生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
きょうはこちらのテーマです。
担当は寒川由美子解説委員です。
この番組でも、今月初めに自転車で危険行為を繰り返した人に安全講習を義務づけるという新たな制度についてお伝えしましたがこの自転車ルールに関しては誤解も多いんですか?そうなんです。
安全講習義務づけという新たな制度の導入に伴ってインターネット上などでいろいろ自転車のルールについて議論が広がっていまして中には誤解や混乱もあるようなんです。
まずは新たな制度をおさらいしておきましょう。
信号無視、酒酔い運転スマートフォンの操作や傘差し運転で事故を起こす場合などですね。
これらが危険行為といいましてもともとこうした行為は禁止されていました。
それぞれに罰則もあるんです。
この行為を、3年以内に2回繰り返しますと安全講習が義務づけられるんです。
街の皆さんに、こうした自転車のルールなどについて話を伺ってみたんですが自転車、歩行者、それぞれの立場によって見方も、いろいろと違うことが分かりました。
この日は、ふだんどんなふうに自転車に乗っているか。
また危険を感じる行為について尋ねました。
いずれもうなずける気がしますね。
皆さんで多かったのが自転車で、車道と歩道、どちらを走るべきなのかといった声です。
確かに迷いますね。
自転車は法律上は車の仲間ですから、車道の左側通行するというのが原則です。
このルールが、どの程度守られているのかといいますと運転免許試験場に来た人に行われた調査です。
自転車は車道通行が原則で歩道が例外というルールを知っていると答えた人は68%7割近くの方が知っていました。
ところが、ルールを守っているかという点については知っている人の3分の2が守っていないと答えたんです。
知っているけど守っていないんですね。
街の方たちに伺っても自転車の方からは交通量の多い車道を走るのが怖いという声が一方で、歩行者の方からは、歩道を自転車がスピードを出して走ってくるのが怖いといった声が聞かれました。
私も子どもを乗せて自転車を運転して車道を走るときやはり怖いなと感じます。
子どもを乗せていても車道を走るのが原則なんですよね。
原則的にはそうなんです。
前回もお伝えしましたけれど自転車で歩道を走れる場合は3つのケースがあります。
1つは自転車通行可能という標識がある場合2つ目、70歳以上のお年寄りや13歳未満の子どもそれに体が不自由な方の場合。
そして3つ目が交通状況から見てやむをえない場合です。
どういうことですか?詳しく見てみますと例えば、工事中で車道を通行できないとか車の通行量が多くて、車道が危険連続して駐車している車があって通れないといった場合が当てはまります。
確かに走ると道路の真ん中に出てしまいますね。
こうした場合が自転車でも歩道を通行していいというケースですね。
例えば、交通量が多くて危険どれくらいの交通量だったら歩道を走っていいんでしょうか?それがあいまいでして例えば車が何台通っているか基準があるというわけではないんです。
結局、常識的に考えてケースバイケースで判断するしかないんです。
それだと判断に迷ってしまいますね。
ただ、普通に歩道を走ったからといって直ちに検挙されるといったことはありません。
やむをえず歩道を走るという場合には歩行者を優先しすぐに止まれるスピードでゆっくり走るこの大原則を守ることが大切です。
そして歩行者が多い場合には自転車から降りて押して歩くといったそのくらい歩行者のことを考えて運転するという姿勢が大事だと思います。
歩道を通らせてもらっているんだというそれくらいの気持ちで運転するといいかもしれませんね。
次にもう1つ誤解が多い自転車のルールについて見ていきましょう。
確かにそういう人結構見かけますね。
この日は雨だったので傘を差しながら運転するといった方も結構見かけました。
今、話がありましたようにスマートフォンを操作しながらですとか、イヤホンで音楽を聴きながら傘を差しながらといった運転は前をよく見ないなど安全に運転できる状態ではないのに運転しているということで違反になります。
今、ネット上ではイヤホンが片耳の場合には違反なのかどうかといった議論があるんですけれども片耳か、両耳かといったことが問題ではなくて周囲の音がきちんと聞こえて安全に運転できるかといったことが問題なんです。
実際にイヤホンで悲惨な事故も起きていまして今月10日には、千葉市で男子大学生がイヤホンで音楽を聴きながら運転していて女性をはねて死亡させるといった事故も起きています。
こうした事故を起こすおそれがありますのでこれらの行為は事故を起こさなくても違反行為で、5万円以下の罰金を科すとされています。
罰金もよく分からないんですが違反した場合にはすぐに罰金が科されるわけですか。
直ちに罰金というわけではないんです。
流れを見てみましょう。
違反行為をしますと警察から指導や警告を受けます。
この段階では罰金などは科されません。
イヤホンをして傘差し運転をしていても指導や警告で終わる場合もあるんですね。
そういうケースもあります。
ところがこうした指導や警告に従わないなど、悪質な場合には検挙されるんです。
検挙された人は、検察庁に呼び出されまして調べを受けます。
違反を繰り返すおそれがないと判断されれば不起訴になるんですが悪質だと判断されますと簡易裁判所から罰金の略式命令があります。
ここで罰金なんですね。
これらの流れとは別に検挙が2回になると安全講習が義務付けられるという制度が導入されたわけです。
実際に検挙される人はどのぐらいいるんですか。
自転車の違法行為での検挙件数です。
検挙数は、増え続けていましてことしに入ってからは4月末までで、すでに前の年の1.5倍のペースなんです。
警察は新たな制度の導入によって特に取り締まりを厳しくすることはないとしているんですが例えば大阪では、自転車の飲酒運転の検問が始まるなど違法行為に目を光らせているのは確かだと思います。
ただ本来は自転車専用レーンの整備など自転車、歩行者車がそれぞれすみ分けて安全に通行できる環境を整備することが求められると思うんですがなかなか現実には進んでいないですよね。
そうしますと結局のところ自分の身を守る人を傷つけないといったためには安全運転を心がけるしかないと思うんです。
安全運転には第一にスピードですかね。
スピードをとにかく出さないということが大事です。
スピードを出して運転していますと事故を起こした場合最悪の場合、人を死に至らしめるといったことになりかねません。
お子さんなどにもスピードの出しすぎに気をつけるように注意することも大切です。
こういったルールも大事ですが歩行者、自転車車がそれぞれの立場で譲り合って相手を思いやって運転するといったことがいちばん大切だと思います。
寒川由美子解説委員でした。
2015/06/24(水) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「誤解?間違い? 自転車ルール」[字]
NHK解説委員…寒川由美子,【司会】岩渕梢
詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…寒川由美子,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
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