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【戦後70年~沖縄(5完)】「4本爪」の龍柱を誰のために建てるのか? 揺れる普天間移設 テント村住民の正体は…

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【戦後70年~沖縄(5完)】
「4本爪」の龍柱を誰のために建てるのか? 揺れる普天間移設 テント村住民の正体は…

那覇市で建設を巡って議論となっている「龍柱」=6月5日、那覇市(松本健吾撮影) 

 「お年寄り数人のほかはテント村に地元の人はいません。本土(県外)や中南部(那覇市など)から来た人ばかり。それなのに『地元が反対してる』と報道されて迷惑してます。私たちは基地と共存して暮らしてきたんですから。でも本音を言うのは本当に難しい」

 集落入り口には「WELCOME APPLETOWN」の看板。米統治下の昭和30年代、沖縄民政府土地課長のアップル中佐が中心となり開発したことからこの名がついた。

 そもそもキャンプ・シュワブは翁長が強調するような「銃剣とブルドーザー」で強制接収された基地ではない。地元の久志村(当時)の村長が村おこしとして誘致した。商売や軍用地料収入で恩恵を受ける住民もいる。反基地は決して「県民の総意」ではない。

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 平成8年2月24日、米サンタモニカ。第82、83代首相の橋本龍太郎は、第42代米大統領のビル・クリントンと初会談で、普天間飛行場の返還を唐突に切り出した。一種の賭けだったが、クリントンは「沖縄の人々の感情を考えながら最善を尽くす」と明言した。「不可能」と言われた普天間移設が動き出した瞬間だった。

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