トップページBusinessニュースヨーロッパ金融市場 波乱含みの展開も
ニュース詳細

ヨーロッパ金融市場 波乱含みの展開も
6月29日 5時01分

ヨーロッパ金融市場 波乱含みの展開も
k10010131101_201506290521_201506290522.mp4
ギリシャの債務問題を巡って、ユーロ圏各国が今月末の期限を延長せずに金融支援を終了する方針を示したことなどから、ギリシャが債務不履行に陥る懸念が強まっており、週明けのヨーロッパの金融市場は波乱含みの展開になることも予想されます。
ギリシャの債務問題を巡っては、ユーロ圏各国が27日、今月末の期限を延長せずに金融支援を終了する方針を示した一方で、ギリシャ議会が財政緊縮策の賛否を問う国民投票について来月5日の実施を承認し、債務不履行への懸念が一段と強まっています。
ギリシャでは銀行からの預金の流出が加速していて、週明けの銀行の資金繰りが懸念されるなか、ヨーロッパ中央銀行は28日、ギリシャの中央銀行を介して行っている銀行への資金供給を維持することを決めました。
ただ、ヨーロッパ中央銀行は、ギリシャが債務不履行に陥った場合にはこの資金供給を打ち切るとみられていることから、銀行の経営不安も急速に高まっています。
こうしたことから、各国の株式市場で株価が不安定な値動きになるという見方や、外国為替市場でも単一通貨ユーロが大きく売られるのではないかという指摘も出ており、週明けのヨーロッパの金融市場は波乱含みの展開となることも予想されます。

各国の対応は

アメリカのオバマ大統領は28日、ドイツのメルケル首相と電話会談を行い、ギリシャの債務問題について協議しました。
ホワイトハウスによりますと、会談で双方は、ギリシャがユーロ圏に残り、改革と成長を取り戻すためにあらゆる努力をすることが極めて重要だという認識で一致したということです。そのうえで双方は、今後の情勢の推移を注意深く見守り、緊密に連携していくことを確認したということです。

ドイツ政府によりますと、ギリシャ債務問題を巡ってドイツのメルケル首相は現地時間の29日午後、ドイツの各政党と連邦議会の各会派の長をベルリンの首相府に集め、協議することになりました。終了後にはメルケル首相が記者会見するということで、どのような考えを示すのか注目されます。
一方、フランス大統領府の発表によりますと、オランド大統領も急きょ、29日午前に関係閣僚を集めた会議を開き、今後の対応などについて協議することを決めました。

ギリシャの債務問題でIMF=国際通貨基金などへの返済が不履行となる懸念が強まっていることに関連して、IMFのラガルド専務理事は声明を発表し、「今の状況には失望しているが、IMFはギリシャ政府との協議を続けることを約束する」としたうえで、「この数日間は極めて重要で、IMFは、ギリシャと周辺のユーロ圏各国の対応を注意深く監視し、必要に応じて支援を行うつもりだ」として、事態の解決にぎりぎりまで協力する姿勢を示しました。

関連ニュース

k10010131101000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ