2015-06-30

飽きられるし、やめよう

「泣いてるの?」

「泣いてなんかいない」

僕の実家の近くの有名な女子校の碇マークが付いたセーラー服を着た天使が言った。

明らかに泣いている。

彼女は美しい容姿をしている。

「何があったの?」

自分が死んじゃうのが怖いの」

なぜか絶望した。

おそらく、少し前に京都の狭い風呂場で死んでいた自分に似た大変容姿の悪い天使との違いだろう。

容姿が大変悪い天使はもはやあまりのどうしようもなさに死ぬことにすら期待しているものだった。

しかしこの容姿がいい天使自分が得たものを手放すのが怖いのである

自分はこの天使に同情できない。

しかし、容姿の悪い天使と違って容姿がいいから顔を見て話すことができるのだ。

おそらく、この天使は話を1日や2日でもすれば、どうでもよくなって僕の部屋を抜け出して楽しく毎日を過ごすのだ。こんな悩み麻疹以下だ。

あの天使みたいにひどいツラして毎日泣いているわけではないのだ。

誰しもが悩みを持っているというのは事実だろう。

しかし、悩みの「深刻さ」は違うのだ。

その悩みが同じ土俵上で起きているわけではないのだ。

「はお〜」

翌日にはやはり元気になっていた。

この手の悩みは時間が解決させるのだ。やっぱりあの天使とは違う。

僕が買ってきたソーセージエッグマフィンをかじってる姿も可愛らしい。

シミがない羽は栄養状態がいい証だ。

様々な場所で可愛がられているのだ。

あの容姿の悪い天使の羽はシミだらけだった。

いつか、泣いてばかりいたひどいツラした天使は僕にいった。

「こんなところに無理して文章を書いても何も起きないよ 多分 飽きられて、惨めな思いするだけだよ。。。」

その通りである。同じ醜いものから、頭は良くないが経験でわかっているのだ。

醜いから、こんなことが起きると。

何も起きないし、どうにもならないし、悪いことが起きそうだからやめなければならない。

書いてもどうにもならないのはとても悲しいし、他人の話は読みたくない。

やめよう。辞めてもどうにもならないけど、飽きられるのが怖いからやめよう。

面白い話なんて書けないし、書こうと思えば思うほど苦しくなるからやめよう。

結局のところ、どうにかならないなら死んじゃいたいのである

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