土曜ドラマ ちゃんぽん食べたか(4)「岐路に立つとき」 2015.06.20


(菊田)どうした?元気ないな。
(樫山)洋子がいなくなったからじゃねえのか?
(雅志)そんなんじゃないよ!
(ため息)まあでもやっぱあいついないと何かもの足りないよな。
(チャイム)うん。
回想バ〜カ。
あいやそうじゃなくて。
今…こっちにおふくろが出てきてるんだ。
へえ〜そうなのか。
全くいつまでいるつもりなのか…。
心配して来てくれたんだろ?ありがたいじゃないか。
それはそうなんだけど…。
あ…。
あっお帰り。
そげん事せんでよかよ。
そろそろ衣がえやろ。
ほっとくといつまでもそのままじゃなかね。
何ね?これ。
よかやろ。
いつまでおると?お母ちゃんがおったら迷惑ね?ありがたかとは思うとるよ。
でも俺は大丈夫やけん。
あっバイオリンの練習ばせんば。
取って付けたように…。
今日は「シャコンヌ」の練習ばせんば。
邪魔しても悪かしそろそろ帰ろうかね。
あ〜そう?その前にご挨拶に行かんば。
誰に?いつも雅志がお世話になっておりまして。
本当にありがとうございます。
いえいえ。
雅志君のバッハ随分自分のものになってきましたよ。
頑張ってます。
そうですか。
そいば聞いて安心しました。
お引っ越しされたとですねえ?ええ。
前の家はちょっと…。
奥様は?あっ香織は今外出しておりまして。
とにかく雅志君の頑張りには感服です。
私もあれぐらい努力していたら今頃一流のバイオリニストになっていた事でしょう。
ハハハ!そんな。
フフッ。
ばってん安心しました。
雅志君練習の成果をお母様にお聴かせしたら?よかとに。
こっちは。
三村先生んとこご挨拶してこちらに来ん訳にいかんでしょ。
ああこれはこれは。
雅志君のお母さんですか?はい。
雅志がいつも大変お世話になっとります。
こいはつまらんもんですが…。
あいやいやそんなお気遣いは…。
あ〜そうですか。
頼りのなか子でちゃんとやっとりますかどうか。
いや雅志君は頑張ってますよ。
東京には誘惑も多かでしょうしほかん事に気の散ったりしとらんか心配で。
あ〜いやまあ若いですしいろいろな事に興味を持つのはむしろいい事です。
雅志君は悪い方向へ行く子ではありません。
そこは信頼しています。
先生がそげん言うて下さると安心です。
あの…先生佐野雅志の母でございます。
いつもお世話になっとります。
こちらこそ。
うそはついてないぞ。
すいません。
これで安心したろ。
そうね。
ちゃんとやっとうごたるね。
じゃあ帰るとやろ。
何で急がすと。
(中島)あっ先輩!落研の練習来て下さいよ。
ああうん。
落研?あ〜うちのおふくろ。
あっお母様ですか。
落語研究会の後輩の中島です。
お世話になってます。
はあ。
落語…。
(樫山)よう。
お母さんですか?初めまして。
同じクラスの樫山です。
初めまして。
そうだ。
こないだのコンテストの主催者から写真が届いたぞ。
え?コンテストって何ね?ほら。
どうした?落語…バンド…。
どういう事か聞いてもよかね?高校生ともなるといろいろあるんだ。
つきあいもあるし。
安川先生だって言ってたろ。
「いろいろな事に興味を持つのはむしろいい事だ」って。
そりゃそうやろうけど…。
ばってんあんたは…。
バイオリンの事は忘れとらん。
ちゃんとやっとるけん。
三村先生だって褒めてくれたろ。
そりゃそうやけど…。
毎月仕送りしてもろとるとは感謝しとる。
そいに応えるごと頑張っとるつもりやけん。
信用ばして。
ふだん離れて暮らしとるとやけんあんたの事ばもっと知りたかとよ。
そいでこげんふうにあっちこっち聞き込みして歩く訳ね。
聞き込みって…。
先生たちからもう十分聞いたやろ。
まだ何ば知りたかとね?そうたいね。
もうよか。
お母ちゃん帰るけん。
香織さんにはあんたからよろしう言うといて。
うん。
まあ…よか友達もいっぱいおるみたいやし別に悪か事に手出してる様子もなかし健康で毎日元気に過ごしとれば十分。
そいじゃ。
お母ちゃん…。
頑張らんね!お母ちゃんもお父ちゃんもあんたの事信頼しとるけん。
どうした?あの…やっぱりそうやって聴いていられるとやりにくくて。
邪魔?だから言ったろ。
邪魔しちゃ悪いって。
お前がいっぺんじかに聴いてみたいって言ったんだろ!ケンカしないで下さい。
まあでもいいよね佐野君は。
こう打ち込む事があってさ。
なかなか集中できないという悩みがありますが。
集中できないほどやりたい事がたくさんあるっていうのはいい事だよ。
うん。
おれも何か楽器やろうかな。
縦笛もできなかったくせに。
暇つぶしだとしてももう少し身の丈に合った事を探せ。
その言葉そっくりお返しするよ。
ええ?あいつねこないだあの…空手習おうとしてな。
言わなくていい!何でそういう事言う…。
どうも。
あ〜やれやれ。
やっと帰った。
(襖が開く音)おお!よう!何だ。
樫山か。
どうした?急に。
入れ!あっ!き君は…。
回想こっちは本気なんだ。
遊び半分の人たちに出てほしくないんだよね。
(樫山)あん時のギター野郎だよ。
入れ。
座れ。
いいのか…?いいんだよ。
いや本人に聞いてんだけど…。
あ…どうぞ。
なにかしこまってんだよ。
いや…。
ごめんな。
どうした?いや…こいつ意外といいやつなんだ。
いろいろとありがとな。
いや…。
ん?ん?どういう事?順番に話してくれないかな?ほら例の河原に行ったらよこいつらのバンドが練習しててよ。
まあ相変わらずスカした感じでよ。
何で見に行ったの?こいつのこないだの態度思い出したらむかついてきて1発殴ってやろうかなって…。
ええ!?そしたらおれ…急に腹が痛くなっちまってよ。
ん?回想あ〜!あ〜痛い痛い痛い痛い痛い…。
おい!あ〜!どうした?痛い痛い…。
おい大丈夫か?しっかりしろ!おい!薬とか水とか用意してくれてよ。
いや〜助かった!あんな大騒ぎしてるやつが近くにいて演奏なんか続けられるかよ普通。
ありがとう。
いや。
で何でここにいるの?それをきっかけにおれたちはすっかり打ち解けた訳だ。
まあ同じ音楽を志す者同士って事だな。
でいろいろ話すうちにこいつの気の毒な事情を聞いてよ。
事情?
(樫山)おやじに音楽やるの反対されてるんだって。
で昨日大ゲンカしてうち飛び出してきたとこなんだと。
へえ〜。
という訳で行く所がないってんでしばらくここに置いてやってくれや。
えっ!?ほらやっぱ迷惑そうじゃない?いや迷惑というか。
急なんで…。
1人暮らしなんだ。
減るもんじゃないしいいだろ。
困った時はお互いさま。
おれが助けてもらったお礼にさ。
うん。
よし!話は決まった!おれ用があるんでな。
また様子見に来るわ。
じゃあな!本当にいいの?ああ…まあ狭い所だけど。
1人暮らしか。
いいな。
そうか…親に反対されたんだな音楽。
ああ。
へえ。
バイオリンやってるんだ?ああ。
実はおれバイオリンやるために東京に出てきたんだ。
そうなんだ…。
親は?ああもともとおふくろに言われて始めたんだ。
今も仕送りしてくれて応援してくれてる。
音楽のために子どもを東京にか…。
そんな親もいるんだな。
回想お母ちゃんもお父ちゃんもあんたの事信頼しとるけん。
こないだおふくろが長崎から出てきたんだ。
なのにおれ…ちょっと邪けんにしちゃった。
いやちょっとじゃなかったか。
そんなもんだろ。
おれんちはラーメン屋なんだ。
ふ〜ん!町外れのチンケな店でさ。
長崎ちゃんぽんある?え…ないけど。
何で?あううん。
聞いてみただけ…。
まあ別にうまくもまずくもないって感じの店だ。
繁盛してるの?う〜んそこそこ。
近くに工場があるからそこの工員が食べに来るんだよ。
ほら若い連中って別に味とかどうでもいいだろ。
安くて腹がいっぱいになればそれで…。
だからあんなんでもなんとか商売できてるって感じだ。
でもその工場が移転するかもしれないってうわさがあって…。
そうなりゃうちの店もどうなるか…。
おやじいっつも愚痴ばっか言ってるよ。
「こんな人生送るな。
お前は必ず大学に行け。
偉くなれ」。
フッ。
大学行ってサラリーマンになればそれで幸せになれると思ってんだよバカだから。
でおれが「音楽で食っていきたい」って言ったら案の定大ゲンカでさ。
「なにバカな事言ってんだ」つって殴られた。
それで出てきたんだ?ああ。
なあバイオリン聴かせてくれないか?え?ああうん。
これ「シャコンヌ」って曲。
すげえな。
ありがとう。
(おなかが鳴る音)腹減ったな。
今日何も食ってないや。
そうだ。
じゃあ飯食いに行くか。
ああ…どこに?すみませんお代わり。
(美枝)はい。
おれもいいですか?遠慮はいらないよ。
すいません…。
おう来てたのか。
うわっ。
お邪魔してます。
こいつの話してたとこなんだ。
事情は聞いた。
おう!おそろいだな!あっどうも。
お邪魔してます。
おう!こんばんは。
おう。
今日は何をやってくれんだい?そうですね…「火事息子」辺りどうですか?ああいいねえ〜!
(笑い声)「同じ年でありながらねえ〜一方じゃ家業を継いでかみさんもらって子どもまでもうけて。
ねえ〜?そうかと思うとこっちの方じゃうちから外へ出ていっていまだに行き方知れずになっているバカ野郎がいるんだ。
…ったぁ随分違うもんだねえ世の中人によってねえ」。
「おい何だよ。
え〜?なあ勘当したこんなヤクザな倅に黒羽二重の紋付きを着せて一体ばあさんどこへやろうってんだい」。
「だってぇおじいさん考えてみて下さいよ。
火事のおかげで会えたんですから火元に礼にやりましょう」。
(拍手)
(武夫)これで1食食わせるだけなら安いもんだ!ハハハ!こいつの落語面白いだろ?バイオリンと落語か。
不思議なやつだな。
しかしいつの世も親子ってのは何でケンカばっかりすんのかね?この人と保夫もしょっちゅう。
ヘヘッ。
こいつも親とケンカして飛び出してきたんですよ。
そうなのか?飛び出すとは穏やかじゃねえな。
何があったんだい?親が「大学行け行け」って。
結構じゃねえかよ!大学行かせてくれるなんてよ。
大学が嫌というより大学行けば問題ないとかっていう考え方が…。
おやじさんの稼業は何だい?ラーメン屋です。
そっか…。
まあおやじさんも精いっぱい考えての事だろうよ。
分かってやれよ。
はあ。
こいつなんか甘えた事ばっかり言っててよ…。
まあ息子なんてどこも一緒だな。
ハハハ。
いいだろその話はもう。
おれが「火事息子」なんかやらなきゃよかったな。
(笑い声)
(菊田)悪く思うな。
(古田)いや別に。
いいおやじさんじゃないか。
おれもお前の話ひと事じゃないんだ。
え?将来あの米屋を継ぐのかどうか…。
おやじさんは何て言ってんの?はっきりとは言わない。
でも継いでほしいんだろ一人息子だし。
お前はどうなの?やりたいの?どうかな…。
大学にも行ってみたいしまだ自分の未来を決めてしまいたくないな。
まあ米屋なら食いっぱぐれはなさそうだな!米は食うだろみんな。
樫山のとこは?うちの親は…おれなんかに何にも期待してないな。
兄貴が出来がいいんでな。
ほったらかし。
人それぞれだな…。
まあ親の事は適当にほっといてやりたい事をやるよ。
音楽だよ音楽!おれお前のギター超えてみせるからな!ま頑張って。
10年後にはな。
1年だよ1年!
(笑い声)佐野は?家の仕事を継げとか言われないの?継げって…どの仕事を継ぐんだか…。
え?あいや…それはうちの特殊事情で。
佐野んとこはいいよ。
だってほっといてくれて金だけ送ってくれるなんて最高じゃん。
うん…。
雅志の様子はどげんやった?うん。
元気にしとりました。
そっか。
親って何なんやろかねえ。
何か?いきなり。
お金だけ送ってあとはほっといても勝手に大きうなって前に会うた時よりちゃ〜んと背のこれぐらい伸びとるとよ。
子どもっちゅうのはそういうもんやろ。
ほんなこつ親って張り合いのなかもんねえ。
お前覚えとるか?昔材木屋が潰れてどうにも首が回らんごとなって親戚に金ば借りようとしたやろ。
あん時「そげん金のなかとなら雅志のバイオリンばやめさせろ」って言われて…。
ええ。
うち「やめさせん」って意地ば張って…。
お前あん時「雅志の才能ば信じる」言うたやないか。
ええ。
見守ってやらんか?そうね。
あっお前知っとるか?この電子卓上計算機なアポロにも使われたLSIが入っとるんやぞ。
LSIって何?それは知らん。
で?売れたとですか?まあこいからたい。
みんな判で押したごとそろばんと何の違うとかって聞いてくる。
ものの分からんやつばっかたい。
うん。
そんなとこだな。
はい。
うん。
あっ新しい生徒だ。
ちょっと待ってて。
こいつそろそろ終わるから。
(佳恵)はい。
お茶入れましょうか?あ〜頼むわ。
次。
はい。
(乱れたバイオリンの音)おい何やってんだよ。
あっすみません。
(三村のため息)勘違いすんなよ。
あの子とは何もない。
そうですか。
じゃあ奥さんと…?なんとかしようと思ってる。
そうですか。
うん。
さようなら。
うん。
先生。
うん。
始めようか。
おはよう。
おう。
おう。
あれからあいつは?古田?うちにいるよ。
何してんだ?毎日。
う〜ん曲作ったりおれの部屋の本読んだりしてるよ。
そうか。
(川島)おい大変だ。
どうした?
(川島)生沢が酒飲んで捕まった。
(生徒たち)えっ!?飲み屋にいるところを少年課のお巡りに補導されたらしい。
(ざわつく声)
(木戸)大学生の兄とその友人たちと飲んでいたそうです。
そうですか…。
あなたが生徒に対して甘いからこういう事になるんです。
ふだん問題を起こすような生徒ではなかったんですが…。
ふだんがどうかなんて関係ない!飲酒したという事実。
それだけです。
処分…ですか?当然ですな。
(榎木)おい!生沢退学だって!
(貴子)退学なんて!
(厚子)ひどすぎよ。
なんとかなんねえのかよ!生沢!
(生沢)お騒がせしました。
何で酒なんか飲んだんだ?おやじの病気の全快祝だったんだ。
自分ちで飲んだんじゃないのか?
(生沢)それでやめときゃよかった…。
その流れで兄貴の行きつけのスナック行って…。
だったらなんとかなるんじゃないのか?おやじさんの快気祝でついはめを外したって。
それは話した。
けどそれは理由にならないって。
何だよそれ。
(ざわつく声)ひでえな全く。
おれたちがコンテストに出たのもバレたらまずい事になってたかもしれないな。
ああ。
危ないとこだった。
安川先生がなんとかしてくれないかな?案外ちょっとビビらせて後から今回だけは許してやるっていうあれじゃないの?…だといいけどな。
(安川)なに甘えた事言ってる。
先生…。
どうしてここに?ん?おれだって体育館の裏でうだうだしたい時くらいあるさ。
あ〜生徒じゃなくてよかった。
タバコ吸っても退学にならないしな。
冗談言ってる場合じゃなくて。
あの…。
退学って取り消してもらえないんですか?無理だろうな。
そんな…。
署名運動でもすれば効果ありますか?おうそれやろう。
やめとけ。
だってあいつ…おやじさんの快気祝だったんですよ?だったら未成年が酒を飲んでもいいのか?そういう気持ちになる時だってあるでしょ。
そういう気持ちなら酒を飲んでもいいのか?あいつは飲酒をしたら退学になると分かってたはずだ。
それでもあえて飲んだ。
それをなかった事にする事はできない。
人生ってのは選択の連続だ。
何かを選ぶ…何かを捨てる…その繰り返しだ。
先生ここの右手の動きなんですけど…。
すごくいいですよ。
え?何でですか?指がきれいだもん!えっうそ!うれしい!あとね関節はね軟らかくした方がいいから柔軟をする。
柔軟?
(三村)柔軟をする。
柔軟をする。

(チャイム)
(香織)雅志君。
どうしたの?あの…こないだ母が上京しまして長崎の湯せんぺいを持ってきたんでお裾分けに。
そう。
あがって。
用事はお届け物だけ?え…あいや…。
あの人どうかしたの?その…ちゃんと早く話した方がいいと思って…。
昨日届いたの。
あ…えっ?じゃあ先生は…。
はっきりしてよかったわ。
ででも…。
ごめんなさい。
あなたを変な事に巻き込んで。
僕…何もできなくて。
心配してくれてありがとう。
きれいな人?えっ?あ…いいや…。
やっぱりいるのね。
そんな事じゃないかと思った。
先生は関係ないと言ってました。
あの人変にモテるのよ。
ああいう男の人にはならないでね。
(ギターをつま弾く音)おうお帰り。
ただいま。
ああ〜。
どうした?今日いろいろと憂鬱な事があってさ。
まあそりゃそんな日もあるだろ。
いや〜今日のはちょっとヘビーだった。
何やってんだよ。
え?そんな時こそ音楽だろ。
音楽やれば楽しい気持ちになって嫌な事も少しは忘れられるだろ。
そんな事考えて音楽やった事なかった。
やってみるか?ああ。
・「AreyougoingtoScarboroughFair:」・「Parsley,sage,rosemaryandthyme.」
(2人)・「Remembermetoonewholivesthere.」・「Sheoncewasatrueloveofmine.」
(笑い声)ん…最後はやっぱナインスの方がいいな。
うんそうだな。
なあ。
うん?お前そろそろうち戻った方がいいんじゃないのか?迷惑か?いやいやいや。
おれは全然構わないんだけどうちの人心配してるんじゃないのか?なに常識的な事言ってんだよ。
常識的な事かもしれないけど…。
おれこのまま家出ようかとも思ってる。
学校は?やめる。
今は我慢した方がいい。
どうしてそう言える?今家を出てどうなる?そのままギタリストにもなれないままドロップアウトしない保証あるか?大人みたいな事…。
お前焦ってるだけじゃないの?惰性でサラリーマンになってしまわないとどうして言える?おれ…自分がそうなりそうで嫌なんだよ。
心配ないよ。
気休め言うな。
おれ…母親に言われてバイオリン始めて…何で自分が音楽やってるのかなんて考えた事もなかった。
でもお前は違うだろ?だれの考えでもなく自分で選んだんだろ?お前の音楽聴いてたら分かる。
だからさ…焦らずに…大事にしろよ。
お前の言うとおりかもな。
帰るか。
じゃあな。
ああ。
・はい…。
・はい佐野でございます。
・もしもし?お母ちゃん…ごめん。
おれ頑張るから。
(電話が切れる音)誰から?雅志。
何て?「ごめん。
頑張る」って。
そっか。
お前言うてたな。
「仕送りだけしてほっといても子どもは勝手に大きうなる」って。
ええ。
育つんはずうたいだけじゃなかな。
よう!今日は「邪魔やけん」とか言わんとですね。
自分にそんな事言ってもしょうがないだろ。
妙に片づいてますね?ああ。
あっ。
そうか。
お母ちゃんが来とったと?なあ聞きたいんだけど。
何ですか?お前自分でバイオリンやりたいと思ったのか?え…。
そげん事は当たり前たい。
お母ちゃんがあげん応援してくれとるやけん。
お母ちゃんが喜ぶなら僕は…。
おれは「自分で選んだのか?」って聞いてんだ。
お母ちゃんの話じゃなくて。
どうなんだよ?
(ため息)なに黙ってんだよ。
(ため息)もう1年たったか。
このクラスも今日で解散だ。
この1年は伸び伸びやってきただろうが3年になったらそうもいかないぞ。
進路をちゃんと決めて進学の者も就職の者もそれに向けて頑張らないとな。
あ〜あ。
来年は灰色か。
まあお前らには時間だけはたっぷりあるんだから。
これから先何でもできるさ。
何でも…ですか?人間の可能性は無限だからな。
何しろ月に行ったんだぞ人間は。
生きていく上ではいろんな事があるだろう。
大切なのは勉強し続けるって事だ。
今言った勉強ってのは学校の勉強とは別のものだぞ。
学校の勉強とは違う勉強って?本当の勉強っていうのはな自分にとって一番大事なものを見つけるって事だ。
学校はその勉強のやり方を教わるところだ。
大事なものはすぐには見つからないかもしれない。
けど探し続ける。
みんないつか見つけてくれ。
自分にしかない大事なものを。
先生。
うん?ありがとうございました。
(生徒たち)ありがとうございました。
ありがとう。
あ〜あ。
安川学級も終わりか。
(テレビ)「学生運動の各派およそ3,000人は統一行動を起こし…」。
また同じクラスになれるといいけどな。
木戸がきっとばらばらにするよあのクラスは。
かもな…。
どうした?いや…どっちの道を行くか選ばなきゃいけない時がこれからたくさんあるんだろうな。
そうだな。
じゃ。
ああ。
あ〜ちゃんぽん食べたか。
2015/06/20(土) 22:00〜22:45
NHK総合1・神戸
土曜ドラマ ちゃんぽん食べたか(4)「岐路に立つとき」[解][字]

人気歌手・さだまさしの自伝的小説をドラマ化。昭和40年代、天才バイオリン少年がさまざまな経験をしながら夢に挫折しやがて歌手としてデビューするまでを情緒豊かに描く

詳細情報
番組内容
ある日、友人の樫山(間宮祥太朗)が、雅志(菅田将暉)の下宿に古田(本郷奏多)を連れて現れる。はじめはコンテストの落とし前をつけるために古田の元に向かった樫山だったが、すっかり意気投合して、家出をしてきた古田を雅志の下宿に預けにきたのだった。数日間、古田と寝食を共にする中で、雅志は古田の音楽に対する真剣さにうたれる。雅志は、両親に電話をして、今一度バイオリンに真剣に向き合うことを約束するが…。
出演者
【出演】菅田将暉,本郷奏多,間宮祥太朗,泉澤祐希,森川葵,豊原功補,岡田義徳,中村優子,山西惇,澤部佑,阿南健治,熊谷真実,西田尚美,遠藤憲一
原作・脚本
【原作】さだまさし,【脚本】尾崎将也
音楽
【音楽】渡辺俊幸

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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