ギリシャ、29日に銀行休業-チプラス首相は平静呼び掛け
2015/06/29 06:18 JST
(ブルームバーグ):ギリシャのピレウス銀行のソモプロス最高経営責任者(CEO)は欧州中央銀行(ECB)がギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)の上限を据え置くことを決めた後で、週明け29日に同国の銀行が休業する予定であることを明らかにした。
ギリシャ政府の金融安定会合後に決定された銀行休業を受け、ユーロは下落。チプラス首相は28日午後9時前後(日本時間29日午前3時)に行った国民向けテレビ演説で銀行預金が安全だと述べ、国民に冷静な対応を求めた。
預金流出が過去最速ペースで続く中でギリシャ支援プログラムの失効が30日に迫り、ギリシャは2013年のキプロスに続きユーロ圏で2番目の資本規制実施国となる。一方、ギリシャを除く欧州当局者は同国をユーロ圏にとどめつつ影響を同国内に封じ込めるための戦略を議論した。
ニューヨーク大学スターン経営大学院のニコラス・エコノミデス教授は電話インタビューで、「ギリシャにとって深い失意の日となった」と発言。「既に停滞しているギリシャ経済は著しく失速しよう」と指摘した。
アジア早朝の外為市場でユーロはドルに対し1%強下落した。
ギリシャ紙カティメリニは銀行閉鎖は少なくとも7月5日の国民投票まで続くと、情報源を明示せずに報じた。
原題:Greece Closing Banks as Expiring Bailout Spurs Withdrawals (1)(抜粋)
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更新日時: 2015/06/29 06:18 JST