日中韓歴史問題:声明の米教授「納得できる解決を」

毎日新聞 2015年06月27日 22時42分

 米国などを拠点とする歴史学者らが日本の歴史認識などに関し5月に発表した声明で、まとめ役となった米ジョージタウン大のジョルダン・サンド教授が27日、早稲田大で講演した。声明について「被害者やアジア諸国の国民が納得できる解決に向かえば意味があったと思いたい」と述べ、戦後70年での日中韓の歴史問題を巡る和解に期待感を示した。

 サンド教授は声明に関わった理由について、「言論の場を広げられるのではないかと期待を込めた」と説明。声明は中国や韓国にも向けられているとし、「アジアの研究者や政府が教育などのあり方を一緒に考えていくよう求めた」と述べた。

 声明は慰安婦問題など「過去の過ち」について「偏見なき清算」を促すと同時に、中国や韓国の民族主義的な動きも警告した。当初187人だった署名者は457人に広がった。【八田浩輔】

最新写真特集