これは昨日、チュニジアのホテルで起きたテロの発生直後の映像。
同じ日、クウェート、フランスでもテロが起き、合わせて67人の死亡が確認された。
チュニジアで標的になったのはリゾート地スースにある高級ホテルのビーチ。
目撃者によると、男がビーチパラソルに隠していた自動小銃を取り出し、乱射。
イギリス人、ドイツ人など外国人観光客を含む39人が死亡した。
男は警察との銃撃戦の末、死亡。
治安当局は、襲撃犯は1人で当局の監視対象になっていない23歳の電子工学を学ぶ学生だとしている。
一方で襲撃に関与したとされる男1人も拘束された。
過激派組織イスラム国は我々の戦士が有志国連合の異教徒を殺害したとの声明を、インターネット上に掲載。
一方、チュニジア政府は事件後、80のモスクを閉鎖すると発表。
モスクを通じ、過激思想が広まっているとの危機感からの対応と見られる。
同じ日、中東のクウェートでは金曜礼拝のためおよそ2000人がいたイスラム教シーア派のモスクで自爆テロがあり、27人が死亡、200人以上が負傷した。
こちらのテロでもイスラム国が犯行声明を出している。
スンニ派の過激派であるイスラム国はシーア派を異端だとして頻繁に標的にしている。
さらにフランスの南東部リヨン郊外で化学工場に車が突っ込み、ガスボンベを爆発させ敷地内から首を切断された男性の遺体が見つかる事件も発生。
警察は工場に出入りする配送会社で働いていたヤシン・サリ容疑者を逮捕した。
殺害されたのはサリ容疑者の上司で、遺体のそばにはイスラム過激派が使うアラビア語で書かれた旗が置かれていたほか、サリ容疑者は爆発の後、アラビア語で神は偉大なりと叫んでいたとのこと。
捜査当局はサリ容疑者の妻ら3人も拘束した。
イスラム教徒の宗教意識が高まるラマダンの最中に起きた3つのテロ事件。
それぞれの関連性は今のところ浮上していないが29日にはイスラム国が一方的に国家の樹立を宣言してから1年を迎えることもあり各国はさらなるテロに警戒を強めている。
沖縄の2つの新聞はつぶさないといけないなど耳を疑うような発言が相次いでいました。
異論に耳を傾けない傲慢さ、沖縄に対する政府の姿勢に通じるものがあります。
今日の特集でもお伝えしますが、次もこの関連のニュースです。
マスコミを懲らしめる、総理に近い中堅・若手の自民党議員から飛び出した報道規制発言をめぐり新たな動き。
自民党はこの勉強会の代表を務める木原稔青年局長を更迭する方針を固めた。
この勉強会は安倍総理と親しい作家の百田尚樹氏を講師に招き総理に近い中堅・若手議員37人が出席した。
この場で広告主やスポンサーを通じて報道規制をすべきなどという意見が出され党内外から批判が集中したことから、自民党は勉強会の代表を務める木原稔党青年局長を更迭する方針を固めた。
この勉強会をめぐって安倍総理が国会で釈明に追われる事態となったことから、党幹部の1人は総理を背中から撃ったことで負いきれない責任を負ったと木原氏を強く批判している。
自民党としては、更迭に踏み切ることで安全保障関連法案の審議への影響を最小限に抑えたい考え。
こうした中、沖縄の野党の国会議員5人が今朝、抗議声明を発表した。
声明では普天間基地の軍用地料などに関連して住民が商売のために基地を選んで住んだなどとする百田氏の発言を事実誤認で暴言と厳しく非難している。
神奈川県の墓地で女性の遺体が見つかった事件で女性のマンションの家賃が事件後も支払われていたことがわかった。
警視庁は逮捕された男が女性の生存を偽装した可能性があると見ている。
この事件は東京・渋谷区の佐藤一麿容疑者と秋山智咲容疑者が、おととし7月、阿部由香利さんの遺体を相模原市の墓地に捨てたとして逮捕されたもの。
その後の警視庁への取材で、阿部さんが当時住んでいた新宿区のマンションの家賃が事件後も支払われていて、去年8月、サトウと名乗る代理人の男が契約を解除していたことがわかった。
この男は阿部さんが海外にいると説明したとのこと。
警視庁は佐藤容疑者が阿部さんが生きているように偽装した可能性があると見て詳しく調べている。
一方、阿部さんの当時7歳の長男はいまだ見つかっておらず、警視庁が所在の確認を急いでいる。
出会い系サイトで知り合った男性に睡眠薬入りのチョコレートを食べさせ現金などを奪ったとして仙台市の薬学部の女子学生が逮捕された事件で女子学生の自宅からは市販されていない睡眠薬が押収されていたことが警察への取材でわかった。
昏睡強盗の疑いで逮捕された仙台市の東北薬科大学6年の小浜翠容疑者23歳の身柄は今日、仙台地検に送られた。
小浜容疑者は今月3日、仙台市内の飲食店で出会い系サイトで知り合った55歳の男性に手づくりした睡眠薬入りチョコレートを食べさせ、現金2万5000円とクレジットカードを奪った疑いが持たれている。
小浜容疑者は容疑を認め、今回が初めてではないなどと供述しているが、その自宅からは市販されていない睡眠薬が押収されていたことが警察への取材で新たにわかった。
小浜容疑者は逮捕前、不眠に悩んでいると知人に話しており警察は薬学の知識を生かし処方薬を悪用して犯行を重ねていた可能性があると見て調べを進めている。
安倍政権が今の国会での成立を目指す安全保障関連法案ではPKO=国連平和維持活動のような紛争地での自衛隊の活動も大きく変わることになる。
国会で論戦が続く中、モンゴルで行われているPKOの多国間訓練に自衛隊が参加。
新たな課題も見えてきた。
パトロールをしていた自衛隊がふいに攻撃を受けたという想定の訓練。
今の法律でも許される正当防衛に限った武器の使用で対処している。
モンゴルの大平原で行われたPKOの多国間訓練では世界中から23カ国の軍が参加。
パトロールや検問、負傷者の救護など様々な科目があるが、自衛隊はそのすべてに参加できるわけではない。
今、これから行われるのは、アメリカ海兵隊による捜索の訓練です。
治安維持に関わる訓練のため今の法律では日本の自衛隊は参加していません。
しかし、新たな安保法制が成立すれば自衛隊もこうした科目に参加することになる。
PKO法の改正によって新たに加わる任務は紛争地での治安維持や駆けつけ警護、さらに国連が統括しない有志連合のような枠組みにも自衛隊派遣を広げる。
アフガニスタンでの国際治安支援部隊のような活動にまで参加する可能性があるが、自衛隊は実際にどこまでの任務を担うための能力を持つべきなのか。
治安維持に当たる際、例えば検問所への自爆攻撃やパトロール中の仕掛け爆弾などのリスクをどこまで受け入れるのか。
そうした現実的な議論には至っていない。
そもそも過去のイラク派遣と同じ要請があった場合、この法案で参加できるのか。
その議論すら法案提出前に自民党と公明党の見解が食い違ったため、棚上げされている。
法案に対する憲法違反の指摘も相次ぎ、国会審議が入り口で停滞する中、大幅に広がる自衛隊の活動について具体的に詰めるべき点は少なくない。
改めて民意を問う方針。
デフォルトの危機に瀕しているギリシャのチプラス首相はEU側が提案する財政支援策への賛否を7月5日に国民投票にかけると表明した。
臨時議会で承認されれば実施が決まる。
EU側は金融支援などを行う条件としてさらなる年金の削減などを求めているが反緊縮を掲げて政権を握ったチプラス氏らは妥協するなら改めて民意を問う必要があるとしていた。
EU側とギリシャの交渉は今日再開する。
東日本大震災の被災地、宮城県石巻市で今日、東京の国立競技場の建て替えに伴い貸し出されている聖火台の点火式が行われた。
アテネオリンピック金メダリストの室伏広治選手が復興を願って火を灯すと、雨の中集まった市民から歓声が上がった。
1964年の東京オリンピックで使用されたこの聖火台は、2019年3月まで貸し出されることになっていて復興のシンボルとして様々なイベントで活用される予定。
アメリカ・ニューヨーク州の刑務所から脱獄した2人のうちの1人、リチャード・マット受刑者が発覚から20日たった26日、およそ50km離れたカナダとの国境近くの森で警察に発見され、手を上げろとの指示に従わなかったため射殺された。
特集です。
安保法制に絡み、政府・与党は国会の会期を戦後最長となる95日間延長することを決めました。
安保法制をめぐる論議の中で集団的自衛権に基づく敵の基地に対する攻撃も取り上げられています。
「報道特集」ではこの敵の基地攻撃に関する航空自衛隊の内部文書を入手しました。
政府が今国会での成立を目指す安全保障関連法案。
その是非をめぐって今週も熱い議論が交わされた。
今月4日の憲法審査会では、各党が推薦する憲法学者がそろって違憲と断じたこの法案。
さらに22日の特別委員会では政府で憲法解釈の実務を担ってきた内閣法制局の元長官までもが真っ向から異を唱えた。
一方、自民党が推薦する憲法学者は…合憲との主張を変えない政府に対し法案の廃案・撤回を求める声は日に日に高まっている。
24日には、憲法学者や文学者らでつくる立憲デモクラシーの会が法案の撤回を求める緊急声明を発表。
また、ノーベル物理学賞の受賞者、益川敏英氏らが呼びかけ人となった法案に反対する学者の会では発足からわずか2週間で賛同する学者・研究者がおよそ7000人に達した。
反対の輪は若者にも広がっている。
国会周辺では昨夜、法案に反対する学生グループが集まり雨が降りしきる中、抗議の声を上げた。
一方、あくまで今国会での法案成立を目指す政府は、戦後最長となる95日間の会期延長に踏み切った。
そこは総理、ご同意いただけますか?今週、海上自衛隊が硫黄島沖で実際に機雷を爆発させて処分する訓練を行った。
安保法制の議論の中で安倍政権が限定的な集団的自衛権の事例としてこだわる機雷掃海。
そしてもう1つ、たびたび議論に上がるのが敵によるミサイルの発射を防ぐための敵基地攻撃。
菅官房長官は政府の考えをこう説明している。
そして菅官房長官は、武力行使の新3要件を満たせば日本に対するミサイル攻撃でなくても集団的自衛権で敵基地を攻撃することは憲法上可能であるとの見解を示した。
敵基地攻撃とはミサイルなどによって攻撃される危機が迫っている際に敵の拠点基地をピンポイントで攻撃するもの。
1956年、当時の鳩山一郎内閣は何もしないまま座して自滅を待つことが憲法の趣旨ではないとして、自衛権の範囲で攻撃は可能とし、その後、歴代の内閣もこの見解を踏襲している。
現実的に安倍政権の念頭にあるのは北朝鮮のミサイル。
ミサイルへの脅威から議論される敵基地攻撃。
しかし、現在の航空自衛隊が保有する能力では航続距離が足りずオペレーションは不可能との見方が強い。
例えば、航空自衛隊の小松基地から北朝鮮のミサイル基地の1つ、トンチャンリの攻撃を想定した場合、直線距離でも1000kmを優に超える。
仮に敵基地上空まで達したとしても相手のレーダー基地をたたき、地上からの砲撃を避けての飛行が予想されるため、直線距離の数倍の航続能力が不可欠。
さらに十分な攻撃能力もない。
発足以来、専守防衛に徹してきた自衛隊は、ピンポイントで敵基地を完全に破壊するだけの爆撃機を保有していない。
現状では、有事の際は爆撃能力を持つアメリカ軍に頼らざるを得ないというのが政府の基本的な姿勢。
航空自衛隊ドクトリン等に関する調査研究。
これは2006年3月に航空自衛隊幹部学校がまとめた内部文書。
情報公開法に基づいて開示された。
実は、この文書の中でも敵基地攻撃について触れられている。
この内部文書の存在について、航空自衛隊のトップだった田母神元航空幕僚長はこう話す。
よその国の軍と同じようになるべきだと自衛隊が思って、こういうことを始めたんだと思いますね。
どこの国だって、軍は何ができるかということをまず政治の前に研究をして我々はこういうことができますということを政治に提案をする。
そのできることを見て、政治家がじゃあどういうふうに使うかということを考えるわけですね。
これは会社で言うと、例えば上司が社長が何かやりたいということがわかれば、部下は先行的に動いていろいろやるわけでしょ。
それって、上から見れば、そこまでやってくれてんのか、ありがとうということですよね。
航空自衛隊を取り巻く環境変化への対応という項目では将来を見据えた、こんな記述もあるさらに、こう展開する。
軍を政治が、あるいは日本の国が効果的に使うとすれば、統合幕僚長が防衛大臣なり総理大臣にこういうことができますと、それは軍をこういうふうに使ったらいいんじゃないでしょうかと助言をするのは当然なんですね。
ここまで考えておかなければ自衛隊が仕事してることになりませんね。
この航空自衛隊の内部文書について共産党の穀田議員が国会で追及した。
安保法制に反対の声を上げる元自衛隊員がいる。
泥憲和さんは中学を卒業した1969年、父親の勧めで横須賀にある陸上自衛隊少年工科学校に入った。
泥さんが入校した当時は学生運動や反戦デモが日本中で吹き荒れていた。
終戦から20年あまりがたっていたが、40〜50代の教官たちには旧日本軍出身者が多かったと言う。
横須賀の駐屯地でデモの警備に当たった泥さんは警備に行く前に教官が語った話が忘れられないと言う。
だから諸君の任務というのは崇高なんだよということを教えられて、私、胸にどんときたんですよ。
そのとき、私が自衛隊ってこういうもんなんだと確信したのはね。
人間同士が殺し合う。
過酷な戦場を体験した人物を日下部キャスターが取材した。
初めまして、TBSテレビの日下部と申します。
原田さん、よろしくお願いします。
ご苦労さまです、お待ちしていました。
長野市に住む原田要さん。
今年8月で99歳になる原田さんは旧日本海軍で零戦のパイロットだった。
1933年、17歳のときに横須賀海兵団に入隊。
20歳のときに戦闘機のパイロットになった。
中国戦線も含め戦時中、撃墜する際、敵の航空機に肉薄していたため、機内にいる相手の様子がよく見えたと言う。
原田さんは戦後、撃墜した敵パイロットのことを夢の中で思い出し、苦しみ続けてきたと言う。
太平洋戦争では緒戦の真珠湾攻撃やインド洋での作戦、さらにミッドウェー海戦など、空母機動部隊の一連の作戦に参加した。
そして1942年、ガダルカナル島をめぐる戦いでは飛行中に敵機の攻撃を受け、左腕に大ケガをした上、島に不時着した。
その後、味方から救助され九死に一生を得た原田さんは、飛行教官として北海道の千歳航空隊で終戦を迎えたと言う。
戦争が終わって70年たちました、原田さんのように戦争体験した人、少ないですよね。
今の日本、どう思いますか?政治家という大きな仕事を受け持っている人たちの判断、それから、その判断だってね、国際条件によってどうにもならないことも起きてくるわけです。
原田さんは、二度と戦争はしてほしくない?6月上旬のJNN世論調査では安保法制について政府の説明が十分だと答えた人が10%に対しまして、不十分だと答えた人が85%だったんですね。
まだまだ説明は足りていないと思っている人が多いわけですよね。
共同通信の先週の調査でも、安保関連法案は憲法に違反しているという回答がなんと56.7%。
合憲だという人のほぼ2倍にもなってるわけで、安保法制をめぐる世の中の空気がここのところ随分変わってきたなと思いますね。
特に若い人とか、ごく普通の市民層に関心が広がってきているように思います。
いずれにせよ、安保法制を考える上で本当の戦争のことや実戦体験を聞くというのは意味があることだと思うんですけど、元零戦のパイロットの原田さんはこんなことを言っていました。
私は誰にも負けない愛国者でした。
海軍に一生を捧げようと思った、自分でも誇りに思っています、しかし、戦争とはいえ、多くの敵を殺してしまった、どうしてこんなことになったのか、いいことをしたつもりが結局、恥ずかしい人間になってしまった。
こういった思いもあって、戦後原田さんはこの体験についてずっと沈黙を守ってきたんですけれども、91年の湾岸戦争で若い人たちが戦闘を見て花火みたいだとか、ゲームみたいだと言っているのを聞いて、これは本当の戦争体験を伝えなければダメだということで再び語りだしたということですね。
続いての特集は沖縄です。
県民の4人に1人が亡くなった凄惨な沖縄戦の終結から70年。
6月23日の沖縄慰霊の日。
今年は特別な意味を帯びた一日となりました。
現地で取材しました。
6月23日の夜明け前。
沖縄県の南部にある摩文仁の丘の上に多くの警察官が集まっていた。
沖縄戦最後の激戦地で多くの命が失われた摩文仁。
70年前のこの日、自決した日本軍の司令官、牛島満中将らもここに祭られている。
午前5時過ぎ、自衛官が参拝に訪れた。
警備は、それに伴うものだった。
牛島中将を祭る黎明の塔、象徴的な場所なわけですけれども、ここに制服姿の自衛官が参拝するということに関して言えば、旧日本軍と自衛隊との一体性を示すような行為だということで、それに対しての批判の声も出ている。
摩文仁にある平和の礎には犠牲となった24万人あまりの名前が刻まれる。
沖縄戦終結から70年。
例年とは違う空気が流れていた。
今年の式典会場、例年に比べて非常に警備が厳しいという印象を受けます。
金属探知機がこのように設定されていて式典に参列する人は全員、所持品を検査されてボディーチェックを受けるという。
沖縄県・翁長知事の平和宣言には何度も大きな拍手が送られた。
一方、安倍総理の挨拶では様子が一変した。
戦後70年、沖縄の人々には米軍基地の集中など、長きにわたり安全保障上の大きな負担を担っていただいています。
今後も引き続き沖縄の基地負担軽減に全力を尽くしてまいります。
式典でどうしてああいった発言をされたんでしょう?70年間、日米両政府に誇りと権利を踏みつけられてこの怒りと悔しさがわかりますか?今、安倍総理が帰っていきましたけれども長年、この沖縄県の全戦没者追悼式の式典を取材し続けてきたんですけれども、70年前に家族全員を亡くした。
沖縄県うるま市に住む山田春子さん81歳。
アメリカ軍嘉手納基地。
この中に、春子さんが生まれ育った村があった。
これは、かつての実家のイラスト。
現在の沖縄市である越来村呉富士にあった。
ここまっすぐ行きますでしょ。
ここに大きいガジュマルがあって…春子さんが2歳の頃、両親はフィリピンへ渡り、麻の栽培で仕送りを始めた。
初孫はそばに置いておきたいという祖父母の願いで、春子さんだけが村に残った。
その後、フィリピンでは妹、弟が生まれた。
アメリカ軍との地上戦が始まり、春子さんは祖父母と避難した。
その後、捕虜となって収容所を転々としている間に村はアメリカ軍に接収された。
故郷は基地に姿を変えた。
70年前、避難する際、3日で家に戻れると親戚に言われたが、ずっと戻れていない。
父親はフィリピンで召集され1945年5月に戦死。
7月には母親もフィリピンの収容所で病死した。
妹・弟は極度の栄養失調から戦後すぐに亡くなっていたことが後にわかった。
生きている妹、弟から親のこと聞きたい聞きたいって探して探して、探し求めて回った。
ごめんね。
家族全員を亡くした心の傷から精神が不安定になり、戦後16年たった頃、創価学会に入った。
初代、2代、3代の会長ね。
1代、2代、3代ね。
今も毎日、家族の冥福を祈っている中学を卒業した後は、住み込みの手伝い、結婚後も貧しさの中で働き続け6人の子どもを育て上げた。
先に弟、妹を亡くしてしまったから多分、自分はいっぱい家族を持ちたいという意思がすごくあったと思うし。
今は、子や孫に囲まれて暮らすが、春子さんの心には大きな傷が残ったまま。
一生涯行けないのかねと思うと、1人寂しく泣きます。
現在暮らす家の隣にも、アメリカ軍の基地がある。
基地の島となった沖縄。
ベトナム戦争では、米軍機が嘉手納基地から出撃した。
今も在日米軍基地のおよそ74%が沖縄に集中する。
人々は、危険と隣り合わせの日常を強いられ続けてきた。
オスプレイが普天間基地に入ってきました。
沖縄戦から70年後の今年、自公連立政権は安保法制の整備を進めるが、春子さんは複雑な思い。
公明党は平和党とずっと言われていますでしょ。
平和党もなくなると怒るわけよ。
同じ学会の方でもよ。
先週木曜日。
春子さんは朝から両親を弔うための準備をしていた。
今は時期じゃないからお餅なんかないわけ、それでお寿司とか、こういうのね、ちゃんと、あっちでみんな、食べようね。
嘉手納基地の中にある春子さんの実家の跡地へ行きたいと私たちがアメリカ軍に申請したところ認められ、一緒に行けることになった。
基地の中に入るためには手続が必要で身分証明書を持って行かなければならない。
うちのお父さん、お母さんも喜ぶよ両親と暮らした実家へ70年ぶりに向かう。
基地の中ではアメリカ軍の広報官、歴史担当官が同行した。
ここ、ここ、私のハウスだったところね。
ここでお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、みんな生活してたのに、ここにね、アメリカの…あっ、ごめんなさい。
実家があった場所には、大きなガジュマルの木があった。
今も残っていると伝え聞くそのガジュマルを探す。
この大きいガジュマルのところじゃないかね。
あの大きいガジュマルは2本あった、1つは残ってるということ聞きましたからね、多分、あれかもわからんよ。
随分変わってますね。
全然。
風景は一変していた。
その中に、記憶に残るガジュマルが見えた。
いつもこのガジュマルの下で涼しくして遊んでいましたよ。
懐かしいね。
70年間、帰りたいと思い続けた家唯一残っていたのはこのガジュマルだけだった。
変わって変わってね、もう跡形もないです。
生まれ育った村は今、通りの名前も家々も見知らぬものになっていた。
戦争を起こした人を恨む。
二度と、今いるところも戦争になったら危ないし。
ここに来れないし、ここにいた方々が全部そう思うと思いますよ、戦争を恨んで。
アメリカ軍の担当官は基地の歴史についての資料を集めていると言う。
同行した感想を聞いた。
この日の夕方、テレビでは建設に向けた作業が進む名護市辺野古の新基地についてのニュースが流れていた。
アメリカの言いなりに従わないといけないというのが、日本政府の考えじゃないかねと思うところもありますけど。
もうちょっと沖縄を大事にしてもらいたい。
今、名護市辺野古には、どんな基地がつくられようとしているのか。
計画では、辺野古沖が東京ドーム17杯分の土砂で埋め立てられ、2本の滑走路がつくられる。
埋め立て部分の高さは水面からおよそ10m。
新しく建設される基地の高さというのが、岸壁の高さというのは水面から大体10mぐらいというんですが、10mのイメージというのは大体、あそこにある島の大体10mぐらいですね。
コンクリート製のものができるわけですけど。
埋め立て部分には航空機用の燃料を運ぶタンカーが接岸する燃料桟橋。
ヘリなどを運搬するような大型船が接岸できる護岸、航空機に弾薬を搭載したり下ろしたりする弾薬搭載エリアがつくられる。
これらは普天間基地にはない機能。
さらに日本政府が公表していない計画が存在するという指摘もある。
共同通信の太田昌克記者。
去年、アメリカ政府の内部文書を入手した。
FRF=普天間代替施設。
そこには、辺野古沿岸部のほかに内陸部に施設を建てる計画が詳細に書かれていた。
この建設計画図案というものを私に提供してくれたというわけです。
辺野古の内陸部。
日本政府は、この地域を埋め立て用の土砂をとり、その後は緑化すると説明している。
しかし、アメリカ政府の内部文書によると、そこには軍の施設が建てられることになっている。
この前、辺野古ダム、この辺りが兵舎ですね。
この辺りに陸上競技施設、運動場、レクリエーション施設も見えます。
それからあと、ダムの南側ですけれども、この辺はどうも、偵察部隊関連の情報ですね、インテリジェンス。
また、太田さんが入手した別の資料には内陸部の開発は日本政府にとって機微に触れる問題とした上で公にされていないと記されていた。
アメリカ政府というのが、日本側の政府の動き方とか、あるいは情報開示の仕方とかをどういうことを感じているというのがわかりますか?沖縄県民、名護市民に対して説明責任を果たさないままにただ既成事実、これだけを積み重ねていいのか、実はそういった良心の告発だったと私自身は受け止めています。
沖縄防衛局は私たちの取材に対し、辺野古内陸部にアメリカ軍兵舎など施設を建設する計画については承知していませんとしている。
半年前まで沖縄県政の中枢で基地問題と向き合ってきた人物が「報道特集」の取材に応じた。
仲井真県政時代の副知事、高良倉吉氏。
琉球王国時代からの沖縄を研究する歴史学者でもある。
辞職してからは初めてのテレビ取材。
今の政権になってから、東京でお祝いする主権回復の日という式典がありましたですよね、あれに高良さん、副知事として。
知事の代理で出ましたですね。
あれは日本の独立、国際社会に復帰したことを祝おうということだったと思います。
1952年4月28日。
サンフランシスコ講和条約が発効し日本は独立を果たした。
その一方で沖縄は本土と切り離されアメリカの支配下に置かれたため沖縄では屈辱の日と呼ばれている。
高良氏が副知事として在職していた2013年のこの日、政府が東京で独立を祝う式典を開催したのだが県民感情に配慮して当時の仲井真知事はこの式典を欠席。
代理で副知事の高良氏が出席した。
期せずして万歳三唱があったじゃないですか。
会場で最後にですね。
ちょっと私もびっくりしましたけどね。
怒ってらっしゃいましたよね。
怒ったというか…。
沖縄県内であのときに誰も出席すべきではないという、強い意見もありました。
承認することといたしました。
おととし12月、当時の仲井真知事が辺野古沖の埋め立てを承認すると表明した。
普天間基地の移設問題で大きな節目となったこの記者会見を副知事としてどう見ていたのか。
あのときの判断というのは、今からご覧になって高良さんはどういうふうにお考えになっていますか?結果として、多くの県民が望まない形の判断になったということだろうと。
それでも大きな反発が起こったということだと思うんですが。
仲井真氏の判断について今は見解を示せないとした高良氏。
しかし、基地問題の解決策についてはこう強調した。
あまりにも沖縄に負担過重になり過ぎていて不公平じゃないかと、こんな不公平な状態をいつまでも継続し続けるのかと。
国民にやっぱり考えてほしいんですよね。
つまり出口が見えないみたいな状況というのは、そういうものを長い目で見た場合、つまり突破できるような出口というのは高良さんの目から見て、見えますか?何が必要だと?僕はこう思うんです。
沖縄の歴史を研究して、少し沖縄の現実と向き合ってきた人間から言うと、つまり沖縄の基地問題、基地問題から派生する日本対沖縄という構図の問題で言えば、そういう問題を解決できない日本がおかしいんですよ。
慰霊の日の追悼式典。
高校生が、こう問いかけていた。
戦争が二度とないようにお願い。
70年目の沖縄の慰霊の日の翌日の辺野古の海に来ました。
いつものように海上保安庁の警備艇だらけですね。
今日は恐らく休むことなくボーリング作業というのが続けられているものだと思われます。
頭上を飛び交う戦闘機、クワディーサーの葉のたゆたい。
やっと生まれ育った場所に立てた春子さんですけれども3日で戻れると言われて70年間帰れなかったわけですよね。
終戦70年といいますけれども終わっていないような、1人1人にとって戦争状態が続いているような印象を持ちました。
自民党の勉強会で作家の百田尚樹氏が言った言葉ですけれども、普天間基地はもともと田んぼだったところで商売になるから、金になるからといって、基地の周りに沖縄の人たちが集まり出したとまるで山田さんの話と逆のことを言っているんですよね。
山田さんが生まれた現在の嘉手納基地でも、普天間基地でも、米軍に接収されるまでは長い村落の歴史があって、人々の生活があったわけですよ。
生まれた土地を返してほしいと思うのは当然の思いなのに、それがどうして非常に例外的な話を持ち出してきて結果的に沖縄の人たちをおとしめるようなことをなぜするのか、私には到底理解できませんけどね。
追悼式典で安倍総理に罵声が飛んだ会場の間近で僕は見ていたんですけれども、これが百田氏がつぶさないといけないと言っていた沖縄タイムス、琉球新報という新聞ですけれども非常にきちんと慰霊の日のことが報じられていて、しかも多面的に深くね、安倍総理への罵声のことが出てるんですね。
首相に怒号、知事に指笛という形でほかのメディアがどうしてるんだろうなと私気になって、当日、夜のNHKの7時と9時のニュースを見ていたんですけれども、安倍さんに浴びせられた罵声のことを全く報じてない、正直驚いたんですよね。
読者、視聴者にとってそのことをきちんと報じていたメディアとそうでないメディアは一体、どっちがメディアとしての信頼性があるんだろうと考え込んでしまったんですが、まさかと思うんですけど、マスコミを懲らしめるためにそういうことを報じた新聞はつぶしてしまえということにはならないでほしいと私は思いますけども、自分たちの意に沿わないような意見は聞く耳持たないという政府の態度が今の沖縄に対する姿勢に露骨に表れているなということを感じました。
この後はスポーツ、林さんです。
8月の世界陸上北京の代表選考会を兼ねた日本選手権。
男子200m決勝に、日本歴代2位の高瀬選手を初めトップランナーが集まりました。
男子200m、世界陸上代表の派遣設定記録を突破している高瀬と参加標準記録を突破している藤光が決勝で激突した。
第4レーン、紫のユニフォームの藤光がスムーズな加速でコーナーを回り直線前でトップを走る。
藤光が自己ベストを更新し、世界陸上内定。
高瀬も2位に入り代表内定が決まった。
女子200mでは、この種目4連覇中の福島千里が最高のスタートを切るとグングン加速する。
2位以下を大きく引き離し、5連覇を達成。
世界陸上4大会連続の代表に内定。
男子走り高跳びでは23歳の戸邉直人。
193cmの長身と抜群の跳躍力を武器に2m26cmを跳び、優勝。
既に参加標準記録を突破しており見事、世界陸上内定となった。
桐生の不在で大混戦の男子100m予選には、16歳の怪物、ハキームが登場。
完璧なスタートを決め、中間の50mまでトップを走る。
優勝候補の高瀬にゴール直前で交わされるが、10秒41の2位。
全米選手権男子100m決勝。
織田さんの注目は19歳のブロメル。
去年、史上最年少で9秒台を出した新星ブロメル。
世界2位の記録を持つゲイに必死に追いすがるが惜しくも2位。
それでも見事世界陸上初出場を決めた。
また、こちらも織田さんいち押しの最多金メダルの超人、アリソン・フェリックス。
夏の世界陸上で史上最多9個目の金メダルを狙うアリソンが女子400m準決勝で快走。
貫禄の走りで決勝に進んでいる。
続いて卓球のジャパンオープン。
14歳のスーパー中学生が世界女王に挑んだ。
女子シングルス2回戦に14歳のスーパー中学生、伊藤美誠が登場。
世界ランキング1位の丁寧相手に伊藤が見せる。
左右に揺さぶり世界女王を翻弄。
さらに、豪快なスマッシュ。
初対戦の丁寧から1ゲームを奪う。
しかし奪ったのは、このゲームのみ世界女王の壁は高く、1−4で敗れてしまった。
沖縄の追悼式典での取材は何が一番印象的でしたか?高校生が琉歌を朗々と歌ったときに、追悼ですから、期せずして参列者の中に感動が広がって2015/06/27(土) 17:00〜18:20
MBS毎日放送
報道特集[字]【敵基地攻撃論と憲法▽戦後70年の沖縄】
▽敵基地攻撃論と憲法▽戦後70年の沖縄と辺野古への基地移設問題
詳細情報
番組内容
【敵基地攻撃論と憲法】
安保法制の議論の中でも取り上げられる敵基地攻撃論。政府は「自衛権の範囲で攻撃は可能」としてきたが、どんな研究がされてきたのか、自衛隊の内部文書から読み解く。
【戦後70年の沖縄と辺野古移設問題】
地上戦終結から70年を迎えた沖縄だが、今も米軍基地の負担は重くのしかかる。70年前、家を米軍に接収された女性や前の副知事を取材。沖縄の現実と住民の思いに迫る。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
関連URL
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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