キッチンが走る!「新緑の武蔵野台地 熱き生産者の新たな挑戦〜埼玉県・入間市」 2015.06.23


日本料理界をけん引してきた重鎮神田川俊郎75歳。
ついに登場!よっ!お見事!旅への意気込みを書にして頂きました。
「一味道心」でございます。
初心を忘れず味の道を究める人たちと心を通わせたい。
神田川さん気合い十分です。
料理は心!「キッチンが走る!」。
今回の舞台は武蔵野の緑輝く埼玉県入間市。
日本を代表するお茶どころです。
(杉浦)ちょっと景色も緑が増えてきた。
お茶の産地か。
入間市は埼玉県随一の狭山茶の産地。
狭山茶は静岡や宇治と並ぶ日本三大銘茶の一つといわれています。
これはもう…。
一面…一面お茶!おお!もうここらで匂いがパッと違う。
あホントだ!ホント!ちょっとお話聞いてみましょうか。
こんにちは!こんにちは。
出会ったのは農家の池谷さん親子。
江戸時代からお茶作りを続けてきました。
21代目の昭二さんと22代目の英樹さん。
新茶の最後の刈り取りをしていました。
(英樹)良かったらもんで匂いかいでみませんか?かいでみたいです。
(英樹)古い葉っぱから新芽がこう出てるわけですよ。
この緑色がね。
(英樹)そうですね。
これが今年伸びた葉っぱなんですよ。
でこれの要は…一つの芯に葉っぱ3つって事ですか。
(英樹)ここに本来芯があるんですよ。
それの3枚目の…ここで大体摘む。
は〜…。
茶はねもむ事によってね。
お〜!ホントにもむんですね。
(池谷)もむ事によって熱を加えたりして味が出るもんなんですよ。
良かったらここ…。
もんでみてもいいですか?
(池谷)もんで匂いかいでみて下さい。
いい匂いすると思いますよ。
匂いが…。
あ〜!ホントだ!あ〜!若い青々しい香りが!他の芽とか全然違いますね。
やっぱお茶の香りなんですね。
すごいね。
ほんまに天にも昇る香りやね。
ホントですねこれはいい香りだわ!こう狭山のお茶の味ってのはどういう特徴があるんですか?
(池谷)葉肉が非常に厚くなるんですよ。
この中にね茶の栄養分がね味のエキスがねたっぷり詰まってるんですよ。
(英樹)よく歌の中に…それがホントに狭山茶の一番の特徴だと思います。
コクのある味と強い香りを生み出すのはこの肉厚の茶葉。
もともと寒さが苦手なお茶の木。
寒さから身を守ろうと葉が厚くなるといいます。
富士山などからの火山灰に覆われた武蔵野台地は水はけが良くお茶作りには適してます。
しかし春にも霜が降りる冷涼な気候。
池谷さんは昼夜を問わず畑を回り新芽の育ち具合や葉の厚さを目と指で確認。
伝統の味を守り続けてきました。
しかし天候によっては思いがけない事も。
一年間どんだけ畑に情熱と愛情を注いで出てきた芽でも…そんなに弱いんですか?ホントに…はい。
繊細なんですね。
(英樹)ホント繊細です。
(池谷)お茶というのはね作る茶園場所それから気候温度それから職人ありとあらゆる事によってね味が全然変わってくるんですよ。
だからワインもそうですよね。
もう二度と同じお茶っていうのはできないんですよ。
もう一生同じお茶ってのは作れないかもしれないですね。
もうその時その時の味で変わっていくんですね。
だから面白いんですよお茶って。
なるほどね。
これはええ勉強になったな〜。
ホントにお茶を見直した!武蔵野台地の風土と農家の情熱が育む狭山茶。
池谷家ではばい煎から販売まで行っています。
英樹さんは昔ながらの手もみ作業でその年収穫した茶葉の出来を見極めます。
さて今年の出来栄えは?一番おいしくできたお茶でねつやがあるんですよね今年のお茶に限っては。
この光沢が毎年年によって違うんですか?
(池谷)ええ。
若い女性のね肌のような…。
(英樹)まずお湯の温度をですね80度ぐらいに冷まして…。
沸騰させちゃ駄目なんですね。
(英樹)そうですね。
よくだしをとる時にもそうだと思うんですけど…おだしをとるのと一緒。
(英樹)おいれしますねじゃあ。
あもういいんですか。
(英樹)あんまり中の茶葉がこう…揺れないように。
揺れちゃ駄目なんですか?
(英樹)揺れるとやっぱりそこでね渋みっていうのが多少出てしまうのでできるだけ…。
色が濃くなってきた!
(英樹)この最後の一滴これがねうまみっていうのが…。
この一滴!
(英樹)出るんですよ。
うわ〜…。
(英樹)香って頂いて。
ふ〜ん…。
うまみの香りがしますね。
もうここまできただけでもふ〜んとこれに酔うてまうね。
うん!おいしい…。
味がギュッて舌にのってくるんですね。
これもやっぱり濃い味やね。
更にですね2煎目っていうのもやっぱ楽しんで頂きたいんですよ。
まだ出るんですか?はい。
2煎目3煎目になるとうまみに加え独特の香りを楽しむ事ができるという狭山茶。
あ!これも香りもまたすごいね。
あ!ホントだ〜。
うまみがね出ますね。
まだ全然。
この葉っぱすごいっすね。
いや〜ほんまに魔法の葉っぱやわ。
次から次へとだしが出る。
いやホントに…。
更にお茶どころならではの味が。
お茶で炊いた御飯に茶殻を混ぜます。
英樹さんの母洋子さんが作ってくれたのは忙しい収穫期のお昼御飯として代々受け継がれてきたおむすびです。
(洋子)狭山茶を混ぜて作ったお茶むすびと…。
これも香りいい。
お!おめっちゃお茶…。
先ほど入れた茶葉と同じものを使ってますね。
飲んで頂いたものと。
これは出会った事ないな〜。
あおいしい!うん!これはおいしい!お茶の香りもすごいしますしお米がもう味持ってますね。
お茶の味を。
お茶を食べるっていう感覚がなかったので。
(洋子)いろいろ料理には入れますよ。
例えばちくわの磯辺揚げとかいいますけどもあの…青のりでなくてお茶を入れたり。
この茶殻が出ますねそれを卵焼きに入れちゃったりもう捨てずに何でも…。
お茶屋さんのかがみですねホントね。
和食の今文化っていうのが注目されてると思うんでそこの傍らには常に日本茶と狭山茶があるよっていうそうなってくれるのがやっぱ本心というか夢というか。
和食にはお茶欠かせないよ…。
そうですねはい。
息子さんにどんなお茶農家になってほしいですか?地域のね茶業界を引っ張ってってもらえるような人になってもらいたいですよね。
責任重大!おなかすいてきたんでもう一個食べていいですか。
何個でも!お茶もおいしい。
こんなおいしいとは思わなかった。
いやおいしい!ホントにおいしい!武蔵野台地に伝わる味と香り分けて頂きました。
使いまっせ!料理に是非!いや〜せやけどええとこ来たわ。
今日はほんまに…。
ええもんと出会えた?出会えたし。
生産者の方が今までで一番っていう年に当たって。
そうやんそんなのもうお互いにええ事してるからや。
良かった。
ワインでいうのは当たり年でしょうね今年はね。
神田川さんの料理でいままで一番っていうのはあるんですか?50年前からやってるんですか。
やってるんですよ。
あれをやった時料理人に食べさせたら「もうあんた日本料理ちゃう!」と言うて…言われた。
せやけど私は信念を曲げずに味で勝負でやりました。
こちらがそのスタミナ和え。
たいや伊勢えびに季節の野菜やナッツなど食感や風味が異なる25種類の食材を豪快に和えます。
台湾料理にヒントを得た斬新な日本料理。
半世紀にわたり作り続けてきた神田川さんの代表作です。
神田川さんが日本料理の世界に入ったのはおよそ60年前。
いち早く外国料理の発想を取り入れ新日本料理というジャンルを確立させました。
75歳となった今も厨房に立ち毎週新メニューを考案。
たまねぎのグラタンは豆乳仕立てのホワイトソースにうにをトッピング。
日本料理の新たな可能性を追求し続けています。
キッチンワゴンは住宅街へ。
入間市は昭和40年代から人口が急増。
都心に近いベッドタウンとして発展してきました。
住宅街。
住宅街…。
何があるのかなのレベルじゃないぐらいの住宅街ですよこれ。
いや〜ホントにすごいとこやね。
これ何あんの?家しかない。
しいたけ屋さん?早速訪ねてみる事に。
こんにちは。
こんにちは。
これは原木のしいたけですか?これは。
(貫井)そうです。
良かったらどうぞ見て行って…。
見て行ってもいいですか?どうぞ。
わあ中に…。
すごいね。
すいません。
いろんな機械が…。
うわ〜!わあ!いっぱいなってる!うわ〜ホントやね。
ねえ!肉厚のしいたけが。
(貫井)おいしそうでしょ?おいしそうですね。
娘の香織と申します。
娘さん?どうもお邪魔してます。
いえはじめまして。
はじめまして。
(香織)ありがとうございます。
ミス日本。
スタイルもいいし。
家族で一緒にやられて?そうですね。
父と母と両親家族でしいたけを育ててます。
出会ったのは原木を使ってしいたけを栽培している貫井義一さんと娘の香織さんです。
ここら辺はしいたけの産地なんですか?はい昔からねたくさん生産者いたんですよ。
今冬じゃないですけどしいたけ…。
これは夏の品種。
種類が違うんですね冬は冬用の。
(貫井)こう簡単に採れるんですよ。
あ〜おいしい!絶対おいしい。
(貫井)焼いて食べたら最高ですよ。
焼きたい!すぐに焼きたい!何かこのグラデーションができるんですね。
(香織)新鮮なのでひだがまっすぐ立ってるんですね。
それ鮮度が落ちてくるとその白いひだが横になってくるのでグラデーションのようにはならないんですけど。
採れたては。
味はどうですか?これね原木しいたけはね歯応えが違うんですよ。
あ歯応えね。
しいたけやっぱりぐにゃ〜っとするやつもあるからね。
暗いとこで作るとぐにゃっとなっちゃうからとにかく明るく太陽入れて作って。
食べた時のこの食感。
食感が何ともいえないですね。
歯応えの良いしいたけを作りたいと原木栽培にこだわっている義一さん。
ほだ木に使うのはナラの木。
東北から取り寄せ1年以上かけて育てています。
武蔵野ならではの場所に保管してあるというので案内してもらいました。
あ涼しい!あホント!涼しい。
(香織)山の中はホントに真夏でも結構涼しいですね。
どんだけ奥まであるんですか?これ。
ずっと奥まで…。
うわすごいね。
ここで別荘建てたらどう?ほんまや。
しいたけに囲まれながら。
囲まれて。
原木を保管しているのは雑木林の中。
その数何と9,000本。
(貫井)はい。
これが種を打って…。
太さの6倍打つって事ですか?あ〜そういう事か。
植え付けたしいたけの菌をこの場所で1年間寝かせます。
その間ナラの木の養分を吸収しながらゆっくりと成長するのです。
(貫井)しいたけ栽培にねこの山この太陽の光と何つっても風が大事。
これ南傾斜なんですよ。
あホントやね。
(貫井)風がす〜っとこの間を抜けていく。
ここ最適な場所なんですね。
(貫井)最高です!風通しも?
(貫井)はい。
最終的にはやっぱ肉厚な歯応えのあるしいたけを育てるのにはその芽が出てくるまでのその1年どういうふうに育てるのかというのがとても大切です。
この山があるからしいたけ栽培できると。
こういうのは初めてやな。
山の中でこういうの見たん。
だからホント大切にしたいですね。
武蔵野の雑木林が育む原木しいたけ。
早速頂く事に!
(香織)シンプルにお塩だけで頂こうと…。
シンプルで一番おいしいと思う…。
素材がええのやから素材の味から味が出んのやからね。
余計な事しないと?そうそうそう。
オーブンで焼く事10分。
いや〜すごい。
(香織)完成です。
おいしそう!
(香織)滴が焼きたてで…。
いっぱい汗かいてる!
(香織)是非焼きたてをそのまま。
お先です。
あちょうどええ!うまい甘みがある!肉厚!香り!香り!香り!うん!おいしい!うわ味も濃いんですね肉厚だと。
自分で作ったきのこですけどもやっぱり間違いない?うん。
(神田川貫井)歯応えがええな…。
ハモってましたよ今!歯応えほんまに。
貝みたいですよね食感が。
そうですね貝とか。
山のあわび。
山のあわびうまい!まさに!今では父とともに作るしいたけに魅せられている香織さん。
しかし子供のころは農家を継ぐ気はなく大学卒業後家を出て東京へ。
転機は29歳の時。
自分だけの味を追求する父の姿とそのしいたけのおいしさに改めて気付き後を継ぐ事を決意。
父のしいたけをもっとたくさんの人に食べてほしいと知人のつてを頼りフランスパリで行われた食の国際見本市に出展したのです。
フランスの方はきのこ類が好きなのでフレッシュのきのこをたくさん食べられていて展示会とかでデモンストレーションでご紹介をしていて。
世界に届けたかったんですね。
そうですね。
やっぱり私はすごくおいしいと思うものだからそれをもっといろいろ広げたくて東京だったり日本中だったりじゃあそれは日本に限る事なくて世界中に届けていきたいなというふうに思って。
お父さんもびっくりしたんじゃないですか初め。
え?世界?世界?みたいな。
自分の作ったしいたけがねその…海外に行くなんて全然考えてなかったのにまあ自分がね入る時にひと言言ってしまったのがね。
何言っちゃったんですか?あ〜!そしたら世界に行っちゃった?世界に行っちゃった。
でも親としても娘よくやった!みたいな思いありますか?いやいやまだまだです。
海外まで出したわけですよ。
独り者なんですから困った…。
フィアンセを見つけないと。
そう探さないとね。
どうします?突然フランス人来たら。
いいんじゃないんですか。
お〜マジで?みたいな。
パリの見本市への出展を機にその味が評判に。
今では干ししいたけをフランスやスペインなどに出荷しています。
だから今は干ししいたけだけなのでそれをいつかは生のしいたけも届けて…。
採れたての生のしいたけを食べて頂きたいなって。
まだ知らないっすねヨーロッパの方々は。
そうなんですよ。
僕らもさっき食べたあの味を。
あの味を。
夢は広がりますね。
そうですねはい。
世界へ羽ばたけですよこれは。
世界に羽ばたく日本一のしいたけ。
武蔵野の雑木林から世界を見据える味。
分けて頂きました。
ね〜しいたけ。
しいたけはほんまにものすごいあの親子はしいたけにほれ込んでんね。
ほれ込んでましたね。
しいたけもほれ込んでるわ!食材の方も?うんそりゃもう…。
せやけどあんだけ立派なしいたけは見た事ない。
食材探しの旅を続ける2人。
更なる名物を探すため今度は商店街へ。
サンロード商店街。
サンロード商店街ええ名前やね。
ここら何の食材があんのかな?ホントですね。
こんにちは。
こんにちはどうも。
杉浦太陽と申します。
・あら!・今日は何ですか?「キッチンが走る!」という番組で旅してるんですけど。
僕ら食材探してるんです。
食材…。
ちょっと見てみますわ!ご苦労さまです。
思いもかけない…。
こんな田舎までよく来てくれたわね。
よろしくお願いします!あ何か出店みたいな何か…店頭販売してますよ。
こんにちは。
こんにちは。
いらっしゃいませ。
おいしそうですねこれ。
焼き鳥。
これは豚肉なんです。
あ焼き豚?はい。
焼き鳥ならぬ焼き豚。
もしかしたら豚が名物?店内でリサーチ開始。
今日何買われたんですか?豚肉です。
豚肉…これ?あ入間地豚っていうのがあるんだ。
ここ一番おいしいから。
そうなんや!入間って豚肉がおいしいっていうんで結構業界ではしっかりとした定評があるんですよ。
豚肉業界では有名なんすね。
有名ですね。
もともと昔から入間では豚が育ててあったんですか?豚肉は盛んでしたよ。
養豚場がいっぱいあってね。
私あの…ガキのころは自転車でうろうろすれば隣から隣養豚場。
ずっと…。
それがね少なくなっちゃって残念なんですけどね。
もっともっと栄えてたんですね昔は。
いっぱいあった。
やっぱりね宅地化されてくるとねどうしても減ってっちゃうっていうのがあったけどね。
時代の流れですかね…。
ねえホントにね。
でも頑張ってる所は頑張ってる。
やっぱりおいしいもの作ってますよはい。
かつては関東有数の養豚の町だった入間市。
昭和50年代には市内に160軒もの養豚農家がありました。
しかし宅地化とともに減少し今では僅か8軒に。
その中の1軒を訪ねました。
(長谷川)こんにちは。
すいませんお邪魔します。
養豚農家の2代目…豚ちゃんがお尻出して。
全部で何頭っすか?
(長谷川)1,000頭ぐらいいますよ。
1,000頭!結構じゃあ地元で消費される事がほとんどですか?
(長谷川)入間市もそうですけどやっぱ結構都内の方にも。
特徴っていうのはどういう?
(長谷川)食べた時の肉そしてまた脂!この脂を…やはり肉というのはやっぱり脂のおいしさで消費者の方は「この肉はおいしい!」という感覚を持つと思うんですけどその脂に私は凝っております。
脂をおいしくする決め手が豚舎の中に。
うわ〜!ごっついな〜これ。
(長谷川)これがオス豚です。
いかついな〜!ほとんどもういのししじゃないですか!
(長谷川)これが一番うちのエース豚なんですよ。
大統領みたいなVIPルームみたいなんですよ。
VIPルーム大統領!へ〜君そうかいな。
お気に入りや。
オスが重要なんですね。
もちろん母豚とオス豚で交配しますけど遺伝的に次の子豚に残るのはオスの遺伝の方が強く出ますね。
50年前この地で養豚業を始めた父政男さん。
肉質の良いオス豚を求め各地を巡り納得のいくオス豚に出会うまでには10年かかったといいます。
政男さんは7年前に他界しましたがオス豚へのこだわりは和美さんへと受け継がれています。
で最初はやっぱりこのオスが…オスをどうしようかって事でいろんなオークション会場とか市場に買い行って買ってきたんですけどやはりそのできた肉がちょっといまいち物足んないって事で。
このオスはいいや!このオスはいいや!ってそれを残しながら遺伝を全部これ先祖代々の遺伝が…。
だんだん掛け合わせて遺伝子を守ってるわけですね。
もうちっちゃい時からおやじの豚を飼ってるスタイル見てたんで…いい豚をね作るためにオスだけはかなり…気持ち引き締めてやってます。
せやけどこんだけ張り切ってやってはるのはやっぱり豚もええのできるやろな。
自慢の豚肉を食べさせてもらいます。
料理してくれるのは…こちら2センチぐらいあるかしらね。
こちらね。
(長谷川)2センチぐらいがちょうどね肉の味も脂の味も出ますね。
かみ応えもあって。
きれいな脂やぞこれね。
この脂おいしいでしょうね。
そらおいしいわ。
作るのは豚ロースのステーキ。
(長谷川)このまま焼いちゃう。
このままの豚の脂で。
脂がおいしくないとできないですねこれはね。
そうですね。
脂が溶けて出てきましたね。
(長谷川)この匂い分かります?分かります!この香りが…。
食欲そそる香りですね。
(長谷川)ありがとうございます。
焼きたてを頂きます。
じゃあいただきます!おいしそう!
(長谷川)ちょっと熱いっすけどどうですか。
豪快!おいしい!上手に焼いてる。
あホントだ。
香りがいいですね。
甘みがあるし。
それが私のうちのこだわりの豚です。
脂と身と調和して味の味が出てる。
いやおいしい。
(ヨシ子)ありがとうございます。
(長谷川)ホントそんなに喜んで食べてもらうとホントうれしいです。
(ヨシ子)ホントですよ。
豚肉のおいしさを追求し続ける和美さん。
子供のころから後を継ぐ事を意識していたといいます。
私の主人も家畜だとお休みっていうのがないんですよ。
生き物…。
それで自宅の方で子豚が生まれる時にはこの息子がとり上げてくれたんですよ。
それはホントにまだ小学生だったかしら。
小学生で豚とり上げたんですか?子豚を。
それからもうやっぱり…その時にやっぱ豚が好きだったんでしょうね。
なかなかできないですよ!このぐらい生まれたばっかりでとり上げて…知らないうちにね。
小学生だとちょっと恐怖心とかもあったんじゃないっすか?だけどやっぱ自然にもうねおやじの背中を見ちゃったら自然に体がいっちゃいましたね。
今から思うとうそみたいな話。
入間市は狭山茶以上に豚もいいぞと…。
これを食べて私も木も上ります!父の道を受け継いだ息子の情熱。
入間の豚肉を分けて頂きました。
食材探しの1日はこれで終了。
神田川さん今回の旅「一味道心」。
いや〜このとおりやったね。
こっち側の人はやっぱりね味がある。
味がある。
お味がある!味がある。
食べもんにも味がある。
ほいでやっぱりね皆さんこの三方が道を究めてはる。
やっぱ心っていうのはもう親子の?そうやね…親子のね皆さんそれと家族の方ね。
皆すごくやっぱ心があるね。
これでも受け取った思いをどうしたいですか?あしたの料理で。
今日はよう考えてちょっと違う神田川の料理やなというのを出したいですね。
この腕が…。
鳴りました!鳴る!鳴る!腕が鳴る!ついにあした鳴る時がくるんですね。
だからもう心配せんと喜んでもらえるように頑張ります。
よろしくお願いします!道を究める生産者の思いに触れた入間の旅。
武蔵野台地に日が暮れていきます。
日本料理界の重鎮…いよいよ調理開始です。
1品目はお吸い物。
使うのは何と狭山茶。
さっと…。
あとあんま触らずに…。
香りがもうパーンって出ていいね。
そこに原木しいたけが登場。
キッチンワゴンの?うんうん。
実は昨晩から生しいたけを凍らせていた神田川さん。
しいたけむっちゃ凍ってるんですけど!え?これカチカチ…カチカチですよ!海外持っていったらこれでいってやったらいいと思うんやね。
もうトレビアンしいたけ〜トレビアンしいたけ〜。
解凍ししいたけのうまみを絞り出していきます。
お〜!このエキスがおいしいんですね。
おいしいんですよ。
これですよ。
これが。
うまみたっぷりの汁をお茶の中へ。
あ!だし出てきた!これでも面白いっすね。
面白い。
お茶やのにだしの味がする。
だしの味。
もちろん絞ったしいたけも使います。
衣をまとわせ茶殻を加えたらフライパンへ。
お吸い物の具にします。
狭山茶としいたけを融合させた新感覚のお吸い物。
生産者の反応はいかに?かけたら完成?完成!お〜!2品目は豚肉が主役の料理。
ここでもお茶が登場。
御飯を炊いていきます。
お茶で御飯を炊くと。
炊くわけです。
そこに加えるのが豚肉。
この長谷川さんの豚はちょっと違う。
ちょっと違いました?普通とは。
この脂をねやっぱね使わなもったいない!脂だけを外すんですか?そうですね。
何と脂身だけを釜の中へ。
そう!この本邦初公開!脂のうまみとお茶の香りをお米に閉じ込めるのが狙いです。
さあこれを炊き込んで名物の融合ですね。
そうですよ。
待つ事1時間。
オープン!よいしょ!あ〜!お茶の色が…。
脂もいいね。
脂やっぱいいですね。
御飯につやが出てる。
炊き上がった御飯にすし酢を加えて酢飯に。
そして酢飯に混ぜ込む具材作り。
お茶入ります!豚肉をお茶としょうゆで甘辛く煮ていきます。
はいしょうゆ〜こと〜!しょうゆ〜こと〜…!とんとんと入れましょう!とんとん拍子。
お茶!お茶。
香りづけに茶葉を振りかけます。
あ〜いいっすね。
ああいいですな!青のりみたい!そうそうそうそうそう。
あ!あ!お茶の甘みと渋みが豚と相性いいですね。
これはちょっとすし屋さんもちょっと勉強になんのちゃうか。
これびびりますねちょっとね。
うんそらびびる!最後に茶葉を加えた薄焼き卵で包み飾りつけにお茶の葉を添えれば神田川特製茶きんずしの完成。
これで完成?完成。
お〜っしゃ!出来上がり!おいしいで〜!おいしいで〜!3品目は入間の名物がそろい踏み。
今回出会った全ての食材を使います。
まずは狭山茶を粉末に。
粉末になった。
生しいたけは塩と酒を振りグリルで焼いてスライス。
肉厚。
こりこりしてこれ。
干ししいたけは粉末に。
干ししいたけが粉末に。
香ばしく焼いた豚ロースに振りかけます。
これだけでもおいしい。
これをもう一つおいしくするのが何だかんだの神田川です!お見事!一体どんな料理になるのか。
完成はお披露目会で。
愛がこもってる!愛がこもってる!これで全ての準備が整いました。
会場には…。
いや〜どうも!お待たせしました〜!何が出てきたんかい思うでしょ?ありがとうございます。
さあ神田川さんこちらの料理は何でしょう!しいたけの魔法。
魔法!
(拍手)しいたけの魔法!きました!1品目は狭山茶としいたけのお吸い物。
冷凍したしいたけとお茶のうまみが魔法のように絡み合います。
生のしいたけのおいしさをフランスに届けたいという香織さんの願いに応えた神田川さんからのエールです。
あつあつの椀物。
あつあつで。
日本料理では椀物は大事な存在ですもんね。
そうですねもうその店のあれが分かる。
わ〜…いいだし!だし出てます?お茶の味出てますか?お父さん。
おいしいですよ。
後味もいいですね。
でもしいたけとお茶の相性ってのはどうですか?すごく合うと思います。
あんまりふだんね地元ですばらしい食品がありながらあんまりこう一緒にする事ってないと思うんでしいたけの風味とこのしっかりとした狭山茶の味が両方残っててすっごいおいしいです。
どちらも負けてないですか?どっちも負けてないです。
しいたけをねこのようなね料理法我々考えるとどうしても焼くとか天ぷらとか考えちゃうんですけど。
まさかこういうふうなねお焼きになるとはね考えてみませんでした。
しいたけも生しいたけです。
これを一遍冷凍して。
やっぱり原木しいたけですね。
味が違いますか。
2品目は豚肉と狭山茶を融合させたその名もとんとん茶きん。
狭山茶の豊かな香りと豚の脂のうまみを薄焼き卵で包み込みました。
大胆な組み合わせの茶きんずし。
果たしてお味は?開いちゃってみて…。
あ…お茶の風味がしますね。
(ヨシ子)お茶おいしいです。
ありがとうございます。
(長谷川)このお茶とのコラボでやっぱりホントまた味が全然違う肉の味がしますね。
やっぱりこれから暑くなる時期でやっぱりちょっと食欲が落ちてきたからこのお茶の香りと豚肉でやっぱり食欲がこれで暑くなってもね…。
さっぱりしてるようでまた奥がある深いいい味がしてますね。
(洋子)豚肉もさっぱりと相性がいいですね。
しつこい脂の何ていうんでしょうね。
いい感じにマッチしてね。
豚の脂も入れようとかお茶の葉も細かくしたりとか混ぜたりとかってたくさん入ったりとかしているので料理ってホント愛なんだなと…。
おいしかった。
愛がこもっていると思います。
できました〜!いよいよ最後の料理。
ここで神田川さんならではの演出が。
よっ!おっ!きた!おっ!おっ!おっ!よ〜!なかよし和えです。
お〜!きました〜!神田川さん。
さあお〜!お〜!お茶も入ってますねお茶っぱもね。
狭山茶原木しいたけ豚肉。
生産者の情熱が込められた入間の食材を神田川さんの原点スタミナ和えで仕立てました。
日本料理の道を追求し続ける神田川さんこん身のひと皿です。
先生の箸技がさえましたね。
よっ!よっ!って…。
さあどういうふうになじむのか楽しみ…。
おいしいです。
おいしいですか。
(池谷)何ともいえない味ですね。
おいしい!三位一体ですよね。
三位一体。
(長谷川)やっぱりあの…私が追求してる脂の味がやっぱりしいたけまたお茶またこの大根にんじんによってまた引き立ってやっぱりまた違った脂の感覚食感がおいしいでございます。
出てきた時はすごく見た目がきれいで盛りつけがきれいででもちゃんと和えてあるからこそまた味が変わっておいしい。
いくらでも食べられちゃいますホントに。
またあのしいたけでやって下さい。
(洋子)もうホントにおいしかったです。
ありがとうございます。
もうすぐにでもできそうですねでもね。
和えるだけですから。
ちゃんと箸でやって下さいね。
ハーッ!やって下さいよ。
(洋子)はいやってみます。
あの農業ってものを作って終わりではなくてやっぱそれをお料理して頂いてそれが更に良くなるっていうか楽しくなるものなのでそういうのもね一緒に伝えていきたいなと思います。
感謝の気持ち。
飲んで頂く方の感謝のそのひと言に尽きるかなと思います。
その気持ちを忘れずにですねいいものをやっぱ提供してく責任があると思うんで頑張っていきたいと思います。
今日は新しい皆さんにお会いしてホントに道を究めていられる方ばっかりです。
一からまた新しいものを考えて料理に喜んでもらうように日本料理の立派さをこれから伝えたいと思います。
え〜ホントに初心を忘れず頑張っていきます!すてきな旅をどうもありがとうございました!ありがとうございました。
親から子へ。
武蔵野台地で受け継がれる食への思い。
道を究める者同士心が通い合った旅でした。
2015/06/23(火) 15:15〜16:00
NHK総合1・神戸
キッチンが走る!「新緑の武蔵野台地 熱き生産者の新たな挑戦〜埼玉県・入間市」[字]

日本茶の産地として知られる埼玉・入間市で、旬の食材を探す。杉浦太陽とともに旅をするのは日本料理の神田川俊郎さん。新緑の武蔵野台地で出会った食材で創作料理に挑む。

詳細情報
番組内容
旅の舞台は、三大銘茶のひとつとして知られる埼玉県入間市。昔からお茶だけではなく江戸の食を支えるさまざまな食材を提供してきた。200年続くお茶農家のこだわりの「狭山茶」や、パリでも人気だという肉厚「しいたけ」を栽培する生産者の思いを聞く。旅をするのは西の日本料理界をけん引し続ける神田川俊郎さん(75)。狭山丘陵の伝統食材とこだわりの生産者に出会った日本料理の巨匠は、どんな創作料理を作り出すのか。
出演者
【出演】新日本料理…神田川俊郎,【リポーター】杉浦太陽,【語り】高橋克実

ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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