(鳥の鳴き声)
(サイレン)
(鬼久保巌)ご苦労さん。
警部。
第1発見者です。
あとで話を聞きます。
現場はこちらです。
(氷川京太郎)秀美!秀美!!秀美…!
(氷川)秀美…!!
(林弘太郎)警部!鑑識!
(鑑識課員)はい。
(カメラのシャッター音)
(木内光義)「三宅悠里子助産院」…。
ここですね。
(錦織玲子)うん。
休診中…。
ごめんください!三宅さんいらっしゃいませんか?
(玲子)こんにちは。
(三宅悠里子)何か…?
(錦織玲子)京都府警捜査一課の錦織です。
(木内光義)同じく木内です。
氷川総合病院の看護師村井秀美さんが殺害されまして。
現場から殺害の凶器と思われる大工道具のノミが発見されたんですが…。
そのノミから三宅悠輔…あなたのご子息の指紋が検出されたんです。
(三宅悠里子)ええ…?息子さんから連絡がありましたらご一報願います。
こんな紙切れ一枚で誰でも言う事聞くと思ってるの?
(花沢太郎)見たぞ〜!あぁ…。
待て!あっあっ!あああ…!わああ〜っ!もう〜!何!?すいません!お借りします!えっ?いやっ…。
(主婦)あっ!あっ!ああ〜っ!
(荒い息遣い)待てーっ!でも課長…。
三宅悠輔の奴おふくろの家になんかのこのこ現れますかね?男なんてみんな必ず最後はおふくろちゃんのところに帰ってくんのよ。
しかし…。
理屈じゃないのよ。
あなたもいい加減そういう事わかりなさいよ。
理屈に合わない事をわかれと言われても無理です。
残念な人生送ってんのね。
(荒い息遣い)
(犬の吠える声)待てーっ!待てーっ!なんだ?待て!
(荒い息遣い)
(荒い息遣い)
(荒い息遣い)何やってんだ?あの警官は…。
あっあっ。
ちょっ…ちょっと…。
ごめんください!
(悠里子)誰?あっすい…はあはあ…!すいませんおばちゃん。
お水一杯頂けませんか?こういうあれなもんですぐのどが渇いちゃう…あれ?何か…お困りですか?何が?いや…僕みたいなデブを見てそんな怖い顔する人普通いませんから…。
悪かったわね怖い顔で。
すいませんね。
はあ…。
(玲子の声)お客さんがいらしてる時にお手数で…。
客…!?
(玲子の声)そのコップ…おばちゃんのじゃありませんよね。
おばちゃんが飲むんなら普通流しに近い方に座りますよね。
でもそのコップ逆向きに座って飲んでますし…。
それはお客さんが飲んだコップですよね。
なんて言ってるんですか?はあ〜すいません。
ああ…!はあ…助かりました!飲んだらさっさと出てって。
はい。
もう大丈夫ですよ!気づいてませんから!人にはそれぞれ色んな秘密があるもんです。
警察官だからっていちいち詮索するつもりはありませんので!あんたどこ見て喋ってんの?い〜い?おばちゃん。
おばちゃんみたいにきちんとした人があんな中途半端にふすま開けてたらわざとらしいじゃないですか。
ここには誰もいませんよって聞かれてもないのにアピールしてるみたいで。
ちょっと失礼しま〜す。
よいしょ…。
(玲子の声)悠輔逃げて!
(悠里子)逃げて!
(玲子)三宅悠輔だ…。
(玲子)木内行け!はい!三宅悠輔。
村井秀美殺害容疑で逮捕する。
待て!ああっ!どうされました?捜査一課だ!どけ!捜査一課…!?ストーップ!おばちゃん!危ないから戻ってて!待て!待て〜!まさか刑事さん犯人を見失ったんですか?大失態ですねえ。
お前…!はい?
(警察官)いってきます!いってらっしゃい!
(男性)おまわりさ〜ん!はあ…おまわりさん!はあ…!あっあのね…。
はい。
ちょっと待ってね。
届いてますよ。
え?あっ…!あっ!これお探しですね?はい。
お孫さんからもらった大事なお守り。
二度と落とさないように。
ああ〜!ありがとうございました!え…!?なんでわかったんですか?うん…。
(女性)おまわさんすんませんあの…。
あああのねこの道をまーっすぐ行ったら右側にありますよ。
(女性)え?葛切りのお店でしょ?あそこ美味しいんですよ〜。
ないごて葛切りたもいっと知っとんですか?あっあいがとさげもした!いっが。
ああ〜!昨日のおば…!ご苦労さまです!あなた私が誰だか知ってるの?知りません!じゃどうして敬礼してるの?漂う空気がただのおばちゃんじゃありませんし…。
警察の偉い方だとお見受けしたからであります!名前は?花沢太郎です!ずっと地域課?交番勤務20年です!刑事任用試験は?当然合格しております!生まれてからずっと刑事になるのが夢であります!何キロ?体重。
110キロであります!ご苦労さまです!ご苦労さまです!ご苦労さまです!これがね難しい…。
(玲子)三宅悠輔の情報は?
(権田千夏)あれからまだ何も入っていません。
ううう〜ん…!
(千夏)課長。
今度夜中まで営業してる美容院紹介します。
そんな時間あったら寝るわよ。
せめてお風呂には入ってくださいね。
わかった。
ありがとう。
課長。
先ほど氷川総合病院で職員が階段から転落死したと所轄に通報が入ったそうなんですがその男…院長の息子で常任理事の氷川京太郎だというんです。
氷川京太郎!?三宅悠輔に殺害された看護師の恋人だった男じゃないですか。
(氷川京太郎)秀美!!秀美…!
(玲子)なぜまた恋人が…。
鬼久保警部!すぐ氷川総合病院へ…!
(鬼久保巌)でけえ声で…。
聞こえてらあ!
(玲子)返事は?
(鬼久保)はーい。
自分も行ってみます。
ああ待って。
今日からもう一人特別班に新任刑事が…。
おおっ。
来た来た。
あいつ…!えっ!なんであんな…!おデブを?失礼します!本日付で京都府警捜査一課長付き特別班に配属になりました花沢太郎であります!ご苦労さま!紹介するわ。
木内刑事。
ああっ!あの大失態でおなじみの…!木内っちゃんよろしく!大失態!?彼女はね権田千夏刑事。
こう見えても情報収集処理能力では京都府警で一番!よろしくどうぞ!権ちゃんよろしくどうぞ!あれ?ここなんですか?
(玲子)これね倉庫をリフォームしてもらったの。
いいでしょ?はあ〜。
捜査一課長付き特別班は私の直属の部下。
凶悪事件や捜査が停滞している事件未解決事件など捜査一課長が乗り出した方がいいと思う事件に私の手足となって敏速機敏に捜査に立ち向かう。
我々は課長の手足だったんですか?ご不満?光栄です!おいおい!何にやにやしてるんだよ。
これから変死体の現場に行くんだぞ。
申し訳ありません。
念願の刑事になって初めての捜査なので顔が自然に…。
刑事に笑顔など不要だ!はい。
で…三宅悠輔が看護師の村井秀美を殺害した動機はなんだったんですか?三宅悠輔は村井秀美に一方的に思いを寄せていてストーカ−行為を行っていたらしい。
だが秀美には氷川京太郎という恋人がいた事を知り嫉妬のあまり殺害したのではないかという事だ。
ほお…。
で凶器についた指紋の他に三宅が犯人だという確証は?事件直後に現場を走り去っていく三宅の姿をテニスクラブのコーチが朝のジョギング中に目撃していた。
そして今度はその秀美の恋人の氷川京太郎が死んだ。
どうしてです?それを調べに行くんだろうが!!なるほど。
ご苦労さまです。
ご苦労さまです。
鬼久保さん。
お邪魔します。
なんの用だ?錦織捜査一課長から現場へ向かえと指示を受けました。
俺たち一係だけじゃ信用出来ないって事か。
錦織も偉くなったもんだ。
うお〜っ!はいちょっとそこどいてください。
(鬼久保)おい!何?死因は?第三者による死に至るような外傷は見当たらない…!いや外傷ありますよ。
ガイ者の手の甲に。
(鬼久保)なめてんのか?そんな傷でどうやって死ぬんだ!うっ!ううっ…!木内っちゃん遺体を司法解剖に回してください。
なんだお前!どこの所轄だ?捜査一課長付き特別班花沢太郎です。
一課長付き?ほお〜特別班は相撲部屋か。
アハハ…なんすか?こいつ。
おいおいおい!ちょっと来い!なんすか?なんすか!来い!捜査一課一係長鬼久保警部。
錦織課長とは犬猿の仲だ。
そうだったんですか。
今にギャフンと言わせてやりますよ。
おいデブで悪かったな。
覚えとけよ!おい!何…よせって!林。
三宅悠輔の写真持ってきたか?
(林弘太郎)はい。
(鬼久保)俺の見立てでは三宅悠輔の連続殺人だ。
奴が病院内をうろついてなかったか一刻も早く目撃者を探せ!わかりました。
こんにちは〜。
看護師さん僕に何か話したい事があるでしょう。
ありますよねえその顔。
はい。
あっあの…私第2病棟へ行こうと思ってそこの通用口を出たら悲鳴が聞こえたんで…。
下をのぞいてみたら階段を駆け下りてくおばさんを見たんです。
どんな方でしたか?顔は見えなかったんですが紺の作務衣を着た年配の女性でした。
紺の作務衣…?こんにちは。
お庭から失礼します。
先日は…。
紺の作務衣お似合いですね。
三宅さん今朝の9時頃なんですがどちらにいらっしゃいましたか?今朝の9時?え〜…今朝の9時は…お花見してたわね。
お花見。
どちらで?吉野。
吉野まで行かれたんですか?そう。
悠輔と一緒に行ってお弁当食べて帰ってきた。
悠輔…?朝の仕事が終わってからうたた寝してた時の夢よ。
フフフフ…。
夢…。
三宅さん。
あなたがお花見の夢を見ていたちょうどその頃村井秀美さんの恋人だった氷川京太郎さんが亡くなりました。
へえ…。
氷川京太郎ってあのなんとかいう病院の理事長の馬鹿息子でしょ?いいじゃないそんな事どうでも。
何見てるの?ああいえ…。
なあに?じゃあその氷川京太郎を私が殺したとでも言うの?誰も殺されたとは言ってませんが。
だって今アリバイ聞いたじゃないの。
ですよね。
私がそんな若い男殺せると思ってるの?どうやって殺すのよ!えぇ!?教えて。
フフ…。
何?いやあの縁の下の奥の柱なんですけど…。
どこ?いやあそこです。
あの柱だけ白くなってるのはどうしてでしょうね?どうしてかしら。
知らないそんな事。
用事が済んだらお帰りください。
ですから縁の下の柱なんですけど。
確かに背中から突き飛ばしたとしてもよほどふいをつかないとあのおふくろさんの力では氷川京太郎を殺害するまでにはいかないかもしれないなあ。
そうでもないかもしれませんよ…。
ん?じゃあ!じゃあ!って…おい!おい花沢!どこ行くんだ!なんであんな奴を特別班に入れたんですか?ああいう子が今の捜査一課には必要なのよ。
デブ好きですか?課長は。
あのおデブちゃんはね木内にないもの持ってる。
僕にないもの…?そんなもの贅肉以外に何があるって言うんですか?交番勤務20年で培われた洞察力。
勘って事ですか?刑事の捜査に勘など弊害以外の何物でもありません。
全ては物証…!物証が全てじゃないわ。
まずは人。
人間よ。
だからあのおデブと木内っちゃんが組めばちょうどいいのよ。
三宅悠里子さんのお宅なんですが…。
はい。
え〜…。
ああ!3日前に駆除しました。
駆除した!縁の下の柱ですか?
(職員)ええ。
そうですね。
じゃあ!なんなの?あいさつもなく人の家にずけずけと!どこのうちにもそうなんですか?お行儀の悪い警察ね!すいません…。
全く。
いやちょっと調べたんですけどね。
スズメバチの巣があったんですね。
その…縁の下の柱の白い跡。
スズメバチの毒って一度刺された事のある人が二度目に刺されると場合によっては亡くなる事もあるようですね。
アナフィラキシーショックっていう…。
だから何?私がスズメバチの毒でその氷川京太郎っていうアホボン殺したって言うの?はい。
そうです。
へえ〜。
違いますか?おデブちゃん。
スズメバチの巣は日本中にどのぐらいあるか知ってるの?それを全部犯人に仕立てるつもり?いやでも…。
警察は誰かを犯人と決めつけてそのあとから証拠がどうの目撃者がどうのつまらない屁理屈をつけて逮捕する。
警察は犯人を逮捕すればいい!そのためならどんな事でもする。
私を逮捕したければ刑事としてやるべき事をしてから出直してらっしゃい!はい。
アナフィラキシーショック…。
はい。
スズメバチの毒で…。
うわっ…!なるほど…!それなら相手をちょっと傷つけるだけで殺害出来るかもしれない。
あのおばちゃんでも…。
(千夏)課長。
氷川京太郎の司法解剖の結果が出ました。
(玲子)死因は?
(千夏)アレルギー性のショック死だそうです。
スズメバチ…。
え?そうですけど…。
どうしてわかったんですか?だから氷川京太郎はあんなに苦しそうな顔をしてた。
でもスズメバチの毒で死に至る可能性があるのは二度目に刺された場合だろ?三宅悠輔の母親は氷川京太郎がスズメバチに刺された事があるのをどうして知っていたんだ?去年氷川総合病院の常任理事氷川京太郎はゴルフ場でスズメバチに刺されゴルフ場を告訴しています。
地方版に載っていました。
「スズメバチ被害ゴルフ場を告訴」これを三宅悠輔の母親は見たって事か…。
だとして動機は何?三宅悠里子はなぜ氷川京太郎を殺害したのかしら?問題はそこです。
偉そうに…!本人に言ったら「スズメバチの巣なんか日本中にいくつあると思ってるの?」「それがみんな犯人か?」って叱られました。
なんですって?本人って三宅悠輔の母親?そうです。
「私を逮捕したいならやるべき事をやってから出直してきなさい」って…。
(机を叩く音)大馬鹿者!誰が?あんただよあんた!ほらもう!デブ!花沢!僕…ですか?いちいち被疑者に手の内明かしてどうするつもり!?すいません。
証拠隠滅される恐れもある。
もし犯人じゃなかったら人権侵害で告訴されるかもしれない。
すいません。
刑事は法を守るのが仕事。
人を裁くのが目的じゃないのよ。
すいません。
木内!はい。
三宅悠里子が氷川京太郎を殺害する動機探って。
わかりました。
課長その三宅悠里子ですが40年前祇園の婦人科医時代に殺人事件を起こして医師免許を剥奪されています。
(玲子)三宅悠里子医師…。
殺人?寝たきりの母親を窒息死させています。
母親を?安楽死という事?はい。
三宅悠里子は法廷でたった一言「法律は犯しましたが罪とは思っていません」と言ったきりなんの弁明もせず求刑どおりの判決になったそうです。
(玲子)法律は犯したが罪とは思っていない…。
(寺西)だいぶ上達したよね。
本当ですか?コーチのおかげです。
俺が言うんだから間違いない。
(女性たち)ありがとうございます。
お疲れさま。
お疲れさまでした。
(車の鍵を開ける音)寺西アキラさん。
秀美さんが殺された場所から三宅悠輔が逃げていくの見たって証言したそうね。
(寺西)だからなんだよ?本当に見たの?知るかよ。
「俺が言うんだから間違いはない」か?
(寺西)いてっ!何すんだよ!二度目は死ぬかもよ?フン…。
なんだ?あの女…。
痛っ!いてっ!いってぇ…!わあ何してんの?大変ね。
頑張って!はーい!木内っちゃん三宅悠輔の前科ってなんですか?傷害と器物破損だ。
別々に2回?いや飲み屋でケンカをして相手を傷つけた時に店の花瓶や植木を壊したらしい。
その一度だけ?ええ。
他に犯歴は?ない!仕事は?さつき町の二条工務店の大工だ。
そうなんですか…。
なんだ?じゃあ!じゃあ…おいおい花沢!何するつもり?三宅悠輔が実家から逃げたあとどこへ逃げたのか周辺の監視カメラと繁華街と公園と思いつく限りの場所の記録映像を片っ端から借りてきました。
これ全部見るつもり?もちろんです。
あれ木内っちゃんこの辺りですよ。
うん。
あれ?あっすいません。
あのこの近くに小鍋屋あかねっていうお店ありますか?
(鈴春)この路地の奥どす。
あっありがとうございました。
1件2000円。
…1000円。
(鈴春)おおきにすんまへん。
すいません。
木内っちゃん…。
ここですね。
(釘を打つ音)ごめんください。
二条工務店の丸山浩司さんですか?
(丸山浩司)そうやけど。
会社へ行ったらこちらで仕事をしていると聞いたものですから。
同僚の三宅悠輔さんとは親しくされていたそうですね。
少しお話伺わせて頂けますか?
(白石あかね)丸ちゃん。
ちょっと休憩してきて。
はい。
悠輔君の話やったらこっちどす。
三宅悠輔をご存じなんですか?うちとこの常連さんどす。
彼女連れてよう来てはったわ。
彼女?三宅悠輔に彼女がいたんですか?いたんやけどなぁ…。
亡くなった。
はあ?それは看護師の村井秀美さんですか?何言ってんだ?花沢。
そうや。
秀美ちゃんどす。
秀美さんが三宅悠輔の彼女だったんですか?そうどす。
でも女将さん。
そんな情報今初めて聞きましたが…。
内緒にしてはったんやなぁ悠輔君。
秀美ちゃんのために。
どうして内緒に?秀美ちゃんは気にしいひんって言うてたのに自分の起こした傷害事件の事で迷惑かけとうないって悠輔君…。
おい…。
ありがとうございました。
転んじゃダメよ。
はい。
階段気をつけるのよ。
はい。
申し訳ありません。
村井秀美さんは三宅悠輔の恋人だったんですね。
目撃証言がいくつも出ていたので氷川京太郎の恋人だと思い込んでしまいました。
あの病院のアホボンはね親の力を借りて人を言いなりにさせる事が出来たのよ。
目撃者は全て偽証…?そうよ。
(玲子)村井秀美さんが殺害されたあと息子さんはなんと言ってましたか?
(悠里子)泣いてたわよ。
犯人を恨むでもなくただただただただ泣いてたわよ。
楽にしていいわよ。
どうぞ。
それなのにあんたたちはよってたかって犯人扱いした。
凶器から息子さん…三宅悠輔の指紋が出たんです。
人ひとり殺したかどうかあんたたち指の跡だけで決めつけるのね。
金に目のくらんだ馬鹿者たちの証言をすぐ信じる簡単に騙される。
警察は人を見る目がないからそういう事になるのよ。
何が指紋よ。
何が証拠よ。
人の心は法律では裁けないわ。
警察は人を裁く組織ではありません。
法を守る事法を破った者を逮捕する事それが仕事です。
そのための証拠です。
法の番人かい?あんたたち。
警察は法を守ればいい?法を守る事は市民の平和を守る事だと思っています。
その答えが悠輔を人殺し扱いする事なの?被疑者の一人だったという事です。
ここへ来る妊婦さんたちは命がけで赤ちゃんを産んでるの。
(悠里子)悠輔はずーっとそれを見て育ってるのよ。
人を殺したりするわけないじゃないの。
でもあなたは…。
私は悠輔とは違う。
助産師よ。
母親の命を守るために大事な赤ちゃんを諦めなきゃならない事だってあるのよ。
大事な赤ちゃんを…。
私が氷川京太郎を殺したというのならどうして私があの男を殺すかそのわけを調べたらどうなの?おデブちゃんあなたにも言ったわよね?やるべき事をやってから出直してきなさいって。
はい…。
出直してきます。
でも三宅さん。
どうしてあなたはそんなに警察を憎んでるんですか?お母さんの事件が原因でしょうか?人の命を奪えば一緒くたに全て人殺しと決めつけるのが警察。
人を殺した人間はどんな事情があろうとも見せしめにしなければならない。
(悠里子)法を破れば犯人。
それが警察。
法律は犯しても罪とは思っていない…。
でもね刑事さん。
私は母親を愛していた。
尊敬していた感謝もしていた。
でも殺した。
お母様の尊厳を守るために。
(千夏)課長!ん?西鴨川公園の監視カメラに三宅悠輔が映っています。
これ見てください。
どうぞ。
流します。
三宅悠輔が3人の男に襲われています。
(玲子)氷川が口封じのために三宅悠輔を襲わせた…?それから…。
ここです!こいつ三宅悠輔が殺害現場から立ち去ったと証言した…。
(千夏)テニスクラブコーチの寺西です。
権田他の2人も調べて。
はい。
三宅悠里子はなぜ氷川京太郎を殺害したのか…。
氷川から狙われた息子を守るためだった…。
そういう事ね。
三宅悠里子を任意で引っ張ってみます。
どけ…!ああ木内っちゃん。
それダメです。
どうして!?約束したんです。
やるべき事をやってから出直すって。
待て!寺西!林!はい!
(寺西)いてっ…くそっ!
(千夏)課長!寺西の交友関係から共犯者が判明し一係が寺西他2名を逮捕しました。
寺西たちに氷川京太郎からお金が渡っているかどうかを調べれば事件の真相がわかると思います。
お疲れさまでした!さあさあさあさあさあ…。
俺に汗かかせるなよ。
おいコーヒーコーヒー。
熱いやつな。
お疲れさまです。
錦織に言っとけ。
鬼久保の一係はお前の手足じゃないってな。
捜査一課の頂点は錦織課長です。
これからも錦織課長の指示どおりに行動して頂きます。
なんだと…!
(咳払い)氷川京太郎がこんな部屋を借りていたとはな。
村井秀美さん…。
木内っちゃん…!
(カメラのシャッター音)
(笑い声)氷川の方がストーカーだったのか…。
《みなぎる〜!》三宅さん出直してきました!村井秀美さんを殺害したのは悠輔さんではなく氷川京太郎だと証明出来ます。
氷川京太郎は言いなりになると思っていた自分の病院の看護師村井秀美に相手にされずストーカーになった。
あげくに三宅悠輔という恋人がいる事を知り身勝手に腹を立て…。
悠輔さんの職場からノミを盗みそのノミで秀美さんを殺害。
その現場に悠輔さんの指紋が付着したノミを置いた。
寺西あとは頼んだ。
その後金と権力を使って寺西に偽証させた。
申し訳ありませんでした。
上がって。
失礼します。
肉豆腐。
悠輔の大好物。
精進落とし代わりに今から供えようと思っていたの。
え?供える?それで悠輔さんは…?
(三宅悠輔)母さん…。
悠輔…大丈夫?あいつらが…氷川の奴らに…。
氷川?あいつが…。
母さん…抱いてくれ…。
大丈夫よ。
大丈夫よ。
母さん…。
(悠里子)ダメー!!ダメダメ…。
いただきます!おいしい…おいしいです。
おふくろの味ですね…。
ありがとうおデブちゃん。
息子さんに殺人の汚名を着せた上に命まで奪った氷川京太郎をどうしても許せなかった…。
母親ですもの。
でもお母さん…。
犯罪です!おデブちゃん。
はい。
あなたはおデブを利用してるわね。
デブは人がいいと思われる。
そんな事ないです。
ただのデブです。
(悠里子の笑い声)ただいまー!
(木内こずえ・さちえ・かなえ)パパおかえりなさい!ほら〜ケーキ買ってきたぞ。
(3人)やった〜!やった〜!そーっとそーっと…。
(木内菜穂子)パパったら!ご飯食べてないのにまだ見せちゃダメでしょ!ごめんなさい。
失礼します。
ああ嬉しい。
どうぞ。
はいありがとう。
それと夜中まで営業している美容院のリストアップです。
お疲れさまでした。
2015/06/26(金) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
[新]刑事110キロ[再][字]
「VS殺人の過去を持つ女!新人刑事の型破り捜査!!」
詳細情報
◇番組内容
京都の町で人気のおまわりさんが、ある日突然、刑事に!?石塚英彦が、20年の交番勤務で培った洞察力と人間観察力を生かして難事件に挑む、“規格外”の刑事を演じる!
◇出演者
花沢太郎…石塚英彦
木内光義…中村俊介
権田千夏…星野真里
鬼久保巌…石丸謙二郎
林弘太郎…陳内将
鈴春…石井トミコ
木内菜穂子…井上和香
白石あかね…竹下景子
錦織玲子…高畑淳子
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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