでいるだろう。

 

会社を学校にしても、汚い事をすれば成功への道が開けるかもしれない。しかし、自分が彼に望むのは会社を学校にせずにもっと泥臭く、お金稼ぎをしてほしいという事である。

 

彼は少々「着飾り」過ぎていたと思う。ある程度拡散すれば盛り上がっている「雰囲気」に釣られて多くの野次馬も集める事が出来ると考えたのだろう。しかし、クラスの人気者達の集まりでも「中身」がなければ、世間では評価されない。結局集客を「中身」ではなく、「外見」に頼った結果失敗したと言わざるを得ない。

 

着飾るためだけに数千万円というのはさすがに使いすぎだった。サイト運営に数千万円なんて費用も必要ない。独自ドメインとサーバー代を含めても年1万円もあれば十分に可能だ。遊んで失ったものを取り戻すために、彼にはアフィリエイターの多くが辿ってきたお金のない状態で会社を学校にせずにサイト運営を行ってほしい。

 

世間からも甘やかされたからなどとの批判も受けているだろう。しかし、アフィリエイターもアフィカス、物乞い、(スパマーではないのに)スパマーと呼ばれながら小銭を稼ぐ事から始めている。

彼も泥臭くお金を稼ぐ事で、まずは使った分の人様のお金を取り戻す事が、新しい評価を作るための一歩のように思えるのである。

 

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