(明子)時代の移ろいとともにお墓の在り方も変わってきています。
お墓を代々守っていくことが難しくなってきた今永代供養を求めお墓を建てる代わりに樹木を植える樹木葬が増えてきているようです。
(明子)あちらのご夫婦も…。
(秋山)うわ〜遺言でサクラの木言うたん覚えててくれたんやな。
うれしいなぁ。
よっしゃ!奇麗な花咲かせてみせるさかい…。
ちょっと待て。
何やこれサボテンやないかい。
(良恵)あんたが大事に育ててたサボテンや。
サクラの木よりこの方がよっぽどようあんたに似合うわ。
そうか。
わしな体が小そうて地味でチクリと痛いって…。
待て!サボテンとちゃうがな。
サクラの木言うたやろ。
おい!サ〜ク〜ラ〜!うわ寒っ。
何や寒けしてきた。
こんな寒かったらさすがのサボテンも枯れてしまうわ。
うん。
やっぱりサクラやな。
何や。
あんのやったら最初から持ってこいよ。
サボテンってびっくりしたがな。
ハハッ来た来た。
えっ?ちょっと待て。
サクラ言うてんのに。
これサクランボの木やないかい。
あんたの稼ぎでは食べられへんかった高級品や。
うわ〜何やサクランボのパフェ食べとなってきた。
ちょっと行ってこ。
ウフフ。
おいおいおい!ちょっと!どこ行くんや!?おい!わ…わしこんな格好でここへ出てきてんのに。
いまさらどこ行けんねんこんなんで…。
死後は自然に返る。
樹木葬に込められた思いは古来から変わらず引き継がれているのです。
そしてお墓の在り方だけでなく葬儀にも変化が訪れています。
故人の写真や趣味のコレクションを展示するメモリアルコーナーもその一つです。
あちらのご夫婦も葬儀に備えて写真を選んでいるようです。
(良恵)懐かしいわ〜!ホンマやなぁ。
昔はかわいかったなぁ。
そやろ?「昔は」は余分やけどな。
近所の人もな「カワイイカワイイ」ってよう言うてくれたで。
え〜そやった?うち知らんかったわ。
ええ感じやわ〜ハハハハ!いやこんなん見たらもう今でも抱き締めたいな。
いやあんたそんなこと言って。
い〜…。
あれ!?ちょっとこれ昔飼うてた猫の写真やないの。
いやいや…それは…。
あっそう!お前がもし死んだらな写真やのうてなお前の好きなお菓子。
菓子をざーっと広げてみせよう。
うわええな〜!おおきに。
なっ。
ほんでお前わしに隠れてパチンコ行ってるやろ。
そやからお前あの世行ったらパチンコできるようにパチンコのフィーバーのドル箱をだーっと飾ろか。
うわうれしいわあんた優しいな〜!ほな天国いったら大フィーバー!そうそうそうハハハハ!けどうちが死んだらあんた寂しいやろ?いや寂しないで。
お前が死んでわしは余生はフィーバーやで。
えっ何で?何で?いや15年付き合うてる居酒屋のきみちゃんとここで結婚するやろでこのうちに住んでお前の好きな宝石とか着物着せたらきみちゃん喜んでわしはフィーバー!ちょっともう絶対許したらへん!ああっ…!ああ…!フィ…フィーバー!フゥ…。
どんな形であれ大切なのは心に残るお別れをすることではないでしょうか?故人の人生に尊敬と感謝の念を持ってお見送りする。
そんな心で送る葬儀を執り行う際にはぜひ当石原葬儀社にお任せくださいませ。
真心を込めてお手伝いさせていただきます。
うわっ!やめて!あーっ!!・
(春彦)明子!あ〜春彦さん。
(春彦)ごめんごめん。
道混んでてさ。
待った?待った。
待ちくたびれた。
ごめん。
申し訳ないって思うんだったら今夜おいしいもの食べに行きたいな〜。
あっ…今夜ちょっと。
何?何か用でもあるの?知り合いと飲み会。
知り合い?うん。
まあ飲み友みたいなもんなんだけど。
そうなんだ…。
うん。
でも春彦さんの友達なら私も会いたいな〜。
そうなんだけど今日は男同士の飲み会だからこの次。
出た出た男の常套句。
ハハッ。
うたぐってんの?何か怪しい!良恵!お…お前これ見たか?ああ新しくできた京神セレモニーですね。
見ましたよ。
で見て正直な気持ち言え。
ああものすごいの違います?あの京神グループの会社やし。
大手で安心できるし。
うちの葬儀も頼みたいぐらいですわ。
ホンマにな。
うちみたいな零細がな…。
こら!ライバル褒めてどうすんねん。
そうかて「正直に言え」言わはったやないですか。
よう考え。
こんなものがうちの近所にできたんやで。
石原葬儀社の最大の危機やないかい。
もう明子はんも何をしているんやホントに…。
おはよう。
遅くなりました。
おはようございます。
明子はんデートばっかりしてる場合とちゃいまっせ。
何とか手打たなあきまへんわ。
ほれ。
あ〜京神セレモニーね。
ええ。
でもほらうちは誠心誠意やるだけだから。
甘いですよ。
そんな甘いこと言ってたらねうちはおまんま食べていけまへんで。
じゃあどうすればいいのよ。
営業かけるんどす!新規開拓です。
あんさん社長さんでっせ。
みんな束ねて引っ張ってってもらわんことには。
良恵ぼーっとして茶飲んでる場合とちゃう。
お前敵の陣地行ってな値段とかサービス探ってこい。
スパイですか!?スパイや。
石原葬儀社と申します。
あっお父さん。
石原葬儀社と申します。
ありがとうございます。
あっ…。
もうチラシ配りが営業ねぇ…。
明子はん。
こういうね地道な努力バカにしたらあかしまへんで。
これからちょっと飛び込みをかけまひょ。
えっ?飛び込み営業までやるの?あっあそこにしまひょ。
よし行こう!ハァ…。
ごめんください。
ごめんください。
(沙織)はい。
あっ女将さんですか?
(沙織)そうですが何か?あのう私どもはこういう者でございます。
石原葬儀社?はい。
あのうもしもご不幸があった場合ですね私ども石原葬儀社にお任せいただければ。
ちょっと。
はい。
あなたはうちの誰かが死ぬとおっしゃるんですか?いえいえとんでもございませんですよ。
でもあのうどなたにでも必ず…。
縁起でもない!帰ってちょうだい。
杏子!・
(杏子)はい。
この方たちを追い出してちょうだい。
ついでに塩まいておいて。
(社員)失礼いたしました!いらっしゃいませお客さま。
本日はご葬儀のご相談でございますか?あっはい。
あの実はうちのおばあちゃんがちょっと具合がね…。
(社員)はい。
ええ男〜。
(良恵)もしもし〜?
(波野)あっはい。
あなたお名前は?
(波野)波野海斗です。
うち内田良恵。
良恵って呼んでね。
(波野)はあ…。
実はうちのおばあちゃんの具合が悪くていざっていうときのためにご葬儀のこと色々聞きたくて。
教えていただけますか?
(波野)何なりと。
ではまずあなたの携帯アドレスは?はっ?
(良恵)好きな女性のタイプは?いや〜何度来てもいいお店ですよね。
志村さんのおかげでまた一つ京都に来る楽しみが増えましたよ。
(志村)そうでしょう?僕の一押しですから。
アハハハ。
(沙織)いらっしゃいませ黒沢先生。
京都にいらしてたんですね。
うれしいわ。
また寄らせてもらいました。
さあ。
ああどうも。
しばらくはこっちにいらっしゃるんでしょ?ええ。
あれ?女将俺は?
(沙織)志村さんはいいの。
これだよ…。
扱いが全然違うよな〜。
先生。
(志村)ちょっと何こそこそ話してるんですか?秘密。
ねっ先生。
(志村)ずるいな〜!教えてくださいよ。
(沙織)いいえ。
(志村)ああ…すいません。
(志村)あ〜…ありがとうございます。
(志村)いやしかしおいしそうだな。
女将これは何?ハァ…。
(パトカーのサイレン)
(シャッター音)
(シャッター音)
(橋口)警部。
(狩矢)うん。
(橋口)田島沙織50歳。
老舗料亭和楽の女将ですね。
(野村)警部このスタンドが凶器と思われます。
(野村)それとこれがガイ者の横に落ちていました。
(狩矢)男物…。
はい。
はい。
では後ほど。
失礼いたします。
どちらのご葬儀?明子はんどっからやと思います?わてがあんた飛び込みの営業かけた和楽からでっせ。
成果が出たじゃないですか営業の。
どなたが亡くなったの?あの女将さんです。
えっ!?あんなに元気だったのに?はい。
何や殺されたらしいですよ。
ニュースが入りました。
かわいそうにねぇ。
殺されたの?さあ早速先方さんと打ち合わせお願いします。
良恵ホントに忙しいいうのに…。
あっ。
あそこか。
こちらのホールは?ここは200名規模の…。
(良恵)股下85!ああ…こちらの祭壇は?
(波野)ここは当葬儀場最大の特徴でして…。
あっ。
ウフフ…。
あっ!あっ!ウフ…。
もしもーしただいま偵察中〜。
アホ!戻ってこい!ではこれで準備の方進めさせていただきます。
あとは当日の細かな段取りですが…。
(田島)その前に一つ頼みがある。
(田島)お恥ずかしい話だが妻の不倫相手が葬儀に来るかもしれない。
来たら絶対に追い返してくれ。
不倫の相手ですか…。
(田島)最近どうも様子がおかしいからこの板前の加藤に見張らせていたんだ。
(加藤)女将はホテルで何度も密会してました。
この間ようやく相手の顔を見られてうちの客だと分かったんです。
ですから葬儀に来れば分かります。
そういうことでしたらお断りして帰っていただきます。
あとのこまごまとしたことは安藤と話してください。
(杏子)安藤杏子です。
よろしくお願いします。
でもホントにすてきなお店ですね。
沙織の趣味なんです。
沙織?あっ…。
亡くなった女将と私は大学時代からの親友なんです。
そうだったんですか。
沙織と他の友達と一緒に和菓子のお店をやったこともあったんですがお店を閉めてからずっとここで働いてます。
私と沙織は…。
本当に…。
本当に…。
仲がよろしかったんですね。
ええ。
(良恵)そうですか。
ほなうちのチラシを見てくれはって。
(フミ)相談に乗ってくれるって書いてあったから。
はい。
もう相談でも雑談でも何でもどうぞ。
おい。
雑談って何やお前は。
(良恵)ちょっと出てこんといてください。
もう。
あっあのおっさんのこと気にせんといてください。
で相談って?あのう…身寄りがないもんで。
で自分の葬儀がどうなるのか気になって。
はい。
(フミ)あのう私…。
生活保護受けてるんです。
担当してくれてる福祉課の人に死んでまで迷惑掛けたくないんですよ。
もうホントによくしてもらってるから。
ああご心配なく。
はいそれなら私にお任せくださいませ。
何せ私は一級葬祭…。
ディレクターですもんね〜。
全部言わさせえってのにもう。
こら!寝てる場合とちゃうやろお前。
情けない…ぼーっとしてんと。
こらこら。
どこへ持っていくねんどこへ…こっちやろ?こっちやろ。
もう。
おいおい。
ちょっとちょっ…。
どこに目を付けてる…危ない!ちゃっちゃとやれ!ホントにもう。
忙しいときに…。
良恵。
お前何をしてんねんこら。
おい!寝てる場合と違う。
何してんねん。
いや…寝てません。
何しとん?あ〜忙しい!忙しいって口ばっかりやないかい。
いや〜口だけ違います。
ちゃんと目光らせてます。
レーザー光線が出てる言うのか?ほんなら。
レーザー光線違うてレーダー。
ミスがないかチェックチェックチェック…。
あっ!
(良恵)あっ…。
どうしたの?明子さんほらあの人…。
ああ…。
杏子さんごめんなさい指輪。
あっ…。
葬儀では結婚指輪以外はしないものなんです。
ネックレスならいいんですけど。
すみません。
外すものだってことは分かってます。
でもこれだけはしておきたいんです。
あっ…。
(加奈子)杏子。
(杏子)加奈子雪枝。
(雪枝)ごめんなさい。
早く来すぎよね。
(雪枝)でも家でじっとしてられなくって。
まさか沙織があんなことになるなんて私…。
(杏子)雪枝落ち着いて。
ちょっと話せる?
(杏子)でもまだ準備が…。
杏子さんどうぞ。
こちらは大丈夫ですから。
すいません。
じゃあ行きましょう。
(読経)明子ご苦労さん。
春彦さん。
どうしてここに?彼に声掛けてもらってね。
亡くなった女将と知り合いだったんだ。
和楽の女将と?うん。
あっ志村陽介さん。
志村です。
あっそうかもしかして婚約者の…。
石原明子と申します。
あっ…京都の飲み友達。
志村さん。
初めまして。
初めまして。
黒沢さんにはいつもお世話になっております。
いえいえ。
また。
ありがとうございます。
あいつだ!
(加藤)ずうずうしいにも程がある。
よくも来れたもんだ!こいつだ!こいつが女将の不倫相手だ!加藤さん違います。
何をおっしゃってんですか?
(加藤)あんたが女将と不倫してたのは分かってるんだ!
(志村)ちょっと待ってください!黒沢さんと女将はそんな関係じゃない。
言い掛かりです。
俺はちゃんと見てるんだよ。
何かの間違いです。
何ぼーっとしてる。
あんたが追い返さないなら俺がやる!
(志村)ちょっ…!
(加藤)帰ってくれ!あんたが来るようなとこじゃない!あんたが女将をやったんじゃないのか!?ちょっちょっちょっ…。
(加藤)帰ってくれ。
こいつは女将の不倫相手なんだ!あっ狩矢さん!
(加藤)刑事さん。
この前話した女将の不倫相手はこいつです。
(狩矢)何ですって!?
(加藤)だからこいつが!
(狩矢)まあまあ落ち着いてください。
(狩矢)黒沢先生。
あのうちょっとお時間よろしいですか?狩矢さん!
(狩矢)いやいや…。
少しお話を伺うだけです。
(橋口)ああすいませんちょっと…。
ねえ橋口さんどういうこと?橋口構わない。
明子さんどうぞ。
さっきの加藤さんの話ですがね…。
春彦さんが不倫なんてするわけないじゃないですか。
明子さん今はね黒沢先生に話を伺ってるんです。
だって…。
明子大丈夫だ。
僕は不倫なんかしてません。
本当ですね?これは犯人につながる重要なことなんです。
それは不倫相手を疑ってるってことですか?田島沙織が不倫していたならその相手が犯人である可能性は高いでしょう。
(橋口)彼女は殺された京都ニューホテルの部屋を何度となく取っていたそうです。
これに見覚えありませんか?これって…。
これは…僕のです。
間違いありませんか?これは殺害現場に落ちていたハンカチですよ。
えっ!?
(狩矢)なぜ黒沢先生のハンカチがそんな所に?それは…。
言えません。
春彦さん。
すまない。
でも言えないんだ。
どうして?あのう署で詳しくお話を聞かせていただけますか?
(良恵)明子さん!明子さん…。
あっ…。
あとはうちらでやりますしどうぞ。
ねえ?う?う…うん。
うん。
大丈夫。
今はちゃんと仕事しないとね。
社長だし。
(クラクション)
(狩矢)ということは午後3時ごろに京都ニューホテルで田島沙織と会い死亡推定時刻の午後5時ごろのアリバイはないとおっしゃるんですね?はい。
ではなぜ田島沙織と会っていたのかホントのことを話していただけませんか?明子さん。
あっ狩矢さん。
春彦さんは?すいません。
まだお帰りいただくわけには…。
そんな…。
春彦さん不倫なんかしません。
犯人なわけないじゃないですか。
私も黒沢先生を信じています。
ですが状況が状況なだけに…。
ハァ…。
明子さん。
なるべく早くお帰りいただけるよう頑張りますから。
石原さん!警部からです。
おはよう。
明子はん黒沢先生は?ううん。
あのへっぽこ警部が!黒沢先生が不倫なんかするはずがおまへんやのにな!
(良恵)明子さん大丈夫ですか?うん大丈夫。
ありがとう。
さあ仕事仕事。
あっ。
私和楽に請求書持ってくわ。
いえいえ。
こんなときはあのう良恵にさしますさかい。
いいの私が行ってきます。
あっ…いってらっしゃい。
明子さんきっとじっとしてられへんのですよ。
ハァ…。
ごめんください。
・
(加奈子)聞いてないわよ沙織が不倫してたなんて。
・
(杏子)私だって知らなかったわ。
・
(雪枝)犯人は不倫相手だって警察はみてるみたいね。
(加奈子)昨日のあの男が?もしかして沙織あの男に余計なことを…。
雪枝。
誰?あっ…ごめんなさい。
(杏子)明子さん。
請求書をお持ちしたんですけど。
ありがとうございます。
田島に渡しておきます。
もうすっかり女将ね。
えっ?杏子が女将になるの?
(杏子)まさか。
やればいいじゃない。
沙織も喜ぶと思うわよ。
あっでもやめといた方がいっか。
前みたいになっちゃうとね…。
(雪枝)加奈子。
ごめんごめん。
悪気はない。
その指輪お揃いなんですか?これは友情の証しなんです。
そう。
友情の証し。
私たちね大学時代からの親友なんです。
じゃあ沙織さんも同じ指輪を?
(加奈子)ええ。
それで皆さん葬儀のとき着けてらしたんですね。
じゃあまた連絡するね。
雪枝どっかでお茶でもしない?
(雪枝)あっ…でもヘルパーさんの時間が。
いいじゃないちょっとぐらい。
もう一人だと暇で暇で。
いいな雪枝は待ってる人がいて。
分かった。
加奈子はご両親が不動産を残してくれたから離婚しても一人でああやって優雅にしてられるけど付き合わされる方は大変ですよね。
雪枝だって寝たきりのお姑さんがいて忙しいのに。
あっ…まあお互い長い付き合いで気の置けない関係なんですけど。
明子さん昨日はお疲れさまでした。
あっいえ。
あんな騒ぎになってしまって申し訳ありませんでした。
あの方最近よくここのお店にいらしてるお医者さんなんですよ。
まさかあの人が沙織の相手だったなんて。
違います!黒沢先生ご存じなんですか?あっ…実は私の婚約者なんです。
彼は絶対沙織さんの不倫の相手なんかじゃありませんから。
明子さん。
ちょっと散歩しませんか?黒沢先生まだ警察なんですか?ええ。
早く誤解が解けるといいですね。
杏子さんは沙織さんとずっと一緒に働いてきたんですよね?お相手に心当たりはないですか?私沙織に誰かいたなんて全然気付いてなくて。
ごめんなさい。
いえ。
大丈夫です。
春彦さんの疑いは絶対に晴れますから。
いいですね。
信じ合えるお二人の関係すてきだなって。
あっ…。
大切な人が疑われる気持ち私にも分かるから。
明子さんは最後まで黒沢先生を信じてあげてくださいね。
ありがとう杏子さん。
いいえもううちも楽しゅうて。
アハハハ。
良恵さん?良恵さん。
(良恵)あっ明子さん。
今お戻りですか?こちらは?相沢フミさん。
フミさんこちら社長の石原明子さんです。
うちらのチラシ見て相談に来てくれはったんです。
そうでしたか。
初めまして石原です。
初めまして。
もうあのう良恵さんにはよくしていただきまして。
今家まで送っていくとこなんです。
(志村)フミさん?相沢さん?
(志村)あっフミさん。
あれ!?明子さん?志村さん!あら志村さんとお知り合いなの?ええ。
志村さんは区の福祉課で私の担当なの。
区役所の方だったんですか。
はい。
ケースワーカーをやってます。
志村さん。
葬儀のときはホントありがとうございました。
(志村)えっ?春彦さんのことかばってくださったでしょ。
《ちょっと待ってください!》《黒沢さんと女将はそんな関係じゃない》あっ…だって黒沢さんが女将と不倫だなんて信じられないし。
はい。
それで黒沢さんは?まだ警察です。
そりゃひどいな…。
よっぽど疑われてるんですかね。
志村さんは沙織さんの不倫相手に心当たりはないですか?あっ…考えてみたんですけどお店での女将しか知らなくて。
そうですよね。
すいません狩矢さん呼び出したりして。
(狩矢)黒沢先生のことですね?捜査の状況はどうなんですか?春彦さんまだ帰れないんですか?いや…新事実が明らかになりましてね。
新事実って何ですか?困ったな…。
教えてください狩矢さん。
田島沙織が密会場所に使っていた京都ニューホテルをいつも予約していたのは本人で相手が誰だか分かりませんでした。
ですが目撃証言があったんです。
証言したのは板前の加藤さんですね?彼以外にもホテルのスタッフが別の日に見たと証言しています。
少なくとも数回は会ってるようですね。
不倫で間違いないって言う人もいます。
橋口さん春彦さんはそんなことする人じゃありませんから!明子さん落ち着いてください。
まだ捜査中ですから。
それにこの怨恨という線もありますんでね。
不倫に嫉妬した夫の犯行という線も考えられましたが夫の田島隆男にはアリバイがありました。
じゃあどうして!これが現場にあったんですか?ハァ…。
ハァ…。
フゥ…。
ハァ…。
はっ!もう…。
あーっ!あっやりますやります。
ごめんね。
大丈夫です大丈夫です。
明子はん。
ええかげんにしてくださいよあんた。
石原葬儀社の社長たる者が何やっとるんですか?ごめんなさい。
ホントごめんなさい。
わてねあんさんの先代にね昔手握られてね頼まれたんです。
「明子をよろしくな」っつって。
その明子さんが今やらないかんことは仕事やあらしません。
えっ?探偵です。
秋山さん…。
黒沢先生の窮地を救ってあげるのは明子さんお一人どす。
大番頭秋山を見くびらないでください。
仲間の力になる。
弱い人を助けてあげる。
これが石原葬儀社のモットーじゃないですか。
ただ一つね条件があります。
条件?それは…。
暗い顔はしない!そう。
明るくて明るく…。
お前な最後まで言わさせてくれよ。
2人ともホントありがとう。
そうね。
春彦さんの容疑は私が晴らすわ。
はい。
よし!じゃあ行ってくるわ。
(秋山・良恵)はい!いってらっしゃい。
はい。
行ってくる。
(秋山・良恵)はい。
(田島)沙織は気付かれていないと思っていただろうが私に隠れてこそこそと。
それに指輪なんかしなかったくせに急に真珠の指輪をして。
黒真珠のですか?
(田島)沙織は金属アレルギーだったんだ。
金属アレルギー?なのに外そうとしなかった。
フミさん。
(フミ)明子さん。
お隣座ってもいいですか?
(フミ)どうぞどうぞ。
(フミ)ねえ…家族っていいわね。
私にもね娘がいたのよ。
これね娘がくれたの。
あ〜すてきなブローチ。
娘の里香。
真珠が大好きだったの。
娘さんはご病気か何かで?殺されたの。
犯人もまだ。
容疑者もいたんだけど自殺しちゃって。
だからもう真実は分からない。
フミさん…。
この間も七回忌だったんだけどね。
何にもしてやれなくて。
でもねありがたいことに毎年来てくれるお友達がいてね。
もう私もそう先が長くないでしょ。
だからことしは里香の遺品をもらってもらったの。
黒沢春彦が田島沙織とのメールを削除していたことが分かりました。
(刑事)やつは絶対何か隠しています!
(田島)《沙織は金属アレルギーだったんだ》《なのに外そうとしなかった》どうしてそこまでして…。
(加奈子)《これは友情の証しなんです》ホントにそれだけの意味なのかしら?ごめんなさい。
急に電話で呼び出したりして。
いいえ。
でも驚きました。
佐伯さんからご連絡頂くなんて。
加奈子って呼んでください。
私も明子さんって呼ぶから。
あっ…はい。
いらっしゃいませ。
(加奈子)コーヒー下さい。
(店員)はい。
それより明子さんの婚約者が沙織の不倫相手だって疑われてるんでしょ?もう疑い晴れました?いいえまだです。
加奈子さんはお相手に心当たりはないですか?ないの。
もうそれが悔しくて。
沙織と私は何でも話し合える親友だったのに。
私沙織の敵がとりたいの。
不倫相手が犯人なんでしょ?警察はそう考えてるようです。
もういったい誰なんだろう…。
私でよかったら何でも言ってね?協力します。
はい。
ありがとうございます。
沙織のためだもの。
沙織さんって金属アレルギーだったそうですね。
えっ?指に炎症起こしてまで指輪をしてたみたいなんです。
どうしてそこまでするのかなって。
はたから見たら分からないでしょうね。
でもねそれだけ私たちの友情は強くて深いってことなのよ。
(加奈子)外すなんてできない。
(店員)お待たせしました。
いいんですか?雪枝。
どうせ大した用じゃないし。
(加奈子)あっ!
(犬の鳴き声)
(加奈子)ああ…。
(加奈子)あっ…。
(犬の鳴き声)
(加奈子)ああ…。
もう私犬嫌いなの。
小さいときにかまれてそれから駄目で。
(女性)すいません。
(犬の鳴き声)
(加奈子)嫌!もう…。
じゃあ私これで。
あっあの…。
あ〜やだわ。
(志村)フミさん?おかしいな…。
・
(志村)いないのかな?・
(ノック)・
(志村)フミさん?・
(ノック)・
(志村)フミさん?フミさん亡くなったんですか。
ええ。
もともと心臓が弱かったんですよ。
え〜うち全然知りませんでした。
それでフミさんの葬儀なんですがせめて簡単なお葬式をしてあげられないかと…。
あっ…でも行政が援助してくれるのは火葬だけですよね?少しなら自分が。
いや…。
けどフミさん相談に来はったとき…。
《私は火葬だけで十分よ》《みんなに迷惑掛けたくないもの》ここはフミさんの意思を尊重してあげませんか?そうですね。
あ〜あ。
せっかく葬儀をするって言うてたのにもう。
(良恵)秋山さん!はいはい。
心を込めて火葬させていただきましょう。
そうだわ。
せめておかんの中にフミさんの物何か入れてあげましょうよ。
あっ…ええ。
これは里香さんの物ね。
真珠がとてもお好きだったそうだから。
たぶんそうでしょうね。
あれ?里香さんだったんだ…。
ああこの写真里香さんの大学時代からの仲良しグループですよ。
沙織さんたちと仲が良かったんですか?ええ。
何かみんなで一時期一緒に創作和菓子屋っていうのをやっていたそうです。
でも里香さんが亡くなってしばらくして閉店してしまったんです。
里香さん開店資金の半分を出して店長として張り切っていたのにかわいそうに。
お詳しいんですね。
フミさんから聞いたんです。
自分も女将とフミさんの娘さんが友達だと知ってびっくりして。
こちらです。
ありがとうございます。
こんにちは。
明子さん。
どうしたんですか?杏子さん。
相沢里香さんってお友達ですよね?どうして里香のこと?里香さんのお母さまが昨日心不全で亡くなったんです。
明日火葬します。
えっ…この間はあんなに元気そうだったのに。
やっぱり。
毎年里香さんの命日に来ていたお友達って杏子さんだったんですね。
ええ。
里香さん真珠が好きだったそうですね。
これは里香の七回忌が終わったときに沙織が自分の真珠で指輪にしてみんなにくれたんです。
沙織さんが?ええ。
里香を忘れないために。
私たち5人は大学時代からの友達で学校では食品の勉強をしてました。
卒業してからもずーっと仲良かったんです。
四十になって里香の長年の夢をみんなでかなえようって。
結構頑張ってたんです。
《こちらでよろしいでしょうか?》《いらっしゃいませ》
(杏子)ケンカもしたけど楽しかった。
けど6年前…。
(杏子)里香は誰かに殺されてしまった。
何とか店は残そうと頑張ったんですが里香がいないと何もかもうまくいかなくて。
ハァ…後悔ばかり。
私は決して犯人を許さない。
明子さん。
ハァ…。
友達って何なんでしょうね。
えっ?この年になったら仕方ないのかもしれないけどみんなそれぞれ自分の人生を背負って歩いてる。
友達といっても知らないことだらけ。
でも仕方ないですよね。
誰にだって秘密はありますから。
春彦さん!ただいま。
もう…ただいまじゃないわよ!心配したんだから。
すまん。
ごめん。
フフ…。
おかえりなさい。
うん。
明子にはきちんと説明しとくから。
沙織さんの娘さん葬儀にいたの覚えてる?うん。
確かもう嫁いでるわよね?沙織さんその娘さんに子供ができないのをすごく心配しててね。
それで僕が知り合いの医者を紹介したんだ。
その後も何度か会って話を聞いていてあげたんだよ。
あの日も感極まって泣きだしてそれで僕がハンカチを貸したんだ。
不妊治療っていうのは極めて個人的な問題だから簡単に人に話すことできなくて。
それで沙織さんのメールも削除してたんだ。
そうだったんだ。
うん。
まあ帰してはくれたけど容疑が晴れたわけじゃないから。
う〜ん…何とかしないとね。
で何か分かったの?黒真珠の指輪。
ん?なるほど。
みんながはめてる黒真珠の指輪は沙織さんが送ったってこと…。
杏子さんはそう言ってた。
でねフミさんの部屋で見つけたこの写真の沙織さんが黒真珠のブレスレットをしてるの。
えっ?ブレスレットをわざわざ指輪に変えたってこと?沙織さん本人だって金属アレルギーなのに?みんなもサイズが合わないのに外そうとしない。
なぜそんなにしてまで?誰かに脅されてしてるんだとしか思えないわ。
それに里香さんの顔が黒く塗りつぶされてたの。
ねえ沙織さんが殺されたことと里香さんの事件は何か関係してるんじゃないのかしら。
あした狩矢さんに話してみる。
・雪枝さん。
(雪枝)は〜い。
何?
(バイブレーターの音)
(バイブレーターの音)
(雪枝)お母さん何?
(呼び出し音)ハァ…。
良恵。
お前今日はきびきび働いてるな。
珍しい。
雨でも降るぞ。
(良恵)心の中は涙雨です。
フミさんはうちのお客さんやさかいに。
何を言ってんねん。
わしのチラシを見て来た客やないかい。
わしの客。
(良恵)秋山さんさすが!心が狭い。
うん。
おおきに。
心が…何を言っとんのか。
何をぬかすか。
志村さん。
(志村)はい。
あともう1方いらっしゃると思うんです。
その方がいらしたら始めたいと思います。
(志村)分かりました。
皆さんいらしてくださったんですね。
(杏子)私がみんなに声を掛けたんです。
(加奈子)里香のお母さまだもの。
もちろん参列させていただきます。
ねえ。
(雪枝)ええ。
フミさんもきっと喜んでくれると思います。
・最後のお別れとなります。
(杏子)真珠って涙なんですよね。
だから二連のネックレスは涙が重なることになるんで葬儀ではしてはいけないんです。
でも二重でも三重でも涙を重ねたいお葬式だってあります。
私には泣いてあげることしかできなかった。
それって里香さんの?あ〜そうだ。
フミさんのお部屋にこんな写真があったんですよ。
すてきな和菓子屋さんだったそうですね。
里香さんが店長だったって聞きました。
資金も半額出したとか。
明子さんちょっといいですか?
(加奈子)あの里香が開店資金を半分出したこといったい誰に聞いたんです?区役所の志村さんです。
フミさんから聞いたって。
そんなのおかしい。
どうしてですか?いや里香のお母さんは里香が一人だけ開店資金の半分を出すことに反対してたんです。
だからみんなとおんなじ額だって嘘をついて…。
私たちだけの秘密だったからお母さん知らないはず。
じゃあ志村さん誰から聞いたのかしら?じゃあ志村さんが嘘をついてるって言うのか?うん…だって里香さんはお母さんに半額出してるって言ってないのよ。
加奈子さんだけじゃなくて雪枝さんも杏子さんも否定してたから。
となると志村さんは沙織さんから聞いたとしか考えられないでしょ?単なるお客と女将の関係だったらそんな話しないわ。
じゃあ沙織さんの不倫相手が志村さんで彼が沙織さん殺したの?里香さんの事件とどうつながってるのか分からないけど沙織さん殺しの犯人である可能性はじゅうぶんあるわよね。
どうかした?いや気のせい。
それじゃあ僕志村さんに会いに行く。
あ〜私葬儀社に帰らなきゃ。
後で。
うん。
そんなことで来られても困りますよ。
今仕事中なんで。
じゃ。
待て。
君は沙織さんの不倫相手なのか?あなたに何の関係があるんですか。
人が1人死んでんだぞ!いいかげんにしてくださいよ!
(志村)あした休みを取ってます。
4時に家に来てください。
話をしましょう。
分かった。
(チャイム)
(チャイム)あっ明子?あっいやいや今あの時間どおり来たんだけどいないみたいなんだよ。
それで後でまた7時ぐらいに来てみようかと思うんだけど。
じゃあ私も行くわ。
7時なら大丈夫。
(チャイム)皆さんどうしてここに?あっ明子さん。
志村さんが沙織の不倫相手かどうか直接確かめようってみんなで相談して来たんですけど何かいないみたいで。
(雪枝)ねえもう帰りましょ。
寒くなってきたし。
(加奈子)エアコンがついてるからきっと居留守よ。
(チャイム)何かガス臭くない?
(一同)えっ?
(杏子)ホントだ。
(加奈子)えっ?気を付けて充満してるかもしれない。
ブレーカー落とした方が?うん。
(加奈子)大家さん!
(雪枝)すいません!
(加奈子)あ〜もうやだわ。
開かないどうしよう。
志村さん!いるんですか?大家さんさがしてくる。
なっ。
うん。
(雪枝)どうする?大家さん知りませんか?何するの?
(杏子)窓を割るのよ。
えっ!?
(雪枝)やめてよ危ないから!大丈夫?杏子さん。
(杏子)ありがとう。
大丈夫。
しばらく近づかない方が。
ああ。
(シャッター音)
(野村)26℃…。
(野村)警部。
解剖してみないと正確なことは分かりませんが暖房が設定温度26℃だったので死亡推定時刻は午前10時から12時の間と思われます。
午前10時から12時…。
皆さん午前10時から12時どこで何をしておられましたかね?私は葬儀社にいました。
大学にいました。
私はお店にいました。
デパートでお買い物です。
私は1人で家にいたので…。
アリバイは証明できないと?あっ洗濯物干してるときに隣の人と話してます。
皆さんにアリバイがある。
いいでしょう。
今日はもうお引き取りいただいて結構です。
じゃあ。
(狩矢)あっ黒沢先生。
先生の疑いはまだ晴れていないんです。
まずいことになりましたね。
・警部。
おう。
大丈夫よ。
アリバイがあるんだから。
(橋口)ガイ者はかなりの借金があるようですね。
・
(野村)狩矢警部。
(野村)田島沙織とのメールです。
(狩矢)田島沙織の不倫相手は志村だったのか。
いらっしゃいませ。
毎度おおきに。
石原葬儀社の大番頭秋山でございます。
何と今回は明子はんの婚約者黒沢先生が殺人事件の容疑者に。
事件の鍵を握るのは黒真珠の指輪を持つ4人の女。
前代未聞の展開に目が離せません。
明子はん黒沢先生を救えるのはあんさんだけでっせ!皆さん最後までどうぞ楽しんでおくれやす。
(狩矢)頼まれていた相沢里香の事件ですが。
(橋口)6年前相沢里香は友達に会いに行くと母親に告げ夕方に家を出ました。
そして近くの公園の見晴らし台の下で死体となって発見されました。
見晴らし台の上にもみ合った痕跡があり殺人事件として捜査が始まりました。
相沢里香が働いていた和菓子屋の出入り業者大野智久当時32歳が捜査線上に浮かびました。
現場に落ちていたライターが大野の持ち物で死亡推定時刻のアリバイもありませんでした。
(狩矢)大野は当時相沢里香ともめていたそうです。
もめていた?
(狩矢)本人は否定してましたが納入している品物の金額をごまかして横領していたようです。
しかし大野は容疑を否認したまま自殺してしまった。
自殺…。
里香さんは友達に会いに行くって言ってたんですよね?
(狩矢)田島沙織佐伯加奈子安藤杏子伊藤雪枝の4人には全員にアリバイがありました。
死亡推定時刻の午後9時4人は一緒に安藤杏子のうちにいたんです。
それは証明されたんですか?安藤杏子が家の電話で取引先と話をしていたので通話履歴から家にいたことが立証され一緒にいた他の3人も容疑者リストから外されたそうです。
4人は一緒にいた。
フミさんの遺品を調べたら里香さんのこともっと何か分かるのかしら?うん。
それじゃあ僕は自殺した大野の方調べてみるよ。
うん。
うん。
じゃあね。
杏子さん。
あっ明子さん。
遺品の整理をしてたんです。
大家さんに聞いたらあさってには処分するって言うから。
あ〜。
アルバムだわ。
あっ懐かしい。
これうちで撮った写真なんです。
これうちで飼ってた犬なんです。
ハッ。
里香犬が好きだからよく遊びに来てたんで。
犬…。
いつごろまで飼ってたの?ん〜っと3年ぐらい前ですかね。
(村瀬)大野まさか殺人容疑に自殺やなんて…。
大野さん相沢里香さんともめていたんですか?
(村瀬)全然そんなふうに見えんかったんですよ。
絶対大野は犯人じゃありません。
でも大野さんのライターが落ちていたとか。
きっとはめられたんですよ。
大野のやつかわいそうに。
恋人にも信じてもらえず。
恋人?・
(刑事)警部。
志村は殺される前日もめているところを目撃されていました。
相手は?黒沢春彦です。
(狩矢)何?犬嫌い?だから里香さんが殺されたとき室内で犬を飼ってた杏子さんの家に加奈子さんがいられたはずがないのよ。
それじゃあ4人が一緒にいたっていうのは嘘?そういうことになるわね。
やっぱり4人は里香さんの死について何か隠してるんだわ。
でも明子。
杏子さんのアリバイは完璧なわけだから彼女は他の3人かばったってことになる。
春彦さん。
まさか里香さんを殺したのは沙織さんと加奈子さんと雪枝さん。
そして杏子さんはアリバイを偽装した罪がある。
つまり脅されて指輪をしている4人は共犯ってことだよ。
杏子さんも共犯…。
それから大野さんには恋人がいたらしいんだ。
恋人!?うん。
だったらその人が復讐してるって可能性もあるわ。
大野さんは容疑を否認しながら自殺したって狩矢さん言ってたから。
黒真珠の指輪の意味って復讐か?いやでも待って。
だったら志村さんどうして殺されたの?沙織さんを殺したことを知られたからかもしれない…。
まあどっちにしろ黒真珠の指輪を送ったやつが2人を殺した犯人だよ。
はあ〜寒っ。
良恵お前わしを凍え死にさせる気か。
えっ?何でこない冷たい風がくんねん。
おいおいこのリモコン冷房になってるがな。
あっそうですか。
「そうですか」やないわ。
お前何かぶくぶく太ってるよってこんな冷たい風きても全然感じひんのか。
ちょっと間違えただけやないですか!お前言うとくけどな暖房と冷房いうたら電気代が全然ちゃうねんど。
どっちが高いんです?いやそれは暖房とちがうか?ほな冷房でええやないですか。
あっそうか。
あっなるほど。
そういうことか。
いやそういう問題とちゃうねん。
いやそういう問題よ。
(秋山・良恵)えっ?ちょっと私出てきます。
(秋山・良恵)えっ…。
(狩矢)暖房じゃなくて冷房だったと?ええそうです。
あっごめんなさい。
あった。
志村さんが殺された日ドアにこれが挟んであったんです。
(橋口)あっちょっとすいません。
(狩矢)検針票がどうかしましたか?電気代って暖房の方が冷房より掛かりますよね。
(狩矢)ええ。
死体を発見したときにブレーカー切りました。
だからこの日検針した時間から死体発見までの電力消費量を調べればついていたエアコンが冷房だったのか暖房だったのか分かると思うんです。
なるほど。
われわれも死亡推定時刻が解剖結果と一部矛盾するので何か工作があるんじゃないかと疑っていたんですが。
すぐに検証してきます。
(狩矢)うん。
杏子さん。
やっぱりここに来てたんですね。
(杏子)里香の月命日だから。
明子さんは?あっフミさんに。
あっそう。
杏子さん本当のこと教えてもらえませんか?本当のこと?6年前里香さんが殺されたときのアリバイホントは4人一緒じゃなかったんでしょ?警察に話したとおりです。
犯人だと疑われて自殺した大野さんには恋人がいたらしいんです。
もしかしたらその恋人が復讐しようとしてるのかもしれない。
だとしたら次は杏子さんたちの誰かが…。
明子さん考え過ぎですよ。
失礼します。
もしもし明子です。
(狩矢)検証の結果冷房だったと分かりました。
死亡推定時刻は午後4時となります。
(狩矢)これで解剖結果との矛盾がなくなりました。
ですが午後4時黒沢先生は志村の部屋の前で電気の検針員と隣の住人に目撃されています。
しかも殺される前日志村と争ってるのを区役所の同僚が目撃しています。
間もなく刑事が明子さんの部屋に到着するはずです。
そんな…。
春彦さん。
春彦さん!春彦さん!ほら!波野君ほら何でも聞いて。
ちょっと待てよ。
アホなこと言うな。
ライバル会社の社員にわしが何教えるんやこら。
フフッ。
波野君はまだまだ勉強せなあかん。
それがスパイの結論。
ねっ。
良恵さんから秋山さんはとてもすごい人だと伺っています。
お願いします。
いやこう見えてもわしは一級葬祭ディレクターやからな。
それは教えてやらんでもないけども何か質問があるか?あっどうして葬儀のときに着けるのは真珠なんですか?お前そんなこと知らんのか?真珠っちゅうもんはな…。
涙を表してるの。
せやさかいに二重がけはあかんの。
涙が重なるさかいに。
(波野)あ〜なるほど。
さすが良恵さん!
(良恵)あ〜!フフフ…。
クッ!ネックレス…。
そうよネックレス!つながった。
すいません皆さん急にお呼び立てして。
お話しするのにここが一番ふさわしいと思って。
それって里香のこと?ええ。
沙織さんが殺されたのも志村さんが殺されたのも全て6年前の里香さんの事件につながってるって分かったんです。
(雪枝)加奈子。
その指輪友情の証しなんかじゃないですよね。
何言ってるの。
これは友情の証し。
そうよ明子さん。
これは友情の…。
そう信じたかっただけ。
違いますか?ちょっとどういうこと?6年前里香さんが殺されたときの皆さんのアリバイあれは嘘です。
加奈子さん子供のころから犬が大嫌いなんですよね?そのあなたが6年前室内で2匹の犬を飼っていた杏子さんの所にいられたはずがないんです。
明子さん何言ってるの。
杏子がちゃんと証言して警察だってそれを証明してるじゃない。
ねえ杏子さん。
もうホントのこと話してくれますよね。
あなたはそれを後悔してるんじゃない?里香が殺された翌日…。
《実は警察が里香の友達を疑っていてアリバイを調べてるの》《で私たちはちゃんとしたアリバイがあるんだけど警察には言えないのよ》《だから杏子の家にいたことにしてくれない?》《嘘をつけってこと?》《ホントは何してたのよ》《実はね雪枝が万引を》
(加奈子)《偶然私たちが居合わせて一生懸命謝ったから許してもらえたんだけど雪枝これが初めてじゃなくて》《ホントのこと話しちゃうと雪枝がね。
ほら雪枝》《ごめんなさい》《前にもね2回見つかってて今度やったら離婚だって…》《杏子お願い。
もう二度としないから!》《分かったわ》《雪枝約束してね》雪枝。
私はホントに助けようと思ったのよ。
(加奈子)えっ?ちょっと待ってよ。
私たちが里香を殺したって言いたいの?違うんですか?違うわよ!アリバイが嘘だったから何だっていうのよ。
何か証拠でもあんの?それに犯人は大野じゃない。
杏子は知らないだろうけど大野は納入するお金をごまかして盗んでたの。
それに気付いて里香は殺されたの。
殺害された相沢里香さんの手には黒真珠のブレスレットがありました。
水の中だったため指紋は検出できませんでした。
里香さんのお母さんが真珠が好きだった娘の物かもしれないと証言したので遺品として返却されていました。
これは沙織さんの物ですよね?どうして沙織さんのブレスレットが現場にあったのでしょうか。
(雪枝)もうやめよう。
(加奈子)ちょっと何言ってんのよ。
だいたい雪枝が万引なんてするから…。
(雪枝)私はやってない!確かに私は万引がやめられなかった。
でもあのときはしてない。
加奈子たちが勝手に!そう里香だって私は何にも。
やったのは加奈子と沙織じゃない!
(里香)《やめて》《やめて!》
(里香)《あーっ!!》
(雪枝)《逃げよう》
(沙織)《でもブレスレットが。
ねえ》
(加奈子)《取りに行けないよ無理》一番お金が欲しかった加奈子が私たちを巻き込んだじゃないの!私はお金なんて。
嘘!今だってカード破産しかかってるくせに。
知ってるんだからね。
いいかげんにして!皆さんも葬儀における真珠の意味をご存じですよね。
涙…。
杏子さんはフミさんの火葬のときにはしていた真珠のネックレスを沙織さんのときはしていなかったわ。
それは沙織さんの死を悲しんでいなかったからじゃないですか?今皆さんのしているその指輪に込められた思いは友情ではなくて怒りと悲しみ。
送ったのは沙織さんじゃない。
(加奈子)ちょっと待ってそれって…。
沙織さんを殺した…。
杏子さんあなたよね。
バカですよね。
友達だと思っていたのは私だけだった。
まさか殺人のアリバイをつくらされていたなんて。
里香さんの七回忌にフミさんから遺品としてもらったブレスレットを見てそれが沙織さんの物だと気付いたのね。
でも信じたくなかった。
だからそのブレスレットの真珠で指輪を作って脅迫状と一緒に送ったんです。
ホントのことを話してくれるかどうか反応を見ようと思って。
(杏子)《これが届いたんだけど誰が送ってくれたの?》《他に何か入ってた?》
(杏子)《ええ友情の証しって書いた紙が入ってたけど》《そうなのよ。
それは友情の証し》《沙織が作ってみんなに配ってくれたの。
ねえ》
(沙織)《そう…そうなの。
ほら》
(加奈子)《どんなときも着けておいてね》《ねっ》
(杏子)やっぱりホントのことは言わなかった。
それで里香と大野君を殺したのは3人に間違いないって確信したんです。
許せなかった。
だからあの日…。
(沙織)《そうよあんたをアリバイづくりに利用したの》
(杏子)《そんな…》《どうして里香を殺したの!?》
(沙織)《お店のお金をちょっとね》《里香はそれに気付いちゃったのよ》《里香はお店を出して夢をかなえて…》《ハァ…》《でもね私は現実の生活に押しつぶされそうだった》《加奈子や雪枝もおんなじ》《苦しくってもがいて》《そしたら里香何て言ったと思う?》《どうしてお金を?》《ねえ困ったことがあるんだったら言って》《笑っちゃうよね》《大野君には最初から罪をなすり付けるつもりだったの?》
(沙織)《ハッ。
大野もバカよね》《死ぬことなんかなかったのに》《でも里香が死んで一番喜んでるのは杏子あんたじゃないの》《みんな知ってるのよ》《あんたが心の中じゃ里香に嫉妬してたってこと》《何でも里香にはかなわなかったもんね》《違う》《じゃあどうしてあんたが継いだら店がつぶれたのよ》《認めなさいよ》《里香には才能があったけどあんたにはなかった》《あんたが何をやったって一生里香には勝てないのよ》《違う!違う!!》《んっ!》それを志村さんに知られてしまったの?はい。
あの男は指輪が届いてからの沙織の様子がおかしいと尾行していたんです。
沙織を殺した後慌てて部屋を出ていくところを見られていて。
それで脅迫してきたんですね。
(杏子)はい。
《ハハッ。
女って怖いですよね》《友達友達いったって都合悪くなったら殺しちゃうんですから》《女の友情は紙っ切れより薄いって?フッ》《あなたに何が分かるんですか》《アハハハ…。
何にも分かんないですね》《そんな薄っぺらい友情ごっこ》《そんなんで人生棒に振るなんてね》《フフッ。
まあ黙っててあげますからまたよろしくお願いしますね》
(志村)《うっ…》それでアリバイをつくるためにクーラーのトリックを。
(杏子)部屋を冷やして死亡推定時刻が早まるようにしたんです。
早めれば私はお店にいたから。
ガスを充満させたのはブレーカーを落としてクーラーを止めさせるため。
そして窓ガラスを割って冷気を逃がすためですね。
はい。
それで最後に部屋に入ったときにそっとリモコンを暖房に戻しておいたんです。
でも杏子さん。
それは自分のためじゃないでしょ。
ありがとう。
春彦さんかばってくれて。
明子さんどういうことですか?杏子さんが志村さんを殺したときちょうど春彦さんが来てしまったんです。
(チャイム)・《あっ明子?》《あっいやいや今あの時間どおり来たんだけどいないみたいなんだよ》《それで後でまた7時ぐらいに来てみようかと思うんだけど》このままではまた春彦さんに容疑が掛かってしまう。
そう思ってトリックを。
あなたは私を支えてくれたわ。
《大切な人が疑われる気持ち私にも分かるから》《明子さんは最後まで黒沢先生を信じてあげてくださいね》自分が信じてあげられなかったことで大切な人を失ってしまったから。
(加奈子)それはどういうこと?あなたたちが自殺に追いやった大野さんは杏子さんの恋人だったんです。
そうよね?はい。
加奈子さん雪枝さん。
杏子さんはあなたたちを助けようと嘘をついた。
けどそのせいで友達だけじゃない恋人まで失ってしまったんです。
(杏子)彼は無実だと言ってたのに私は最後まで信じることができなかった。
そのせいで彼は…。
それだけじゃない。
2人も殺してしまった。
私はもう終わり。
里香と大野君を裏切ってしまった。
裏切ったんじゃないわ。
あなたは友達を信じただけ。
そしてあなたたちは友達を信じようとしなかった。
これはフミさんの家で見つけた里香さんのレシピノートです。
最後のページ。
これは里香さんが殺される前日に考えたものです。
結…。
この5つの色は里香さん沙織さん杏子さんと加奈子さん雪枝さん5人を表してるんじゃないでしょうか。
5人の友情を再び結ぶ。
里香さんはそんな思いをこの和菓子に込めたんだと思います。
里香さんはもう一度信じようとしていた。
あなたたちを責めるつもりなんかなかったんです。
大切な友達だから。
《みんな写真撮るよ!》
(雪枝)《は〜い》
(加奈子)《えっ写真?》
(里香)《うん》
(大野)《はい。
ほら並んで並んで》
(大野)《はいチーズ》里香…。
ごめんなさい。
(橋口)さあ。
明子さん。
ごめんなさい。
あなたともっと早く知り合っていればそうすれば…。
あなたは私の友達よ。
明子さん。
ハッ。
女の友情か。
女の人って表向きは仲良さそうに見えるのに心の中じゃ何考えてるか分かんないもんなんだな。
それは男の人だって同じよ。
だからこそ思ったことはちゃんと言葉に出して言わないとね。
そうだね。
でも今回のことでよ〜く分かった。
明子が大切だっていうこと。
フッ。
何よ今ごろ気付いた?でも私も。
春彦さんがいない人生なんて考えられない。
フフッ。
そうだね。
ねえねえでもさ秋山さん急に何なの?葬儀社に来いって。
分かんない。
とにかく連れてこいって。
何か怖〜い。
よっしゃ〜!ちょっ…ちょっと何これ。
出所って。
気持ちはうれしいけど…。
黒沢先生。
あんさんが結婚なさらないからこういう騒動に巻き込まれるんですよ。
早いこと結婚しましょ。
ねっ。
あのお式を決めて。
ねっそうしましょ。
だけどもう少し…。
ちょっと待ってください。
ねえねえねえ私たちも式挙げちゃおうよ。
ねえいつにする?ねえ挙げちゃおう挙げちゃおう。
ねえいつ?明子さんもあなたもそう。
結婚しましょ。
お願いします。
順番っていう…。
あなたもお願いしなさいよ。
どうする?ハハハ。
2015/06/26(金) 21:00〜22:52
関西テレビ1
金曜プレミアム・山村美紗サスペンス 赤い霊柩車35〜黒の審判〜[字][多]【最新作!】
黒真珠に隠された女の妬みと哀しみ…明子(片平なぎさ)に訪れる最大の危機!!春彦(神田正輝)に不倫疑惑と殺人容疑!?明子の推理が春彦を追いつめる!!
詳細情報
番組内容
ライバル葬儀社出現に慌てる秋山(大村崑)と良恵(山村紅葉)は、明子を連れて飛び込み営業をすることに。翌日、営業先の料亭の女将(渡辺梓)が死体で発見される。その葬儀の最中、会葬に来た春彦に女将との不倫疑惑が!?さらに殺人容疑までかけられ、狩矢警部(若林豪)に連行されてしまう。春彦の容疑を晴らそうと、事件を追いかける明子の前に現れたのは、黒真珠の指輪を持つ4人の女。女たちの心の闇が明子を追いつめる!
出演者
石原明子: 片平なぎさ
黒沢春彦: 神田正輝
狩矢警部: 若林豪
秋山隆男: 大村崑
内田良恵: 山村紅葉
〇
安藤杏子: 杉田かおる
佐伯加奈子: 南野陽子
スタッフ
【原作】
山村美紗(『死体はクーラーが好き』より)
【脚本】
福田卓郎
【編成企画】
増本淳(フジテレビ)
【プロデューサー】
八木亜未(大映テレビ)
【監督】
樹下直美
【企画協力】
野木小四郎(大映テレビ)
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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