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【社会】

「慰安婦」展 8月に開催 新座市教委 一度は拒否も

 埼玉県新座市の市民団体が「慰安婦」をテーマにした中学生向けのパネル展を市施設のロビーで開催しようとしたところ、市教育委員会が拒否した問題で、別の施設「市生涯学習センター」での開催を市教委が許可していたことが二十九日、分かった。

 市教委は許可した理由について「センターはロビーと異なり、社会教育法上の『社会教育施設』に当たり、営利目的などの場合を除いては不許可にできない」としている。

 パネル展を企画した市民団体「にいざジェンダー平等ネットワーク」の共同代表の谷森桜子さん(68)は「別施設で展示できることに、ほっとした」と話している。

 八月十九〜二十三日の開催が決まったのは「戦後七十年フォーラム 女性の人権と平和を求めて」。当初の予定通り、東京都新宿区の「女たちの戦争と平和資料館」(wam)が制作したパネル十三枚を借りて展示する。また、慰安婦問題に取り組む弁護士の講演などを行う。

 市民団体は当初、新座市の「ふるさと新座館」一階ロビーで三〜四月のパネル展開催を予定していた。市民団体は四月、市への苦情や不服を審査する第三者機関「市オンブズマン」に「開催拒否は違法だ」と申し立てたが、オンブズマンが「違法ではない」とする審査結果を市民団体に通知していた。

 ロビーでの展示について、通知書は、ふるさと新座館で活動する団体の作品に限り「独自の学習、研究成果の発表」として例外的に認めていると指摘。市民団体が第三者からパネルを借りて展示するのは「独自の学習、研究成果の発表」に当たらないとした。

 

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