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【経済裏読み】「サムスン」一族権力継承に「待った」米ファンドがグループ会社の合併阻む、メディアは「韓国攻撃」を警戒

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【経済裏読み】
「サムスン」一族権力継承に「待った」米ファンドがグループ会社の合併阻む、メディアは「韓国攻撃」を警戒

 発表を受けて、5月27日のサムスン物産の株価は6万5700ウォンと年初来高値を更新。安値に沈んでいた5月21日(終値5万4300ウォン)に比べて、約20%も跳ね上がった。

 だが、それは波乱の始まりでもあった。

株主利益損なう…噛みついた「米ファンド」

 米ヘッジファンド、エリオットが6月4日にサムスン物産の株式の7・1%を取得したことを明らかにし、合併案に異議を唱えたのだ。韓国・毎日経済新聞(日本語電子版)によると、エリオットは国民年金とサムスンSDIに次ぐ、大株主の地位に浮上した。運用資産は260億ドル(約3兆2千億円)に達し、「物言う株主」として存在感を発揮している。

 米紙、ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、エリオットの広報担当者は合併案について「(サムスン物産)を著しく過小評価している」と主張。第一毛織とサムスン物産の合併比率は1対0・35だが、サムスン物産の企業価値が低く見積もられ、合併条件も公平でなく、同社の株主の利益を損なうとの言い分だ。経営への参加を視野に入れているとの観測もある。

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