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【戦後70年~沖縄(5完)】「4本爪」の龍柱を誰のために建てるのか? 揺れる普天間移設 テント村住民の正体は…

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【戦後70年~沖縄(5完)】
「4本爪」の龍柱を誰のために建てるのか? 揺れる普天間移設 テント村住民の正体は…

那覇市で建設を巡って議論となっている「龍柱」=6月5日、那覇市(松本健吾撮影) 

 沖縄の海の玄関口・那覇港(那覇市)で、奇妙な石の台座2基が風雨にさらされている。

 計画では、ここに世界遺産・首里城正殿前の龍柱(約3メートル)を模した高さ15メートルの巨大な龍柱がそびえ立っているはずだった。

 現沖縄県知事の翁長(おなが)雄志(たけし)が、那覇市長だった平成24年、福建省福州市との友好都市締結30周年記念事業として肝いりで始めた。総事業費は2億6700万円。このうち8割は国の一括交付金を充て市の負担は5300万円に抑える算段だった。翁長は市議会で「龍柱をシンガポールのマーライオンに匹敵するようにしたい」と胸を張った。

 那覇市は、市内の業者を通じて福州市の業者に龍柱制作を依頼したが、工期が大幅に延び、26年度末の完成が間に合わないばかりか、総事業費は3億2200万円に跳ね上がった。

 おまけに那覇市は一括交付金の未執行分を次年度に繰り越す手続きをしなかったため、市の負担は2億1900万円と当初の4倍に膨らんだ。

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