時代の正体<125>立ち上がる若者たち(上) 憲法破壊本当に止める

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国会前で行ったデモでマイクを握る奥田愛基さん=19日

 明治学院大4年、奥田愛基(あき)(23)は緊張の面持ちで、東京・渋谷のハチ公前広場に現れた。

 27日午後4時。関心のなさそうな人、露骨に目障りだと払いのけるようにして通り過ぎる人、街宣車を見上げる人。

 奥田がマイクを手に取った。

 「何で僕らが渋谷の真ん中で街宣アピールやってるかっていうと、今の政治がめっちゃおかしいぞ、この戦争法案だけは絶対通しちゃいけないと思ったからです。僕は中学生の時に立憲主義を習った。権力を縛るために憲法があるってこと。でもそんなことが守られない政治がまかり通っている」

 2013年12月に設立した「SASPL」(サスプル)という学生団体で特定秘密保護法に反対してきた。これを衣替えし、この日のデモを主催した「SEALDs」(シールズ)という団体を立ち上げたのは今年の5月のことだった。安全保障関連法案の国会審議が始まろうとしていた。

 次第に熱を帯びる口調に聴衆が聞き入る。

 「法律を守らなかったら逮捕されちゃう。政治家がそれやったら首が飛ぶ。辞めさせなきゃいけないってこと。僕らは安倍首相を辞めさせなきゃいけないって思っているんです」

 安倍政権による集団的自衛権の行使容認も、安保法案も憲法違反だと訴えた。

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