産経WEST

【経済裏読み】「サムスン」一族権力継承に「待った」米ファンドがグループ会社の合併阻む、メディアは「韓国攻撃」を警戒

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【経済裏読み】
「サムスン」一族権力継承に「待った」米ファンドがグループ会社の合併阻む、メディアは「韓国攻撃」を警戒

支配の盤石化狙う李一族

 合併を実行に移すには株主の3分の1以上の出席と、3分の2以上の賛成が必要だ。サムスングループにとって、合併が成就しないことは、単にビジネスチャンスを逃すというだけの問題に留まらない。真の狙いが、サムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)氏を中心とする一族の体制固めにあるとみられているからだ。

 サムスングループは、系列各社で株を持ち合う「循環出資構造」と呼ばれる資本形態を組んでいる。李一族が第一毛織の4割の株を保有することで、グループ全体を支配している。

 毎日経済新聞によると、サムスン物産は、グループ中核のサムスン電子株を4・1%保有しており、第一毛織との合併を実現させれば、よりグループの支配力を強められる。

 エリオットが、サムスン物産を高く評価するのは、こうしたグループのお家事情がある。

対立は長期化の様相

関連ニュース

【経済裏読み】フィアットの「帝王」が仕掛ける大再編、獲物はGM?それとも…「プランB」で浮上する日本車メーカーとは

「産経WEST」のランキング