知っていますか?今地方でシングルマザーが我が子とどんな思いで生きているかを…。
富山県に暮らすあゆみさんです。
小学生の子どもを一人で育てています。
いただきます。
この日の夕食のおかずは2品。
食費を切り詰めるため自分はおかずを食べない事もよくあるといいます。
一人親でも子どもには引け目を感じてほしくない。
あゆみさんは安定した収入を得るために正社員の仕事を探しましたがシングルマザーならではの壁にぶつかりました。
幼い子どもが病気になった時に預かってもらえる病児保育施設。
近くに頼れる親族がいなかったあゆみさんにとっては必要な施設でした。
しかしあゆみさんが住む地域には一つもありませんでした。
結局正社員は諦め今は事務のパートをしています。
平日8時間働き月収は10万円ほど。
支出の内訳を見てみると…それらに並ぶ地方ならではの出費があります。
それは車にかかるお金です。
地方での子育てには車は欠かせないといいます。
ガソリン代やローンの支払いなどが家計を圧迫しています。
生活を切り詰めても毎月給料日前にはお金はほとんどなくなってしまいます。
しかしその平均年収は…正社員ではなくパートやアルバイトで生計を立てる人が半分に上ると見られています。
地方ではシングルマザーが子育てをしながら十分な収入を得られる仕事は限られています。
中には性風俗の仕事を選ぶ人もいます。
女性をホテルなどに派遣し性的なサービスを提供する店の事務所です。
風俗の仕事は自分の都合に合わせて出勤できるためこの店でも働く人の…その一人…3人の子どもの事を考えて3年前に離婚しました。
(まい)おはようございます。
まいさんはこの店に週に5日ほど出勤しています。
昼間だけ働いても月収は30万円ほどになります。
しかも子どもが病気の時や学校行事がある時には休む事ができる仕事です。
私たちの取材中に店長のもとに別の女性から電話が入りました。
急に休みたいという連絡でした。
まいさんの目標は子ども3人を大学に行かせる事です。
そのため毎月6万円を貯金しているといいます。
今回の「ナビゲーション」は「中部ジモ女の選択」。
テーマは「シングルマザー」です。
ゲストは新川てるえさんです。
よろしくお願いいたします。
現在シングルマザーを支援するNPO法人を営んでおられます。
ご自身も二人の子どもを育てたシングルマザーという事でかわいいお写真が今出てますね。
ありがとうございます。
今のVTRをご覧になってご自身の経験もあるでしょうがつらさというところはやはり分かりますか?もう全く自分と周りの仲間が経験してきた事そのままなのですごくよく分かります。
私自身もやっぱり子どもが小さい時には貧乏でしたので子どもに先にご飯を食べさせたいという思いがあって「ママは作りながらご飯を食べたからいいよ」って言って子どもに食べさせたりとかもちろん私だけじゃなくて仲間にもそういう仲間がたくさんいるので子どもにだけは不自由をさせたくないってさっきお母さん言われてましたけどすごくよく分かります。
経済的な状況が厳しい中でやはり大切になってくるのは仕事になってくるんですがこちらご覧頂きましょうか。
シングルマザーで…なかなか正社員というのはなれないんですね。
そうですね。
シングルマザーは就労率は8割以上と高いんですけど正規雇用率がこれぐらい低いというのはやっぱり小さいお子さんを抱えながら働くというところで企業の理解を得られなかったりとかするんですね。
そうすると賃金的にもやっぱり低いアルバイトをせざるをえないのでそして地方になると更にアルバイト賃金って低いんですね。
なので私の仲間にもいますけれどもダブルワークトリプルワークをして生活費を稼いでるっていうのが現状ですね。
じゃあアルバイトやパート2つ3つ掛け持ちして一生懸命頑張って働いてるって方もいらっしゃる…。
たくさんいると思います。
そういった中でここでまた一つご覧頂きたいのはこちらです。
別れた夫前の夫から養育費をもらっているという方が全体の中で20%しかいないんですね。
そうなんです。
これも結構世の中は勘違いしてるところでみんなもらってるんじゃないかと思われてるんですけど正式には20%以下でそもそも離婚が経済破綻によるものが大きいので。
お金を持ってないところからは取れないじゃないですけどもともと払わないような男性なので離婚している事が多いのでなかなか取り決めがあっても支払われてないというのが現状ですね。
こういった事もあってどうしても経済的にはやはり厳しい状況になってしまう。
これがシングルマザーの現実というところなんですね。
さあこうした経済状況が厳しい中で今回私たちが取材を進めてみますと地域で暮らすシングルマザー苦しめてる要因他にもある事が分かってきました。
こちらです。
2人の子どもを育てる富山県出身の…離婚したあとも地元で暮らしていますが周囲の視線につらい思いをする事があるといいます。
けいこさんは友人の紹介で同じ地元出身の男性と結婚。
地域の人たちからも祝福されました。
ところが結婚後夫はパチンコなどにのめり込み気付いた時には…けいこさんは子どもの将来を考え離婚に踏み切りました。
ところが離婚後周りの人からは「夫を支えきれなかったけいこさんが悪い」と言われるようになったのです。
地方には周囲から理解されず孤立した経験を持つシングルマザーが少なくありません。
その一人…3人の子どもを育ててきたシングルマザーです。
自らの経験からシングルマザー同士が悩みを打ち明ける場が必要だと感じてきました。
そこで5年前から始めたのがシングルマザーの交流会です。
(出分)これはバーベキューしたんですねお花見バーベキュー。
ちょうど桜が咲いてる時期だったんですけど。
月に一度開催する料理教室やピクニックには地元だけでなく2時間以上かけてやってくるシングルマザーもいます。
精神的なつらさというのがこの地域で暮らすシングルマザーを悩ませているもう一つの要因という事なんですけれども…。
この辺もやはり分かりますか?はいやっぱり都心と比べて離婚したんですとかシングルマザーなんですって声を上げにくいんだと思うんですね。
それはやっぱり周りの地域の理解が低かったりとかっていう部分もありますしあと私の知り合いにもいるんですけれども東北の方に住んでるシングルマザーなんですけれどもやっぱり周りに言いづらいので「夫が単身赴任してる」っていうふうに嘘をついてます。
ええっそうなんですか。
であったりとかあと親も理解してくれないので離婚して戻った時に「出戻りが恥ずかしい」というふうに言われてしまったので特に近所に隠さなきゃいけないという状況が実際にはあります。
そうなんですね。
ただシングルマザーの皆さんというのは自分そして子どものために最良の選択をしてそういう形になったわけですよね。
そうですね。
なので「自分勝手に離婚したんでしょ」みたいに言われる事もあるんですけど決してそうではなくって離婚を選択する時ってやっぱり自分と子どもがどうしたら幸せになれるのかっていう事を考えてると思うのでそして自分の中で一番最良の選択をしたのが離婚だと思うんですね。
なのでもっと自信を持っていいと思いますし周りもそうやって頑張ってるんだなっていうふうに理解してもらいたいと思いますね。
ここで新川さんにご覧頂きたいデータがあるんですがこちらなんですけれども離婚率についてなんですね。
こうして見てみますと東海北陸というのは離婚率が低いんです。
特に北陸ではご覧のように本当に低くなってるわけなんですがそうなりますと東海北陸はシングルマザーの皆さんが少なくてそうなるとなかなか理解されにくいというそういった事も見えてくるのではないかなと思うんですが。
きっと絶対数が少ないのでやっぱりなかなか声を上げられないというところで実は周りにシングルマザーがいてもうまくつながれなかったりとか地域の人たちも分からないシングルマザーがどういうふうに頑張ってるのかっていうのを目の当たりにできないっていうのがこういう数字になってくるのかなとは思いますね。
ますます孤立してしまう中でそうすると出分さんの例のようなVTRの例のような悩みを話す場というのは大事になってきますね。
すごく大切です。
私も20年ぐらい前に「母子家庭共和国」というコミュニティサイトを立ち上げたんですけれどもその時にほんとに100人ぐらいのシングルマザーがおうちに帰ってくるとパソコンを立ち上げて「ただいま」とか朝起きると「おはよう」みたいなつながりがほんとにあったかくてお互いの経験を共有するというのは力になったのでこういった活動がほんとに全国に広がっていくべきだと思います。
地域で暮らすシングルマザーの皆さんがどう生き生きと暮らしていくのかそのためのヒントを私たち探しました。
そうしましたところ町全体で支えていこうという所があったんですね。
(子ども)これがいい。
6歳と3歳の子どもを持つ…シングルマザーの北脇さんが子育てのために選択したのは移住でした。
以前は神戸市で子育てをしていた北脇さん。
やんちゃ盛りの男の子が周りに迷惑をかけないようにと気を張る毎日だったといいます。
そんな北脇さんが出会ったのが島根県邑南町。
およそ1万1,000人が暮らす町です。
「日本一の子育て村」というキャッチフレーズに惹かれて移住しました。
北脇さんは今町から斡旋されたブルーベリー農園で働いています。
顔が顔が…。
週に5日働き給料は手取りで15万円ほどです。
じゃあお疲れさまです。
残業はなく仕事は5時に終了。
次男を迎えに保育園へ向かいます。
(女性)おかえりなさいご苦労さまです。
この町では2人目以降の子どもには保育料がかかりません。
更に中学卒業まで子どもの医療費は無料です。
暮らすのは町営住宅。
3LDKで家賃は月4万4,000円です。
神戸にいた頃よりは収入が減りましたが手厚い支援のおかげで満足のいく子育てができるといいます。
更に町の定住コーディネーターが移住してきた人たちを支えています。
最近どうですか?お仕事は。
どんな作業されてます?今は草引き水やり毛虫取りを。
(横洲)ああ毛虫取りがついに始まって。
ついに始まって。
特別な用事がなくても日常的に声をかけて回り地域から孤立しないようにする取り組みです。
邑南町がこうした取り組みを始めた背景には深刻な高齢化がありました。
「このままでは町に人がいなくなってしまう」。
4年前過疎の町に給付される過疎債などを活用して5億5,000万円を確保。
その全てを子育て支援策につぎ込みました。
すると町には4年で25世帯の子連れの家族が移住。
そのうち5世帯がシングルマザーの家族でした。
子どもが増えて活気が戻ってきた邑南町。
地元の人たちも北脇さんたちシングルマザーを応援しています。
この日も隣の家族が声をかけてくれました。
夕食の準備で忙しい時間に子どもを遊びに連れて行ってくれました。
(子ども)こうじくんもおいで。
邑南町は今「シングルマザーが暮らしやすい町」とインターネット上で評判が広まっています。
町長も自信を持って答えて頂きましたけれども町にもさまざまな変化というのが今起きていまして例えばVTRにありました農園の園長こちらの方河野さん。
シングルマザーは働く意欲が高い。
またブログで商品PRもしてくれると経営の可能性まで感じているわけなんですが。
まさしくそうだと思います。
私もよく「なぜシングルマザーを雇用して下さいと言われるんですか?」と聞かれた時にシングルマザーは働くお母さんでもあるけれども働かなくてはいけないお母さんなので覚悟が違うんですっていう押しのひと言を言うんですけど。
でもまさしくほんとに働かなきゃいけないっていうところでは責任を持ってしっかりとやる人材がすごく多いと思います。
しかもその働かなくてはいけないというその気持ちを町が背中を押してるというところもありました。
これはシングルマザーの皆さんはうれしいですよね。
そうですね。
ほんとにすばらしいなと。
町の取り組みがすごく前向きでいいなと思います。
今回邑南町からはあるデータを頂きましてそれがこちらなんです。
出生率についてのデータなんですけれども出生率といいますと1人の女性が生む子どもの数の指標となるものです。
ご覧のとおり平成24年でいきますと邑南町は中部の平均と比べてはるかに高い数字なんです。
上がってるんですね。
ただ出生率といいますとシングルマザーとは一見関係のないようなものに見えるんですが…。
でも子育てにすごく優しい地域だっていう事では非常に関係あるし興味深いですよね。
それはあれですよね子育てに関係するつまり子どもを育てやすいとかそういったものはその地域にとって次の世代を育むものですからとっても大きなもの…意味を持つ。
そうだと思いますはい。
いろんな世代の人がいたりとかいろんな家族があったりとかして家族自身がすごく多様化してるので普通の家族はお父さんとお母さんがいて子どもだっていう事ではなくていろんな多様化してる家族がうまく共存しながら助け合いができるっていう仕組みがきっと少しずつ生まれているのでこの地域は子どもを生み育てやすいというふうになっていってるのかなというふうにすごく感じますね。
ただ邑南町のようになかなか移住ってものは難しいのかもしれませんけど私たち東海北陸に住む者としてどういった点を参考にしていけばいいというふうに感じましたか?そうですねこういった話は全国的にあるのはあるんですがやっぱり職業の選択肢がないっていうところはつらいと思うのででもすごく画期的な取り組みではあると思いますので全国に広がっていってその中で職業の選択肢ができるというふうになっていくとシングルマザーもさまざまな職業を選べますしあと地域との共存という意味でも助け合いが起き子育てが推進されて非常にいいんじゃないかなというふうに思いますね。
2015/06/29(月) 15:15〜15:41
NHK総合1・神戸
ろーかる直送便 ナビゲーション「中部ジモ女の選択 地方で生きるシングルマザー」[字]
公的な支援が手薄、少数派のため「誰にも話せない」など追いつめられやすい地方のシングルマザー。性風俗産業に「救われた」という女性も…。実情をルポ、解決策を探る。
詳細情報
番組内容
中部7県でも増えているシングルマザー。地方では、3世代同居による子育てが一般的なため公的な支援が手薄だったり、少数派のため「誰にも話せない」と孤立してしまったり、母と子が追いつめられやすい構造がある。“受け皿”として性風俗産業に頼らざるを得ないケースも出ている。一方で、山陰地方にはシングルマザーの移住を積極的に受け入れ始めた町も。“地方”と“シングルマザー”が共に輝けるような新たな関係とは?
出演者
【出演】ひとり親の支援活動を行うNPO「M−STEP」代表…新川てるえ,【キャスター】永井伸一
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