「ターミネーター2」('91)の153分ロングバージョン〈特別編〉はノーカットでテレビ放映されていたにも関わらず、そのバージョンの日本語吹替音声は一部欠落したものしか発売されていなかった。それがようやく完全版となって、しかもDVD用2006年新録版も同時収録という豪華仕様での低価格発売。
僕の視力では必ずしもブルーレイである必要はなかったのだが、まあ「P3」(ポリスト3)もBDを買ったばかりだし「T2」もついでにという事で(共に1997年に審判の日を迎える話)。
「T2」は家庭用ソフトとしては〈特別編〉がベストバージョンで、〈劇場版〉は劇場用短縮版(トイレ問題などを考慮)、〈拡張版〉はマニア向けのNGラスト復元再生サービス(公式作品とは言えない)と捉えています。
▲BD用オビ
この「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」トリオを思わせる主役3人のジャケット写真(画像右側)は昔から好きなんだけど、シュワがコナー親子を守っているので今回はヒーロー役だとネタバレしてるんだよね。どう見ても悪役に見えない。今更隠すほどの事でもないか。
TV音声は当然モノラルだけど、音質に問題はないので完全な状態のマスターテープを発掘したと思われます。放送時を懐かしむならこれでしょう。新録版はサラウンドシステムがなくてもステレオとして聴けるので、音の立体感や迫力を楽しむならこちらを。どちらもシュワ吹替声優は玄田哲章(げんだ・てっしょう)サンで、それぞれ素晴らしい演技をされています。
シュワ肉声 「アスタ・ラ・ビスタ, ベイビー」
TV版吹替 「さっさと失せろ、ベイビー」
新録吹替 「地獄で会おうぜ、ベイビー」
ジョン・コナー少年役の吹替声優は浪川大輔サンが大人になってしまって二度と再現不可能だし、新録の近藤玲子サン(フォレスト・ガンプ少年役吹替声優)もすでに病死してしまったのでやはり再現不可能。どちらも貴重な音源である事に変わりはありません。
【26日】
「T2」の原題「Terminator 2 : Judgment Day」(ターミネーター2/ジャッジメント・デイ)を見ると、略すなら本来は「TJ」だと気付く。つまりチェイス&バトルの傑作アニメ「トムとジェリー」の略称「TJ」と同じなのです。追う者は「T-1000」で追われる者は「John」(ジョン)と、キャメロン監督が「TJ」を意識したのは間違いない。
「トムジェリ」実写版といえばスピルバーグ監督の「激突!」('71)で「ターミネーター」シリーズにも大きな影響を与えていますが、TVムービー(スタンダードサイズ作品)でありながら劇場用トリミングも計算して撮影されていた事は以前書きました。DVDをズームでビスタ化すると構図がビシッと決まると。それがついにビスタサイズ版「激突!」BD単品発売で正式に証明される時が来ました。DVD版の価値が逆に上がるかも。
【28日】
アマゾンでスピルバーグBDセットのレビューをチェックしたら、「激突!」はやはり「上下トリミング・ビスタサイズ」のようです。DVDのズームで画質が粗くなるのが気になる人はスクイーズビスタ収録のBDを買う意味はあると思います。僕はその時の視力次第でまた考えます。
つづく