将来子どもの自立を助けます。
最初は大変かもしれませんがお手伝いは親にとっても子どもにとっても役に立つ事。
どんどんやってみましょう!生字幕放送でお伝えします
こんばんは。
「ハートネットTV」WEB連動企画「チエノバ」です。
きょうはこれだけは知ってほしいという聴覚障害の悩みについてお伝えしていきます。
おなじみ、久保純子さん荻上チキさんです。
そして、きょうはゲストに聴覚障害の当事者として善岡修さんにお越しいただきました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
善岡さんはことし4月から「NHKみんなの手話」の講師を務めています。
ふだんは、プロの人形劇団の代表をしていらっしゃいまして公演活動で全国を周っていらっしゃいます。
その中で聞こえない人が日頃困っている話もよく伺うということですね。
聴覚障害といっても全く聞こえないろう者の方だったり補聴器を着けて少し聞こえるという方。
さらに生まれたときから聞こえないという方もいたり途中で聞こえなくなったという方もさまざまなんですね。
皆さん抱えてる悩みっていうのは一緒なんですか。
もちろん異なる点もありますが共通してくることも日常生活で不便を感じていることは多いです。
ふだん聞こえない人と関わりがない人はどうしても、その不便さを知らないことが多いと思うのでぜひ、その話をしたいと思います。
きょう、私たちも学んでいきたいと思いますね。
きょうは生放送です。
手話通訳そして、字幕付きでお送りしていきます。
またツイッターで皆さんからのつぶやきをお待ちしています。
意見、感想、そして経験談お待ちしております。
ハッシュタグをつけてお送りください。
では聞こえない人はどんなことに困っているんでしょうか。
番組に届いたカキコミをご紹介します。
知らず知らずのうちに私たちが誤解して傷つけてしまっていることがあるっていうことなんですね。
きっと、こういうふうに困っているだろうと押しつけることも問題ですしでも、一方できっと消極的な人だからあまりしゃべりたくないのかなとかあまり、そういうことをしたくないのかなとかコミュニケーションをとりたくないのかなって思い込んでしまうのも問題なので互いのギャップを埋めるためにはお互いがどんな人間なのかその人がどんな人間なのかを知ることが大事だなと感じますね。
人と人とのコミュニケーションってそういうことですもんね。
お互いを理解するっていうことですもんね。
聴覚障害の人はどんな悩みを持っているのか。
どう向き合っていったらいいか探っていきます。
日本各地からおよそ3000人が集まった全国ろうあ者大会。
参加者の皆さんに日頃困っていることを聞きました。
中でも多かったのが情報が入ってこないという悩み。
一方で情報を伝えることができないという声も。
そして、誤解されるという悩み。
なんとかならないのかということですが。
本当に、タクシーだったりクレジットカードだったりコミュニケーションだったり日常のことで困ってることがいっぱいあるんですね。
カキコミでもクマが出たことを知らずに外に出てしまったと。
流れていたんでしょうけど聞こえなかったと。
どんな悩みがあるのかということで番組ではおよそ100人の方に協力していただいてアンケートを行いました。
そのランキングご覧いただきます。
いろんな悩みがこのようにあがったんですが気になるものありますか。
ドライブスルーでの注文。
お話にありましたけど病院の待合室での呼び出しとかも困りますね。
これを分析したところある傾向が見えてきたんです。
それが緊急時、命に関わる場面での悩みということでこちら、もう一回ご覧いただきたいと思います。
色が変わったところです。
鉄道の車内アナウンス。
エレベーターの非常通報ボタン。
110番、119番の緊急ダイヤルということです。
善岡さんはこういった場面って実際に体験されたことはありますか?
実際に起こった人たちの体験談なんですが地震や土砂災害のとき避難所に集まったとき聞こえる人たちは音声で情報を得て配給があるだとか配給がないだとかということが分かるんですがろう者の場合は、その情報を得ることができなかったということもあります。
また、実体験なんですけれども母と同居をしていて母が足の骨を折って倒れたときそれが夜中の3時だったんです。
なんとか、ホームページで探してみたものの前もって登録をしなければいけないやっとのことでファクス番号を見つけて、文章を書いてはみたんですけれども緊張してなかなか字が書けなかったということもありました。
確かに、私も110番したことありますけど110番の110さえ押すのも焦ってしまってできないっていうときにそんなときに情報を引き出したり見つけるって本当に不安だし大変ですよね。
今のお話ですと事前に登録が必要だということ。
これを知らないという方も当事者でも多いはずですのでそうした情報の徹底っていうのはしてほしいですよね。
今いろんなサービスはできていますけどもまだまだ不十分だなと感じますね。
今のランキングの中にもあった110番119番のファクスメールの対応についてですが都道府県や自治体によってまちまちで、ホームページなどで探してもなかなか見つからないケースもあるんですね。
全国共通の方法を作って使いやすくしてほしいと当事者の男性からは要望が挙がっていると。
もう一つ、アンケートから見えてきた傾向があるんですね。
それが、電話ができない。
声で伝えられない悩みです。
こちらのランキングもう一回ご覧いただきたいんですが色が変わったところですね。
エレベーターの非常時通報ボタンや一番下、先ほどあったドライブスルーでの注文。
声で伝えられないっていうことがあるんです。
確かに、そうですよね。
私たちも不安になることってありますもんね。
善岡さん、いかがですか?
聞こえない人たちにとっては電話ができないというのは最大の悩みです。
職場で電話ができない、イコール仕事ができないという誤解が多いようです。
今は便利な機器がたくさんありますよね。
スマートフォンやメールなど便利なものがあるんですけど急いでいるときにはやはり、向いていませんよね。
日常の細かいことですけど例えば、歯医者さんに予約したり美容院のキャンセルとかそういうときはどうするんですか?
電話が必要な場合は聞こえる友達にメールをして電話をしてもらうことはあります。
ただ、歯医者の予約の場合はプライベートな部分もいろいろ聞かれてしまうのでちょっと難しい面もありますよね。
虫歯なのかなとか歯槽のう漏なのかなとかね知られちゃうわけですもんね。
困りますもんね。
最近ですとちょっとずつ電話の代行サービスなんかも民間だとか、NPOなんかも導入はしているのでそれでも改善されている点はあるんです。
その話でいいますと、こちら電話を代行するサービスです。
当事者の方が伝えたいことをテレビ電話を通して手話や筆談で伝えます。
そして、オペレーターの方が電話で連絡したい相手に伝えるということになるんですがこのサービス、緊急時にも少しずつ使えるようになってきました。
大手クレジットカード会社2社では最近、カードを紛失したときの本人確認をこの代行サービスでも認めるようになったんです。
これまでは認められていなかったんですか。
少しずつ動きが出てきたということなんです。
ほかにも、こんな悩みが届いています。
確かに洋画は字幕が付きますけど邦画には字幕は付いていないんですね。
善岡さん。
邦画のDVDはDVDのパッケージの裏に字幕のある、なしが記載されています。
聞こえない人は、それを見て字幕のあるものを借りるんです。
ただ、以前レンタルビデオ店に行ったときにそこの部分がシールが貼られていて、剥がしたい気持ちになったことがあります。
もう一つ、メールをご紹介していいですか。
筆談、書くといいんですね。
善岡さん。
耳の遠い人ではなく聞こえないだけなので口の形をはっきりしてもらえると見やすいです。
ただ、それでも難しい場合は筆談をしてもらえるといいと思います。
いろんな悩みがあるということが分かりましたけれども。
どうすればいいんでしょうかということでヒントにつながるカキコミを寄せてくれた女性を取材しました。
カキコミを寄せてくれた橋爪由利さん、43歳。
なんか緊張します。
生まれたときから重度の難聴で会話が、ほとんど聞こえないといいます。
子育てをしながら、大手企業で人事の仕事をしています。
橋爪さんは、仕事を始めた当初ある悩みを抱えていました。
私は両耳とも重度難聴の会社員です。
そこで、橋爪さんはある方法を考えました。
自分が配慮してもらいたいことを具体的に書き出し上司や同僚にメールで送ったのです。
それ以来、会議でゆっくり話してくれたり隣の人が筆談してくれたりするようになり自信を持って働けるようになりました。
聞こえる人たちというのは聞こえない人たちの対応というのに悩んでいるかと思います。
聞こえない人というのはどのような方法がいいのか提案するのもいいと思います。
聞こえない人たちの多くは遠慮してしまったり諦めてしまったり我慢してしまうということが多いとよく聞いています。
仕事を失敗しないためにもどのような方法があるのか意見を出していくことが必要だと思います。
私たちからも、もしかしたらおせっかいかなと思っても声をかけたほうがいいんですね。
はい、そうですね。
ぜひ、いろいろと声をかけていただければ私も喜んでお話できると思います。
どのようにコミュニケーションをとったらいいのかってただ、一人で自分で考えていても答えは出てこないですよね。
だから、その人とどうすればいいかってことを考えていく。
逆に考えずにしゃべりかけもせずに放っておいたりとか面倒だからっていうことで遠慮してしまうと、むしろ当事者を孤立させてしまうということになってしまうのでやはり、それはお互いのコミュニケーションの中で確認していきたいなと思わされますね。
そうした聞こえる人聞こえない人お互いの気持ちをつなぐものとしてこんなマークがあることを知っていますでしょうか。
耳マークというもので昭和50年に作られたものです。
もう作られて40年になるんです。
これは聴覚障害者、当事者の方が使うもので、聞こえないことを周りに伝えるときに使うものです。
「はっきり口元を見せて話して下さい耳が不自由です」。
あとは「お手数ですが筆記して下さい耳が不自由です」とありますね。
こちらは、銀行や役所の窓口に設置されていまして聞こえない人には筆談などをするというものです。
「耳の不自由な方は筆談しますのでお申し出下さい」。
どんどん普及してほしいと思います。
私、このマーク知ってから銀行の窓口に行ったらある!って。
いつも行っていた窓口で。
知ることって大事だなって思いますね。
メールを寄せてくださった方はこの耳マークで助けられたというんです。
聴覚障害の説明のしかたやコミュニケーションに悩んでいましたが耳マークを見せることで助けてもらえたり望んだフォローが受けられたとおっしゃっています。
私たちも知ることでできるお手伝いができたりするんですね。
本当、さまざまな悩みがあって、それでも私たちができることがあるんではないかというお話をしてきましたけどツイッターできている中では難聴と思われる人がレジで時間を取ってしまっていることにイライラしてしまった。
もっと理解したいのに知ることによって一歩、踏み込める可能性も当然あるでしょうしこういった番組で一つ、気付きにしてほしいなと思います。
善岡さん、何かお伝えしたいことありますか?
聞こえない人たちというのは見た目では分かりませんよね。
なかなか理解してもらうことが難しいんです。
皆さんも外国に行ったときを想像してみてください。
日本とは違う環境でことばも通じない圧倒的マイノリティーになるわけです。
それを想像すれば理解できると思います。
また、文化の違いで相手に誤解されたりすることもあると思います。
そんな想像をして私たち、ろう者や聞こえない人と接してみてほしいと思います。
想像力、働かせたいですよね。
ここまで聴覚障害の悩みについてお伝えしました。
今回、紹介するのはパラリンピックの正式競技馬術。
馬と息を合わせながら決められたコースをいかに正確に回れるかを競います。
また、動きの美しさも評価のポイントとなります。
日本人で、ただ一人リオ出場が期待されている宮路満英さんを訪ねました。
宮路さんは、脳卒中の後遺症で右半身に、まひがあります。
こんにちは。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
妻の裕美子さんです。
馬の乗り降りの手助けや体調の管理などあらゆる面でサポートしています。
まひのある右腕は体に固定します。
落馬したとき脱臼などの危険があるからです。
お願いします。
かつて、競走馬の調教をしていた宮路さん。
最大の武器は、そのとき培われたバランス感覚です。
まひのない左半身だけで姿勢を保ちターンやバックなど馬への指示を出していきます。
宮路さんの現在の課題はコース中盤に待ち受ける八の字を描く動き。
右回りに比べ左回りの円が広がってしまい左右均等にならないのです。
右回りでは、左足で馬のおなかを蹴ることで外に広がるのを抑えています。
しかし、左回りでは右足で蹴ることができないため手綱とムチだけで合図を出さなければなりません。
手綱を大きく動かすと馬も大きく動いてしまい滑らかに曲がることができません。
微妙な手綱さばきが大きなズレにつながってしまうのです。
宮路さんは左手だけで的確な指示が出せるよう練習を繰り返しました。
先生、どうですか?ちょっと、さっきのほうがよかったかもしれない。
来月、ヨーロッパでリオ出場をかけた大会に挑戦する宮路さん。
戦いの日々が続きます。
宮路さんぜひ、リオに行ってください。
応援しています。
きょうは聴覚障害の悩みについてご紹介してきました。
ツイート、ご紹介しましょう。
この番組を見て思ってくださる方がいるのはうれしいですね、善岡さん。
善岡さんが気になった…。
こちらですね。
小さいときから自然に手話に慣れ親しんでもらえたらいいと思います。
知るきっかけというのが身近にあるというのが大事だということなのでいろんな環境を作っていきたいですね。
みんながみんなに優しくお互いにできる社会になるっていうのが一番ですもんね。
こういう耳マークもありますから、できることはたくさんあるんじゃないかと思います。
2015/06/25(木) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV WEB連動企画“チエノバ”「聴覚障害の悩み」[字]
WEB連動企画「チエノバ」。番組HPに寄せられる「カキコミ」や「メール」をもとに、当事者が抱える悩みや関心について生放送で考えていく。6月は聴覚障害者の悩み。
詳細情報
番組内容
6月は聴覚障害者の悩みについて考える。今回は「みんなの手話」「ろうを生きる難聴を生きる」ともコラボ。当事者が、当事者以外の人にむけて言いたいことは何か。「これだけは知ってほしい」という意見を募集、紹介する。中心とするテーマは、聴覚障害者が日々悩んでいる「コミュニケーション」について。電話が使えない悩みなど、当事者の“生の声”をピックアップ、解決策を探る。またパラリンピックを目ざす選手を紹介する。
出演者
【ゲスト】荻上チキ,【出演】善岡修,【司会】山田賢治,久保純子
ジャンル :
福祉 – 障害者
福祉 – 高齢者
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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