Updated: Tokyo  2015/06/27 18:38  |  New York  2015/06/27 05:38  |  London  2015/06/27 10:38
 

百田尚樹氏が報道批判で気炎、「日本おとしめる目的」の記事多い (1)

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  (ブルームバーグ):作家で日本放送協会(NHK)元経営委員の百田尚樹氏は25日、自民党本部で開かれた有志議員のグループ「文化芸術懇話会」の初会合で講演し、報道批判の気炎を上げた。

百田氏は講演で「反日とか売国」という表現を使いながら、「日本をおとしめる目的をもって書いているとしか思えないような記事が多い」と指摘。参加議員から「そうだ、そうだ」と賛同の声が上がった。百田氏の講演は冒頭部分のみ記者団に公開されたが、その際に具体的なメディア名や記事についての言及はなかった。

共同通信の報道によると、百田氏は講演の非公開部分で、沖縄県の地元紙が政府に批判的だとの意見が出たのに対し、沖縄の2つの新聞はつぶさないといけないと発言、あってはいけないことだが沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ、と主張したという。出席議員からは、安保法案批判の報道に関して、マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい、との意見も出たと共同は報じた。

懇話会の代表を務める木原稔衆院議員は終了後、記者団に対し、百田氏を講師に招いた理由を聞かれ、ベストセラー作家であることから、「強い発信力を持っている」と説明した。

講演で百田氏は、「最近はNHKの経営委員なんかもやったりして、公の場で発言するとものすごく炎上してしまう」とも発言した。

木原氏によると、会合には37人の国会議員が出席した。安倍晋三首相に近い加藤勝信官房副長官、萩生田光一筆頭副幹事長も顔を出した。

菅偉義官房長官は26日午前の会見で、百田氏の一連の発言について「コメントを控えたい」と発言。政府側の加藤官房副長官が出席していたことについては、「いろんな会合に出るのを制約すべきではない」と話した。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 高橋舞子 mtakahashi61@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Andrew Davis abdavis@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 広川高史, 宮沢祐介

更新日時: 2015/06/26 11:28 JST

 
 
 
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