趣味の園芸「梅雨に映える ハナショウブの世界」 2015.06.26


(テーマ音楽)夏が訪れる前梅雨の時期に花開く…晴れの日はもちろん雨でしっとりとぬれたその姿はとてもあでやか。
今回はそんなハナショウブのいろんな楽しみ方をご紹介します。
まずは品種紹介。
全国各地で手がけられている品種のうち伊勢地方にゆかりのあるものにスポットを当てます。
そして開花中と花後の管理。
鉢や庭植えで長く楽しむためのポイントを紹介します。
後半は「しゅみえんダイアリー」。
今回は甘く大きな果実を収穫するために必要な作業「摘果」です。
おはようございます。
三上真史です。
今日は三重県の北部にある亀山市に来ています。
ここ亀山公園の敷地内にある菖蒲園にはなんと1万2,000株ものハナショウブが植えられていて今ちょうど見頃を迎えております。
いや〜見事に咲いていてあでやかですね。
そんなハナショウブについて教えて下さるのはこちらの方です。
さまざまな品種が生み出された歴史やその背景となった文化にも詳しい名古屋在住の園芸研究家です。
誓さんよろしくお願いします。
はいよろしくお願いします。
ハナショウブという事でハナショウブもともと自生していたものが品種改良されてきたそうなんですよね。
そうなんです。
ハナショウブというのはですね日本に自生する「ノハナショウブ」という…。
聞いた事ありますね。
それを改良して出来てきたという事でちょうど夏前の梅雨時に映える花という事でこの時期ならではだと思うんですけど。
そして大きく系統に分かれると聞いたんですが。
はいハナショウブというのは江戸時代の後半に改良が大変進んだんですがその時の各地で出来たものが現在も伝わっておるという事で大きく3つの系統がございます。
まず最初がこちら江戸系になるんです。
「江戸系」は文字どおり江戸で品種改良されてきたハナショウブです。
くっきりとしたシルエットが「粋」「伊達」とも言われます。
こちら…しゃきっと開いた花弁に白と紫のコントラストが印象的です。
その江戸系が肥後今の熊本に渡り独自の発展を遂げます。
それが…イメージは大輪豪華。
室内で楽しむ鉢植え用に改良が重ねられました。
地元では今も座敷で鑑賞する文化が残っています。
こちら…大ぶりな花姿に加え濃い紫にくっきりした白い筋が豪華さを強調します。
そしてこちらご当地の「伊勢系」になります。
イメージでいきますと非常にきゃしゃなイメージがしまして非常にそして繊細な花弁がす〜っと垂れてですね何かこう松阪商人と言いますかあるいは伊勢のこの風土と言いますかねそういったものが花に凝縮されてるような。
「伊勢系」は今の三重県松阪市周辺で江戸時代から品種改良されてきました。
花弁は薄く垂れ咲き。
きゃしゃで繊細なのが特徴です。
そんな伊勢系ハナショウブの数々をご紹介しましょう。
伊勢系の特徴である大きく垂れた花姿。
薄い小豆色が柔らかな印象のハナショウブです。
こちらもやはり伊勢系の特徴の垂れ咲きの品種。
淡いピンクの花弁がかれんな印象を醸し出すハナショウブです。
丸みを帯びた花弁が特徴的なハナショウブです。
薄い青の中に砂を流したような模様がアクセントになっています。
純白の花びらが美しい伊勢系ハナショウブです。
白の中に淡い紫の縁取りが繊細でかわいらしいですよね。
う〜んどれも清楚で上品で何だか癒やされますね。
三重県はハナショウブに大変縁が深い地域でちょっとこちらをご覧下さい。
はい何でしょう?こちら江戸時代に出版された「伊勢参宮名所図会」という当時の旅行ガイドブックのようなもので。
こちらを見ながら参拝していたわけですね。
道中道中の見どころがこれに書いてあるんですがその中にですねこちら「花園」と書いてありましてね。
ほんとだありますね「花園」。
そこにずっと見ていきますと「花菖蒲」という言葉が出てくるんですよ。
お〜出てきた。
そしてこちらですね「花の時は郁々粉々として紫の雲井に遊ぶがごとし」って書いてあるんです。
うわ〜何だか優雅にうたっていますね。
そうなんです。
何かこう花が咲いてる時に道中ず〜っと伊勢の方へ歩いていく途中にですねこのハナショウブがいっぱい咲いてたんでしょうね。
そこを紫の雲の中に漂うようだっていうふうに表現してあるんですけど。
これやっぱり草丈が高い分ほんとに雲のように浮かんでいるように咲いてますもんね。
そういった事を楽しみながらお伊勢参りをしてたんじゃないかなと思います。
昔から愛されてたわけですね。
ハナショウブを楽しめる三重県内のスポットを小笠原さんが紹介します。
こちらお伊勢さんの名称で親しまれている伊勢神宮です。
こちらは外宮のせんぐう館の隣にまがたま池という池があるんです。
その池のほとりにハナショウブの伊勢系を中心になんと1万4,000株が現在植えられておりましてすっごくきれいなんですよ。
(三上)本当だ見事に咲いてますね。
このハナショウブいろんな品種がねほんとにグラデーションのようにちりばめられて。
(三上)先ほどの資料にもあったとおりまさに紫の雲がなびくような。
厳かな気分になりますここ行くと。
(三上)神聖なハナショウブって感じですね。
そしてこちらはですねやはり伊勢市二見町にあります「二見しょうぶロマンの森」という菖蒲園ですね。
もうこれもね大変広いんですよ。
(三上)ほんと広いですね。
園内になんと120品種以上が4万株。
(三上)えっ4万株ですか?植えられてまして。
(三上)そんなに?そして木道が造ってあって園内をず〜っと散策できるようになりましてね。
(三上)ゆったりとした気持ちでじっくり鑑賞できる感じです。
こちら「斎宮のハナショウブ群落」といいましてハナショウブの原種のノハナショウブの自生地なんですが日本全国に分布してるんですが中でも平地にある群落というのは大変珍しいんです。
でもう国の天然記念物に指定されてまして。
(三上)そこまで。
この開花時期に行きますとね濃い紫の花がたくさん咲いてるんですよね。
よ〜く見て頂くと花に少しずつ変化があるのがよく分かる。
(三上)えっ表情が違うんですか?そうなんですよ。
この花びらがねちょっとこう広いものだとかそれから江戸系のように花がすっと横を向いてるものですとか花色がとっても濃い株ですとか。
そういったものをきっと私たちの先人のこのハナショウブの育種家の人たちは集めてですね作り上げてきたんじゃないかなというふうに思うんですよね。
(三上)ここでまさに見られるわけですね原点が。
そして今回お邪魔している亀山公園菖蒲園ですね。
いやきれいですね。
心が澄み渡りますね。
こちらもたくさん品種が植わってるわけですね。
そして私思うんですけど株が非常にきれいに出来てる菖蒲園だなと思います。
(三上)ほんとですよね姿が整ってますよね。
これね毎年花が終わったあとの6月下旬に市民の方が参加して株分けを皆さんでお手伝いしておやりになるそうなんですよ。
(三上)皆さんの手で維持してるわけですか?そうなんです。
ですから市民の参加型の菖蒲園という事が言えるんじゃないかなと思います。
伝わってきますね。
愛情あふれる菖蒲園ですね。
家庭で楽しむハナショウブ。
開花中と花後の管理法です。
さあハナショウブ鉢や庭植えで楽しんでる方も多いかと思います。
誓さん是非長く楽しむポイントなんかあったら教えてほしいんですけども。
ハナショウブを上手く育てるポイント4つあります。
4つある。
何でしょう?まず1つ。
これはハナショウブの生育期間中春から秋までの間ですねこの間できるだけよく日光に当てるという事です。
日当たりですね1つ目のポイント。
2つ目は?2つ目は水やりです。
水やり。
ハナショウブはとっても水が好きな植物。
ですから水切れを嫌う植物。
特にこの開花期間中はお水をとても欲しがる時期ですから受け皿に水をためてこんなふうに腰水にして頂くと水切れがしにくくなりますのでこんな管理をして頂いて。
それぐらいしっかり水をやる事という事ですね。
さあ「日当たり」「水やり」ときました。
3つ目のポイントは何でしょうか?3つ目はですねハナショウブは株が大きくなると生育が悪くなるという性質があるんです。
ですから鉢植えの場合でしたら1年に1回そして地植えの場合でしたら大体3年から4年に1回株を掘り上げて株分けという事をやって頂いて株を更新していくという作業をやって頂く必要があります。
株分けのタイミングは花が終わる6月下旬から7月中旬。
まず土を落として根を出します。
水を入れたバケツの中だと楽にほぐせますよ。
土を落としたあとは扱いやすい大きさに手で割っていきます。
この親株ですねここに花が咲いた株これありますね。
咲いていた部分ですね。
その両脇にまずこちらとこちら2つ出ましてもう一個これは3株に子株が分かれたわけですね。
親株の株元に切り込みを入れ更に細かく分けていきます。
これから育つ子株にたくさん根を残しましょう。
残った子株を一株ずつ分けましょう。
更に葉の長さを半分にして株から水分が抜けるのを防ぎましょう。
このあとポットに仮植えします。
用意して頂くのは3号ポットですね。
こんな小さくていいわけですね。
そうです。
そしてこちらが草花用の培養土なんですが元肥の入ってない肥料分のない土で植えつけをして頂くといいと思います。
それはなぜですか?まだ根っこが傷んでたりしますので肥料はですねもうちょっと根が動きだしてから新たにやって頂く。
ポットに植える深さは株元がほんの少し隠れるくらいが目安。
根の間にも土をしっかり入れるようにしましょう。
土を入れたあとは水をたっぷり与えましょう。
秋口には鉢や庭に植えつけます。
株分け完了しましたね。
そして4つ目のポイントは何でしょうか?ハナショウブは「忌地現象」という現象が出てきます。
忌地現象。
何ですか?それは。
これはね…まず鉢植えの場合でしたら毎年こうやって土を新しい土に替えるのでそういった問題出てきません。
鉢植えは大丈夫。
問題はこのような庭植えの場合です。
ですよねずっと一緒ですよ。
ず〜っと同じ場所で育て続けるのでだんだん生育がですね悪くなってくるんですよ。
どうしたらいいですか?庭植えですと3年から4年に1回株分けするじゃないですか。
で掘り上げてしばらくポットで養生してます。
その間土だけになりますのでその時に一番いいのは土の表面20〜30cmを取って新しい土を入れるという事が。
土を替えればいいわけですか。
一番いいんですが…。
またそれも大変ですねでも。
なかなか難しいのでその苗を株分けしてる間に堆肥を混ぜて。
(三上)土自体を?はい。
土をリフレッシュしてもらうと幾分効果も減少されますのでできるだけ避けるような管理をして頂くと長くハナショウブが楽しめると思います。
とにかく同じ土だとよくないという事なんですね。
分かりました。
伊勢系ハナショウブが生まれたのは三重県松阪市を中心とした地域。
地元では江戸から昭和初期に生まれた品種を「古花」と呼んでいます。
その古花を愛するグループによる展示会が毎年6月中旬に開かれます。
会員たちが手塩にかけた伊勢系古花およそ130鉢が並ぶ様は壮観。
その出来栄えをめでるのが地元の人々の楽しみとなっています。
この伊勢ハナショウブは今から200年前の江戸時代松阪で生まれたものです。
この優雅で美しい花をふるさとの花としていつまでも残していきたいと我々は保存活動を続けております。
いや〜誓さん梅雨をあでやかに彩ってくれるハナショウブ。
ほんとに日本の歴史に深く根付いた花なんですね。
そうですね。
もともとハナショウブは日本に自生する植物ですね。
それを長い歴史の間でみんなで育んでですね新しい品種を作り上げてきたと。
そして更に地域地域の特徴を持った品種を作ってきたという事ではほんとに日本の園芸の真骨頂じゃないかなと私は思うんですよね。
しかも鑑賞する際もどの系統かなってじっくり見るのも楽しいですよね。
そうですよねはい。
是非皆さんもハナショウブの世界楽しんでみて下さい。
誓さん今日はどうもありがとうございました。
今回はおいしい果実を収穫するための「摘果」のテクニック。
果樹栽培といえばこの方…
我が家のスモモちゃん。
オホホホたくさん果実がついていますぞ。
早く大きくな〜れ…ってなんで取っちゃうの!?スモモ泥棒!
泥棒じゃないですよ。
これは摘果といって果樹栽培にとても重要な作業なんですよ。
まずは摘果の基礎を学びましょう。
「摘果」とはまだ小さな果実を間引く事。
摘果する事で大きく2つのメリットがあります。
摘果をせずに全ての果実をならせると栄養が十分に行き渡らず果実は小さく甘みも足りなくなります。
摘果をすると残った果実に栄養が集中するので大きく育ってより甘くなるんです。
摘果した方がおいしくなるのは分かりますけど数を減らすのはもったいないですなあ
分かります。
でもね果実をならせっぱなしにするとその年は豊作でも次の年に果実がならなくなって不作になってしまうんですよ。
え〜!?
摘果をすると…豊作と不作の波がなくなって毎年収穫できるようになるんですよ。
摘果の時期は果樹によって異なります。
果実の中には結実したように見えて自然に落ちるものもあります。
摘果はそれが終わってから行います。
間引く果実の数は果樹によって異なります。
その際目安となるのが摘果する時に枝についている葉の枚数です。
果実は光合成によって葉で作られた糖が移動する事で成長します。
果樹ごとにその数が決まっています。
例えばこのリンゴ1個を成長させるために必要な枚数は40枚です。
レモンだと25枚必要です。
摘果をする時は枝にある葉の枚数を確認して残す果実の数を決めましょう。
それでは実際に…今回はスモモを例に摘果作業を行います。
まずは傷がついている果実を優先的に間引きましょう。
傷や虫がついているような果実はあらかじめ取り除いておきます。
葉の枚数はあくまで目安としましょう。
例えばこの枝では16枚ぐらいあるのでこの1個を残して残りは全て切り取ります。
スモモの葉果比は16。
この枝の葉はおよそ16枚なので育てられる果実は4つのうち1つだけです。
傷がなく大きくて形が整った果実を優先的に残します。
また果実が大きくなる事を考えて適度な間隔を空けて残す果実を選びましょう。
どれどれ私もやってみますか。
これを…チョキッとな。
これで摘果完了!こんなにたくさん取っちゃいました
作業前と比較するとこのとおり!これで伸び伸び大きく育ってくれそうです。
もったいないと思わず摘果に是非チャレンジしてみて下さい!今日はそっと寄り添い力をくれるバラのお話です。
「夫と庭づくりを始めて間もない頃バラ園に行った時の事。
売店で『テディベア』というバラに出会いました。
とても欲しかったのですが息子たちへの仕送りもあるので我慢をしてその店を後にしました。
諦めきれず私が『やっぱりあのテディベア欲しかったなあ』とつぶやくと夫は『ここで待ってて』と外に出ていったのです。
冷たい雨の降る中しばらくして戻ってきた夫の髪はびっしょり。
そして手にはあのテディベアが。
しかしその2か月後突然夫は帰らぬ人となりました。
5年がたち夫が作ってくれたデッキには大きく成長したテディベアが寄り添っています。
見る度にあの時の夫の笑顔が重なり涙があふれます。
一人で生きるのは寂しいけれど…」。
2015/06/26(金) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
趣味の園芸「梅雨に映える ハナショウブの世界」[字]

梅雨時期にひときわ色鮮やかに咲く花、ハナショウブ。その中でも、江戸時代後期に生まれた「伊勢系」ハナショウブを取り上げ、その楽しみ方と管理方法を堪能します。

詳細情報
番組内容
梅雨時期にひときわ色鮮やかに咲く花、ハナショウブ。その中でも、江戸時代後期に現在の三重県にあたる伊勢地方で生まれた「伊勢系」ハナショウブを取り上げます。「江戸系」「肥後系」など他の系統のハナショウブとの違いや特徴を知るとともに、かれんで繊細な花姿が特徴といわれる「伊勢系」ハナショウブの楽しみ方と管理方法を堪能します。
出演者
【講師】園芸研究家、園芸会社経営…小笠原誓,千葉大学助教…三輪正幸,【司会】三上真史,【語り】園部啓一

ジャンル :
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

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