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 安倍晋三首相に近い自民党国会議員による勉強会「文化芸術懇話会」で、作家の百田尚樹氏が、沖縄県の地元紙2紙を「つぶさなあかん」と発言したことについて、沖縄県選出の野党系国会議員が27日、那覇市内で記者会見した。「報道・表現の自由に反するもので断じて看過できない」とし、「妄言」だとして発言の撤回と2紙への謝罪を求める声明を出した。

 声明を出したのは衆参5人の国会議員。「著しい事実誤認に基づくもので、沖縄に対する不見識の甚だしさを物語っている。『暴言』『妄言』であると厳しく指弾せざるを得ない」などとしている。声明は、百田氏や勉強会に参加した自民党国会議員に渡す予定。

 照屋寛徳衆院議員(社民)は記者会見で「悪意に基づく意図的な曲解。喝采し同調した参加議員も国会議員の資格はない」。百田氏が「冗談」と釈明していることについても「冗談じゃない」と批判した。

 記者会見にはほかに衆院議員の玉城デニー氏(生活の党と山本太郎となかまたち)、仲里利信氏(無所属)と参院議員の糸数慶子氏(沖縄社会大衆)が出席。声明には衆院議員の赤嶺政賢氏(共産)も名を連ねた。(泗水康信)