「平和都市宣言」制定 浜岡原発立地の御前崎市議会
御前崎市議会は29日、6月定例会最終日で、市当局から提案された「御前崎市平和都市宣言」の制定を全会一致で可決した。同市には中部電力浜岡原発が立地し、核物質が存在するという事情から長年、宣言を見送っていた。「戦後70年の節目」(同市)に方針を変えて提案し、同日付で宣言した。
宣言では、核兵器廃絶と世界平和実現のために不断の努力をすることが明記されている。原子力の平和利用については触れられていない。
質疑で、長年制定を求めてきた清水澄夫氏(共産)は「市当局から提案されたことはうれしいが、表題に『非核』や『核兵器廃絶』の文言を入れるべき」とただした。石原茂雄市長は「宣言文の中にあるので、それでどうかと思っている」と述べた。
市によると、20日まで約1カ月間行った平和都市宣言のパブリックコメント(意見公募)では1人から3件の意見が寄せられた。宣言の看板や碑を掲示することは考えていない。
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