グレーテルのかまど・選「京女の“夏越(なご)し”の和菓子」 2015.06.26


それでは楽しい夏をお過ごし下さい。
6月の…あちこちの和菓子屋さんには「みなづき」と書かれた紙が貼り出されます。
みなづきってどんなお菓子なのかご存じですか?京都ではなじみ深いもののようで。
京都の人々が6月に必ず食べるというみなづきとは…。
ありました!小麦粉や米粉などを水で溶いた生地を型に入れて蒸した和菓子。
おだんごのようなネチッとした食感が特徴です。
蒸し上がったら上に小豆のみつ漬けを敷き詰めて更に蒸したら出来上がり。
このみなづき蒸し暑い京都の夏を無事に越せますようにとの願いを込めて夏越しのお菓子として古くから親しまれています。
…でそのお味は?毎年決まった日にみなづきを食べて暑い夏を乗り切ろうとする京女たち。
今日は凛として涼やかな京女の夏支度とともに夏越しの和菓子みなづきに込めた思いをひもときます。
光る石をたどれば行き着く不思議な家にあのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末裔が暮らしています。
彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ。
「グレーテルのかまど」へようこそ。
うれしい時悲しい時もうひとふんばりしたい時。
一口頬張ると何だか元気が湧いてくるのがスイーツ。
そんな不思議なスイーツの物語を我が家のかまどで最高においしく焼き上げましょう。
かまど!そろそろ夏ですねいよいよ。
はいそうですね。
涼しい。
いいなうちわ。
涼しいでしょ?お疲れさま。
いいですね。
ヘンゼル夏バテとかしちゃう方?夏バテ俺は全然大丈夫なんだけどちょっとこれ見てかまど。
キリッとシャキッとかまどっぽいって事かしら?これハードルが高い。
高いですか?高いよ…。
あのねアイデアがありますね。
あそこのあの町のあのスイーツにヒントがあると思うんですよ。
そうかも。
という事で…。
何?その…リアクション変。
今宵ひもとくのは京女の夏越しの和菓子。
この角張った形一説には氷を表しているとか。
氷で涼をとる姿は「源氏物語」にも。
平安貴族たちは氷室に貯蔵された貴重な氷にあやかり夏を無事に越す事を願いました。
一方庶民にとって氷は高嶺の花。
お菓子で気分だけでも味わおうとしたのがみなづきの原形だそうで。
上に敷き詰めた小豆には魔よけの願いが。
それがいつしか6月30日の神事夏越しの祓えに付き物のお菓子となりました。
夏越しとは茅の輪と呼ばれる輪をくぐり汚れを祓い清める事です。
ここ北野天満宮でも今年の茅の輪くぐりの準備が始まりました。
茅の輪を形づくる茅は生命力にあふれ人々は古くからこの葉に健康への願いを託してきたのです。
神職たちが自ら山で刈り取った茅で作った茅の輪が取り付けられます。
京都では今も多くの人が茅の輪くぐりをしてみなづきを食べる夏越しの風習が続いています。
北野天満宮の門前上七軒で明治時代から店を構える和菓子屋さんです。
この店ではみなづきは6月25日から30日までの僅か6日間しか作りません。
なぜなのでしょう?やっぱり6月30日で夏越しの祓いというのがありますのでその日用のお菓子というふうに決められてますからあんまり前後にふれると意味合いがちょっと薄れてしまいますのでそこは大事にしたいところだと思っています。
上七軒に暮らす芸妓や舞妓にとってもみなづきは季節の節目に欠かせないもの。
芸妓になって10年余りの…もちろん6月30日には呼ばれます。
京都のお料理屋さんは最後にお薄とお菓子が出るんですけどそれがやっぱり季節のものなのでお客様とご一緒に「最後のお菓子は何やろう?」って当て合いっこしたりうちが「あじさい」って言ったらお客様が「みなづき違うかな」とか言ったりしますね。
みなづき。
それは京都に本格的な夏の到来を告げるとともに季節感を大切にする京都の人たちの願いが籠もったお菓子です。
へえ〜京都の人にとってお菓子って食べて味わうだけじゃなくて季節も味わうものなんだね。
そうね。
あのねみなづきってね京都で認められたお店で作ったものだけがみなづきって呼べるみたいなのよ。
そうなんだ。
そうなの。
みなづきを食べる習慣を京都の伝統として守ろうとしてたのかもしれないね。
そうかもね。
じゃあさこれ姉ちゃんには何作る?京都のみなづきにヒントをもらって番組オリジナル…作りましょう!OK!作ろう。
では味わいのキメテお頼申します。
はい。
涼しげ。
よっしゃあ!はいではまずはぷるんぷるんの上に載せる小豆を作っていきますよ。
小豆はもう任せてよ。
あんこはもう何度も作ってますから。
でもね今回は4日間かけて小豆に味をつけます!うそ〜4日?驚いたでしょう?オキテどうぞ。
来た〜!では4日間のうちの1日目でございます。
小豆のみつ漬けを作っていきますよ。
かまどがなんと…。
何?小豆をゆでておきました。
すいません…。
ホントに感謝してちょ!ありがとうかまど。
じゃあこれをあく抜きしますよ。
気を付けて下さい。
4日間かけるとね小豆が硬くならずにふっくら仕上がるのよ。
きれいな小豆じゃないか。
いいですね。
それで大丈夫です。
小豆君こんにちは。
こんにちは。
お利口さんにしててね。
水とグラニュー糖を鍋に入れて下さい。
これでシロップ作ります。
ああ何か危険…いったいったいいよいいよ。
火を止めて紙ぶたをかぶせて1日置きますよ。
紙ぶた…。
こういう感じって事だよね。
はい。
それで表面が乾かないように1晩置きたいのでちょっとしっかり置いてよ。
どうかな?あっ何か艶っぽくなってきた。
・「新しい夜が来た」かまど。
えっ何?元気だなかまどは。
そしてそのシロップにグラニュー糖を再び加えてそしてまた沸騰。
気を付けて。
崩れそうで怖い。
はいそのままいくね。
いくねいくねいったね。
はいまた同じように紙ぶたをして1日置きますよ。
じっくりね。
おっ今度はきれいに。
うまくいったね。
これどうなんだろう?更に艶が増した気がします。
増してますね。
3日目は更に水あめを加える事で艶が増すのよ。
もうねすんなりですね。
よ〜し4日たった!・「あたら」・「しい夜が来た」ありがとう。
かまどいよいよ完成でしょ?そうよ4日目だもの。
わっ更に…。
じっくりねほら。
水あめ効果で艶アップ!もう光ってる光ってる。
ちょっとこれ味見していいかな?いいよ。
うん!これ4日かけたから一粒一粒ちゃんと甘みがしっかりしみこんでる。
おいしい!そうでしょう?ねえ?深い味わいの小豆になるでしょう?本格的な夏の到来を告げる和菓子みなづきを食べる頃京都ではあちこちで夏の支度が行われていました。
芸妓尚鈴さんも妹筋にあたる舞妓さんの衣がえを手伝います。
舞妓になって3年目の…尚鈴さんが見せたのは7月と8月だけ着る着物。
絽という薄く透き通った絹織物で仕立てた着物です。
代々の舞妓に受け継がれてきました。
夏ならではの柄が涼しげです。
萩とハマグリとお船もついてるし。
帆掛け船というかお花が載ってね。
舞妓さん出させてもうてこの黒の着物が初めてさらで着さしてもうたお着物やってすっごいうれしかったんどすね。
そういうの覚えてるよね。
覚えてます。
うれしかったもん。
うちもこれがさらやったし覚えてる。
ああそうなんどすか?すっごいきれいでワクワクしながら。
きれいやね。
へえ。
やっぱり夏の気がしますね。
着物に合わせかんざしも夏の模様に変わります。
ずらっと並んでいるこれらの箱は月ごとに柄の違うかんざしの数々。
7月は涼しげなうちわ。
もちろん一つ一つ専門職人の手作りです。
はんなりしてますね。
6月25日北野天満宮の夏越天神の日です。
尚鈴さんお座敷前に浴衣姿で茅の輪くぐりにやって来ました。
神職たちが4日前に京都の山で刈った茅で作った茅の輪です。
御利益ありそう。
尚鈴さん茅の葉の生命力にあやかり半年の汚れを祓います。
そして残り半年の無病息災を祈りました。
何か分からしまへんけど心が浄化されたような気がします。
茅の輪くぐりを終え今年も尚鈴さん舞妓さんたちと一緒にみなづきを頂きます。
何かこれあんこが上に載ってるのと中に混ざってるのと…。
え〜ないって。
おへんどすか?うそ〜。
「うそ」言うても…。
季節の節目にお茶とお菓子を頂く。
何か楽しそう。
(一同)頂きます。
おおきにねえさん頂きます。
おいしい。
おいしいおす。
みなづき。
それは京都の夏越しに欠かせないスイーツでした。
ふ〜ん何かさ生活していく中でこうやって季節感をすごい大事にしてるじゃないこれ。
かんざし一つにしろね。
そう。
うちわのかんざしかわいかったね。
そうだかまど。
あのさ4日間かけて丁寧に作った小豆を一体どうするの?あのね京都のみなづきみたいに小豆を上に載せたいんだけど氷に見立てて透明感のあるくず粉がベースのお菓子がいいかなと思ってますよ。
ほう〜くず粉ね。
夏っぽいね。
でしょう?いいでしょう?いきましょうか。
OK。
はいではくず粉にわらび粉を混ぜますよ。
わらび粉を。
これ何でわらび粉なの?これわらび粉を混ぜるとくず粉だけよりもぷるぷるした感じになるの。
そうなんだ。
わらび餅ぷるっとしてるでしょ?おお〜硬いなこれ。
よく分かりました硬いの。
ほらとろとろ。
ちょっと余裕ある?余裕があればオキテ欲しいんだけど。
はい続けて。
ここで滑らかな生地を作っておくと透明感も出るしのどごしもよくなるからね。
怖いもんこれ。
まだ大丈夫?まだだね。
まだ見ててもサラサラしてる感じするもんね。
突然すぎるでしょうこれ。
あんまり火を通し過ぎると粘りが出過ぎて後の作業が難しくなるからその加減も難しいんです。
うわっ。
だから休まない休まない。
それ滑らか?滑らかなの?滑らか滑らか。
じゃあいい!OKです!OK?こんな感じ。
おお〜自然に広がってくれる。
何かきれいだな。
よいしょ。
よいしょ!おお〜!おお〜!色が透明!かまど。
うう〜美しく出来てるよ。
いいですね。
パラパラ。
こういう感じでいいって事?うわ〜。
これぷるんぷるんしてるよ。
元気な夏を越せそうな。
美しい和菓子のためにこの魔よけの小豆。
きれいにいきましたよ。
満遍なくいってるね。
10分蒸しますからその前に気合いのひと言パート2を。
10分待つ!ちょっと一息TeaBreak!京都の夏の和菓子をご紹介させておくれやす。
1つ目は今年の青竹に口当たりの優しい水ようかんが入った夏の定番どす。
ひんやりつるんとした食感がたまりまへん。
お次はハマグリの殻の中にこはく色のようかんを詰めてその中に浜納豆を1つ浮かべたお菓子どす。
夏の浜辺を思わせます。
こちらは日本原産の貴重な夏みかんを使てその果汁を寒天で固めた透明感あふれるお菓子どす。
自然の甘みとほんのり広がる苦みが夏の暑さを忘れさせてくれますえ。
こんなお菓子と共に京都の夏が始まります。
蒸し上がってます!いい感じじゃない?これ。
きれいすぎはい。
かまど流はロックアイスをイメージして台形に切ってみたいと思います。
まず小豆だけを切る気持ちでしょ。
切れたら押して。
そこで斜めカットですよ。
斜めカット。
台形です。
見てよ。
よいしょ。
食べた事ある?これ食べた事ないよ。
ぷるぷるっぷるぷるっ。
氷みたいじゃない?氷みたいだね。
いい感じだな。
(インターホン)おっ姉ちゃん帰ってきた。
姉ちゃんお帰り。
お帰りなさい。
夏越しの和菓子出来てるよ〜。
くず粉を使った特製の夏越しの和菓子。
透明感とぷるんとした歯応え。
そしてみつ漬けの小豆がふっくらつやつや。
冷た〜くして召し上がれ。
6月の終わり6日間しかみなづきを作らないあの和菓子屋さんが今年の出来上がりを持ってご近所にお裾分けします。
季節のご挨拶です。
節気のお菓子ご用意したので。
いつもありがとうございます。
もしよかったらおかみさんにお渡し下さい。
尚鈴さんが育ったお茶屋さんにも届けられました。
そして門前のこの店には茅の輪くぐりを終えた人たちの姿が。
みなづきは地元の人たちにとって茅の輪くぐりと付き物のお土産です。
こちらの男性も…やっぱりみなづき。
毎年みなづきを食べるんですか?みなづきに元気をもらって尚鈴さん今日もお座敷に向かいます。
あとまた半年頑張りたいと思います。
おおきに。
京都の厳しい夏もいよいよ本番。
夏越しのお菓子を食べてみんな元気に過ごせますように。
今日の「グレーテルのかまど」いかがでしたか?夏越しの和菓子。
京都の人たちの生活に溶け込み味はもちろん季節まで味わわせてくれる。
そんな情緒あふれるすてきなスイーツでした。
ではまたこのキッチンでお目にかかりましょう。
じゃあちょっと失礼して。
頂きま〜す!どうぞおあがりやす。
わあぷるぷる!どう?初体験。
何かこのお豆の…。
お豆の…フフフ。
小豆の。
はいはい。
かわいいな今の。
甘みと風味がふわっと来てこのぷるぷる感が何か夏来たなっていう。
感じさせてくれる。
夏を感じさせてくれた。
じゃあ次。
黒蜜ときな粉を用意しましたよ。
ありがとうございます。
プレーンにちょっとかけて。
おお〜!サッササッサ。
お好みで入れて。
こんな感じかな。
またきれいですね。
どうよ?甘みが深くなるというか「夏が来た!」って感じ。
かまどにも夏支度っていうかさ何かすだれ掛けたりしてほしいな。
してほしいの?かまどあついのよすごく。
しょうがないなじゃあ。
何かうちわのかんざしとかさ…。
じゃあここのすすから!おい掃除?ゴホンゴホンゴホン!そんなにホコリな訳?かまどホコリが…。
ゆっくりしてるんだからやめて。
ああ痛い痛い痛い。
この辺かな?この辺か。
痛い痛い。
何かもうイガイガする。
イガイガするからやめて!今目に入った。
ひどいな。
あっごめんかまど。
2015/06/26(金) 21:30〜21:55
NHKEテレ1大阪
グレーテルのかまど・選「京女の“夏越(なご)し”の和菓子」[字][デ]

京都の夏を乗り切るための夏越(なご)しの和菓子をご存じ?三角で上に小豆がのって、ねち〜とした食感。京女いわく「これを食べんと夏は越せまへん」。その味、思いとは?

詳細情報
番組内容
京都の人々が毎年6月30日に食べるお菓子「みなづき」。三角の形は氷、上に載せた小豆は魔よけを意味すると伝えられる伝統の和菓子である。京都の厳しい夏を無事に乗り切ることを願い、決まった日に食べるのが古くからの習わしだ。北野天満宮の夏越しの神事“茅の輪くぐり”や門前の花街、上七軒の芸妓・舞妓らが「みなづき」を食べ、着物やかんざしなどの夏支度をする様子を取材。季節感を大事にする京都の人々の思いに迫る。
出演者
【出演】瀬戸康史,尚鈴,【語り】キムラ緑子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:32396(0x7E8C)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: