GACKT 豪華DJ陣によるリミックス・アルバム完成 「好きなようにやってくれ!」/インタビュー2

2015年6月30日 16時00分
このエントリーをはてなブックマークに追加

撮影/平野タカシ

[その他の写真を見る]

そこから考えると、集客力があるDJという立ち位置は、根本的な音楽の在り方への立ち返り、という意味においては非常に純粋な流れだよ。

――お客さんが生で音楽に触れる、体感する場を作っているわけですもんね。

GACKT:そう、実際にその場でお客さんが“音を使っている”わけだから。特典が欲しくてCDを何枚も一人で買って、CDを破棄する……それはミュージシャンとしての正しい在り方なのか?と問いたい。そんなことをすればするほど間違いなく音楽がダメになるし、損失のほうが大きい。本来はやってはならないことだよ。

――たしかに……。本作のリリース後も、濃密な活動を予定されていますね。シングルのリリース、誕生日イベント、そして【LAST VISUALIVE TOUR】ツアーも控えています。

GACKT:そうだね。頑張って、やらないと……(笑)。

今は走り切って、その後は終わってから考えようかな?


――現在は日々どのようにお過ごしなのでしょうか? すべての作業を並行してなさっているのですか? 

GACKT:作業は進めつつ、今は、傷んだ体を治すのがメイン。【LAST VISUALIVE TOUR】をしっかりと最後までできるように。この16年ぐらいの間ずっと、かなり無茶な活動をしてきているから、身体に随分負担があってさ。まぁ、ツケが回って来たのかな?って……ここまで無理して走ってきたから、当然と言えば当然だけど。

――どこか具体的に痛む、悪いところがあるのですか?

GACKT:今はすごく背中が悪い。寒いとあまりに痛むから、なるべく湿度の高い、暖かいところにずっといるようにしてる。快適に生活できる環境をいろいろ探す中で、思った以上に自分にすごく合ってるんだな、と感動したのが、ドバイ。みんなは「暑い!」って言うんだけど、ボクにはあの湿度・温度は全然、耐えられる。資源がないという意味では日本と同じなわけだけど、ドバイは、税制や外国人の受け入れも含めて、本当に進んでいて驚いた。今一番アジアで進んでいるんじゃないか? じゃあ、「今、日本が誇れるものって何?」と考えると、産業じゃなくて、文化しか残ってないとボクは感じる。歴史、日本特有のサービス、そしてボクらが音楽などの分野で“外”にどんどん出ていくことをやらない限り、外国に対してもう「日本というのはこういうものなんだ」と示していけない時代になっている。

――文化を、日本のアイデンティティーの軸にしていかなくてはいけない、と。

関連キーワード

注目の商品

おすすめ