スポーツのしおり
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【社会】「脅し。メディア萎縮狙う」 識者、自民勉強会を批判
安全保障関連法案を批判する報道機関に圧力をかけようとする発言が相次いだ二十五日の自民党若手議員の勉強会。メディア論に詳しい有識者たちは「民主主義の意識が欠ける」と厳しい目を向けた。「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」とした作家の百田尚樹(ひゃくたなおき)氏(59)の発言には、地元二紙の編集局長が連名で「看過できない」と抗議声明を発表した。 (安藤恭子、辻渕智之、荒井六貴) 「安保法案にせよ、米軍基地問題にせよ、議員の考えのベースが『批判するメディアは懲らしめろ』という無邪気な感情論ではないか。国会でまじめに議論する気がないとしか思えない」 出席議員が「マスコミを懲らしめるには、広告料収入をなくせばいい」と発言したことに、山田健太・専修大教授(言論法)はあきれる。「異を唱える者は許さないという政権の意向を反映している。民主主義の意識が欠けた人たちに国会議員の資格はない」 勉強会は冒頭だけが公開された。「マスコミを懲らしめるには…」の発言があった時、報道陣は会場の外にいた。 だが、元NHKプロデューサーの永田浩三武蔵大教授(メディア社会学)は、非公開の気安さで出た発言ではないと考える。声は室外に漏れ、そこに記者がいるのは、出席者も分かっていたからだ。
「伝わるように言ったのだろう。若手議員が鉄砲玉みたいに親分が言えないことを言う。形勢が悪くなれば、党幹部が『若手が内々で冗談言っただけ』と収める」。そして、「言ったもの勝ち、脅したもの勝ち。メディア側の萎縮、忖度(そんたく)につながることがある」と説明する。 永田氏はNHKに在職中、旧日本軍慰安婦を扱った自身の番組が、政治家と会ったNHK幹部の指示で改変された。その経験から、「強権を発動しないで、マスコミ側が自主的に制限してくれるのが(政治家側の)理想」と語る。今回も、同様の効果を狙った可能性があるとみている。 勉強会で講師を務めた百田氏の「つぶさないといけない」の発言については、それを引き出した議員の発言を問題視。 出席議員は「沖縄世論を正しい方向に持って行くために、どのようなことをするか。左翼勢力に乗っ取られている現状において、なんとか知恵をいただきたい」と百田氏に発言を促していた。 永田氏は「会合全体の流れが問題。個別の記事を批判するレベルではなく、新聞をつぶせと言っている。議員が言論の自由の弾圧を公言したととらえていい。(言論の自由を保障した)憲法に違反すると思います」と批判した。 PR情報
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