安保法案の審議が続く中、今日開かれた維新の党の安保勉強会。
最高顧問の橋下氏が何を言うのか、注目が集まった。
大阪都構想の住民投票に負け、政治家引退を表明してから、なりを潜めていた橋下氏。
それが突然、スポットを浴びたのは安倍総理との会談だった。
憲法学者から違憲の指摘が相次ぎ、法案への世論の風当たりが強まる中、単独での強行採決の印象を弱めたいとする政府・与党に維新の党は塩を送るのか。
橋下氏に近い大阪選出の議員らと一定の距離を置く松野代表は、先日の党首討論で、こうたんかを切った。
近く維新の党は対案を出す考えだが、橋下氏はツイッターで、現在検討されている対案に批判を投げかける。
そして会見でも…与党と近く、橋下氏の影響力が強い大阪組と民主党との再編を目指す東京組の分裂までささやかれる維新の党。
今日の勉強会では、存立危機事態について橋下氏は維新案が政府案と混同されないよう自国の防衛のためという目的をはっきりさせるべきと述べたとのこと。
また大阪組も…結局、維新の党は今日の勉強会での意見を踏まえ、近く、党の独自案を決める方針。
安保法制をめぐって国民の関心が本音を語ったインタビューをお伝えします。
ぜひともご覧ください。
日下部キャスターはMERSの取材で韓国におります。
後ほど中継で現地から伝えてもらいます。
今日は林アナウンサーとニュースをお伝えします。
三重県の桑名市で車の中から女性の遺体が見つかり、知人の男が逮捕された事件。
女性は、遺棄された現場とは別の場所で殺害された疑いが強いことがわかりました。
一方、殺害された女性の告別式が今日、しめやかに営まれた。
逮捕された四日市市のトラック運転手、中山裕二容疑者は今月16日、知人の坂場晶子さんの遺体を車に乗せ、桑名市のレジャー施設の駐車場に遺棄した疑いが持たれている。
中山容疑者と坂場さんはこの日、金銭トラブルをめぐって桑名市周辺でレジャー施設とは別の場所で会う約束をしていたことが、警察への取材でわかった。
また遺棄現場の駐車場は夜でもトラックが多数停まっていて、人目につきやすいことなどから、警察は遺棄現場とは別の場所で殺害した疑いが強いと見て調べている。
中山容疑者は殺害についても認める供述をしていて、警察は強盗殺人の疑いで立件する方針。
一方、今朝、桑名市内の斎場では坂場さんの告別式が家族と関係者だけでしめやかに営まれ、高校1年生の長女らが参列し、最後の別れを告げた。
栃木県の東北自動車道で走行中のトラックに石を投げつけ、フロントガラスを壊したとして46歳の無職の男が逮捕された。
警察は、付近で相次いだ同様の被害およそ50件についても男が関与したと見て調べている。
器物損壊の疑いで逮捕されたのは、栃木県の無職、中山和一容疑者で、今月15日夜、宇都宮市内で東北自動車道に石を投げ入れて走行中の大型トラックのフロントガラスを壊した疑いが持たれている。
この日から翌日未明にかけ、東北道では同様の投石被害がおよそ30件相次ぎ、近くで不審な行動をとっていた中山容疑者が捜査線に浮上。
昨日午後11時過ぎにも新たに同様の投石被害が17件出たため、警察が付近を捜査したところ、中山容疑者を発見した。
取り調べに対し、中山容疑者は容疑を認めた上でうっぷん晴らをしたかった、昨日の投石も私がやりましたなどと供述しているとのこと。
トヨタ自動車のアメリカ国籍の常務役員が麻薬を密輸したとして逮捕された事件で、密輸した錠剤は2種類だったことがわかった。
この事件はアメリカ国籍でトヨタ自動車の常務役員、ジュリー・ハンプ容疑者が麻薬成分を含む錠剤57錠を密輸したとして逮捕されたもの。
錠剤は、小包の中のおもちゃのペンダントケースや箱の底に敷き詰められるように隠されていたことがわかっているが、その後の取材で錠剤は丸形と楕円形の2種類だったことがわかった。
取り調べに対し、ハンプ容疑者は弁護士が来たら話しますなどと容疑を否認している。
警視庁はハンプ容疑者の滞在先だった六本木のホテルの家宅捜索を行い、押収したパソコンからメールの履歴の解析を進めている。
また小包はアメリカのミシガン州から発送されていて警視庁は発送元などを詳しく調べている。
民主党は全国幹事長会議を開き、岡田代表は安保法制をめぐって改めて安倍政権との対決姿勢を鮮明にした。
岡田代表は安倍政権が今国会での成立を目指す安保法制について、政府がいかようにも解釈して存立危機事態を宣言し、防衛出動できるあいまいさ、怖さが明らかになったと批判した。
民主党としては、周辺事態法の充実と領域警備法の新設を提案しているとして自衛隊の活動について、近くは現実的に遠くは抑制的にとの考え方を強調した。
その上で安倍政権は、強行的に突破しようとしているとして、これを阻止するため、重要なことは国民が共鳴していただいて行動に移すことだと呼びかけた。
こうした中、国会議事堂前では女性たちが安保法制への反対を訴えた。
国会議事堂を取り囲もうとの呼びかけに対し集まった女性たち。
赤いものを身につけているが、これはアイスランドの女性たちが権利や役割の重要性を訴えたレッド・ストッキング運動にちなんだもので、赤い色には怒りや抵抗という意味が込められている。
今日は、音楽評論家の湯川れい子さんなど5000人以上が参加したということで主催者は、廃案になるまで定期的に集会を行いたいと話している。
今日は国連が制定した世界難民の日。
ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ族の人々が都内をデモ行進し、難民問題の解決を訴えた。
全国各地からここ渋谷区にロヒンギャ族の方が集まってきました。
これから難民認定などを求めてデモを行うということです。
イスラム系少数民族のロヒンギャ族は、ミャンマーで多数派の仏教徒から迫害を受け、周辺国に逃れようとしている。
しかし、タイやインドネシアなどの周辺国も受け入れに消極的なため、多くのロヒンギャ族が行き場を失い、ボートで海上を漂流するなど、難民としての受け入れが課題となっている。
日本にはおよそ230人のロヒンギャ族が生活しているが、難民認定された人は、わずか十数人だと言う。
こうした中、岸田外務大臣はロヒンギャ族への対策費として国際機関におよそ4億3000万円を拠出すると表明した。
しかし、岸田大臣は難民としての受け入れには触れなかった。
日本は先進国の中で特に難民の受け入れが少なく、より積極的な役割も期待されている。
テロの犠牲者が急増している。
アメリカ国務省は19日、去年の世界のテロ活動の犠牲者が前の年に比べ、およそ8割増加したと発表した。
100人以上の死者を出したテロは20件と、前の年の2件から急増し、死者の8割近くがイラクなど5カ国に集中している。
国務省は死者の増加について、イラクとシリアで前代未聞の特集です。
私は今、JNNソウル支局が入っております、ニュース専門チャンネル、YTNニュースの前にいます。
この界隈はデジタルメディアシティーといって、幾つかのテレビ局などが集まる、韓国のMERS報道の拠点でもあります。
韓国で初めてMERS感染が確認されてから1カ月となりました。
韓国でMERSのことをメルスと言います。
韓国社会はこの1カ月間、メルスに翻弄されてきました。
総じて高い医療水準にある韓国で、なぜ、感染が防げなかったんでしょうか。
ソウルで取材しました。
韓国社会を揺るがしているMERSコロナウイルス。
その影響は、どこまで広がっているのか。
ソウルで取材した。
今、プサンからの特急列車が着いたところです。
こうやってどんどんどんどん乗客の方が降りてきます。
ソウルの街の中ではあまり目立たないんですがこう見ますと非常に列車から降りてくる人たち、マスクをしている姿が目立ちます。
ソウル駅にはサーモグラフィーカメラが設置されている。
37.5度以上の者は赤くなるため、顔が赤く映った人は呼び止められ、MERSに感染している疑いがあれば、医療機関に搬送されることになっている。
一方、外国人観光客の人気スポットにも、ある変化が見られる。
ここはもともと学生街として知られている街ですけれども最近は外国からの観光客、特に中国人が増えていることで知られているそうです。
例えばここはコンタクトレンズ屋さんでしょうか。
本物の韓国製ですよと、1つ買えば1つサービスですよみたいなことが中国語で書かれてますね。
そして、あっちの道の向こう側もそうだ、外国人免税店と書いてあって、上の方は中国語のポスターが貼ってあります。
ただ、先ほどから私、この通りを歩いてるんですけど、まだ1組の中国人らしい観光客にも出会っていません。
MERSの影響でしょうか。
大きく変わりました。
店の売り上げが3分の1くらいに落ちてしまいました。
在留邦人にも影響は広がっている。
ソウル日本人学校では、授業は平常どおり行われているものの一部の行事に影響が出ていると言う。
行けると思ってずっと準備をしていたので、それがすごく残念そうでしたけれど。
きます、きます、すごいですね、お友達とかも。
もう、家から出れないんじゃないかと思って、最初はかかってきたりとか。
ソウルで暮らし始めて6年半になる梁川泰子さん。
梁川さんのもとにも、日本にいる母親から毎日、身を案じる電話がかかってくると言う。
大丈夫だろうとは思ってるけど、でも、心配で毎日電話しちゃうんだって言ってました。
子どもを連れて行く場所、公園だったりとか、あとはキッズカフェというのがあるんですよね、室内の遊び場があるんですけども、そこも本当ガラガラで。
最初の段階では考えてなかったですね。
最初の段階で、どこの病院でどういう経路で感染した、感染の可能性があるという段階で。
私たちも予防する意識が変わったと思うんですけど、それが本当にここまでの長期化を招いたんじゃないかなと思いますね。
ここは大韓赤十字の緊急物資の倉庫なんですけれども、こちらの方にずらっと並んでいる段ボールありますが、これは今回起きたMERSの隔離対象者のための食料などのセットがあって、これまでに1000セット用意されているということです。
19日現在でMERSの感染者は死者24人を含む166人、隔離対象者は5930人に上っている。
最大の感染源になっている、サムスンのソウル病院に来ています。
一部報道では病院が事実上の閉鎖状態にあるという話でしたけれども、実際に来てみると、かなり多くの人が出入りしています。
ただ、敷地内にいる人全員、マスクをしていますし、館内に入る人、1人1人を今、こうやって体温チェックしているところです。
最も多くのMERS感染者が出たサムスンソウル病院。
その前で抗議の声を上げる人たちがいた。
その1人、医療従事者が加入する労働組合で委員長を務めるユ・ジヒョンさん。
ユさんもまた、政府の最初の対応に大きな誤りがあったと憤っている。
今になって政府は、MERS患者が発生したときに病院を訪れていた人を申告しろと言っていますがもう既に手遅れです。
韓国で最初のMERS患者が確認されたのがちょうどひと月前の先月20日。
当初、事態を楽観視していた韓国政府は、今月7日になって、ようやく感染者が出た病院名を公表した。
しかし、このときには既に感染リスクを抱えた多くの人が移動や周囲との接触を繰り返していた。
事態が長期化するにつれ、看護師たちの疲労もピークに達しつつあると言う。
自宅に小さい子どもやお年寄りがいる看護師たちはMERS患者と接しているというだけで、家に帰れず病院で寝泊まりしているという状態です。
教会や塾などからしばらく来ないでほしいと言われることもあるそうです。
また、感染者が発生した病院にタクシーで行こうとすると運転手さんが病院からはるかに離れたところで降ろそうとすることもあります。
政府の情報公開の遅れが感染拡大につながったMERS。
同じようなことが別の国で13年前にも起きていた。
MERSと同じコロナウイルスの仲間、2002年に中国の広東省で発生したSARS。
翌年の7月までの9カ月間で8000人あまりが感染、死者も774人に上った。
北京の日本大使館の医務官として、SARSの惨状を目の当たりにした勝田吉彰氏は当時の中国政府の対応について、こう話す。
そうすると世界中に広まってしまったから、今度は世界中の国からもっと透明性をと言ってきてそして公表せざるを得なくなった。
今回、MERSの感染が広がった韓国でも、似たような現象が起きた。
民の力がどこかで、やはり現場で働いている人たちというところに、特に医療者だったら、何らかの良心を持ってますからどこかで誰かが立ち上がるということがあるんですね。
そこから情報が出てくる。
当時、SARSの感染拡大を防ぐため、中国政府は武装警察によって感染者の外出を強硬に阻止した。
またエボラ出血熱が大流行したアフリカでは感染者が強制的に隔離され、逃亡を防ぐために、銃を持った兵士まで動員された。
患者自身を守り、また感染症の拡大を防ぐためにはある程度拘束力のある法律の制定も考えていく必要があると、勝田氏は指摘している。
新たに出現するウイルスの感染拡大の背景に特定の患者が感染源となるケースのあることが最近の研究で明らかになっている。
それがスーパースプレッディング現象。
スーパースプレッディング現象は、2003年に流行したSARSのときに注目を集め、本格的な研究が進められるようになった。
これはシンガポールのデータなんですけれども、例えばこういう人たちは、誰にも感染させてないんですね。
一方で、こういう人たちの中心にいる人、この人もそうですけれども、あとはこの患者さんですね。
こういう人たちは非常に多くの人たちに感染させてしまっている。
これはアメリカの政府機関がシンガポールでのSARSの感染経路の調査結果を図にしたもの。
シンガポールでは、およそ200人がSARSに感染したが、最初の感染者は22歳の女性患者Aだった。
彼女がスーパースプレッディング現象での最初の感染源となる。
患者Aは、ショッピングで訪れた香港で感染し、シンガポールの病院に入院。
病院で面会の家族や知人、医療スタッフら21人にうつし、そこから感染が拡大した。
感染した患者Bは患者Aを担当していた27歳の看護師。
その看護師も病院内にいた23人にうつしている。
3人目の感染源は、ほかの病気で入院していた53歳の患者Cで23人に感染させた。
患者Bから二次感染した60歳の患者Dも入院患者だった。
この患者が感染させた人は40人に上る。
そして、患者Dを見舞ったことで感染した64歳の患者Eは12人に感染させている。
こうして同じ病院内で感染した5人の患者によって次々と感染者が増えていった。
どういうタイプの人が感染源になりやすいのか。
その答えは十分に解明されていないが押谷教授は、免疫と環境に起因しているのではないかと推測する。
それだけでは説明できない人もいて、若くて健康な人が多くの人に感染させたという場合もあって。
今回のMERSでもスーパースプレッディング現象が確認されている。
最初の患者は、中東旅行で感染した68歳の男性。
入院した病院で29人に感染させた。
最も多くの患者の感染源となったのは14番目に感染した男性。
体重100kgを超す、大柄なこの男性は70人以上に感染させた。
14番目の患者は、若くて体力がある人でした。
MERSに感染すると普通は発熱と咳の症状で身動きするのもつらく、寝込んでしまうのですが、この患者は違いました。
WHO、MERS調査団の共同団長イ・ジョングソウル大学教授。
今回の感染拡大は、医師たちにMERSの知識がなく、初期段階で正しい診断を下せなかったことが要因だと説明する。
14番目の患者について、医師たちは中東地域とは関係がないという認識しかありませんでした。
このため、MERSにまで考えが及ばず、見過ごされてしまいました。
韓国での2次感染を考え。
感染症が一気に広がる意外な場所、それが病院。
病気を治す施設で感染症が広がる、いわゆる院内感染を防ぐ方法はないのだろうか。
病院というところは不特定多数の人が集まりますよね。
病気を持った患者さんも来られる。
多くは病気を持ってらっしゃるわけですよ。
そういった意味では、例えば感染症の原因となる微生物が…東北大学の賀来満夫教授は感染症が広がるリスクが最も高いのは病院だと言い切った。
病院というところは決して感染症にとっては安全なところではない。
一概に院内感染対策といいますけれどもこれは非常に難しいと思います。
東北大学病院には感染症の専門病床がない。
大病院でも、専門病床を持たないところがほとんどであるため、多くの病院で院内感染を防ぐためのマニュアルが必要だった。
賀来教授は自分が所属する学会でマニュアルを作成し、昨日、ホームページで公開した。
並行して東北大学病院独自のマニュアルも作成。
具体的な運用について、スタッフと何度も協議を繰り返してきた。
その成果を試すときがやってきた。
患者役の男性が病院の窓口を訪ねた。
先週ちょっと韓国行ってまして熱とか咳とかもちょっとあって。
では、このマスクをつけて玄関の外でお待ちいただけますか?すぐに看護師がまいりますので。
患者役の男性は、どこで待機すればいいのかわからないまま、とにかく1人で玄関の外に出た。
実はマニュアルでは、待機場所まで看護師が誘導することになっていたのでやり直しとなった。
出だしからつまずいた形。
ここまでやって、問題点の洗い出しが行われた。
医療者が感染しないよう、患者との距離を1〜2m開けるとガイドラインに明記されているが…どうしても心細いので、後ろについていきたいので、ぴったりついていきたいんですよね。
やっぱり、1m離れて歩かなきゃいけないし、感染予防をとらなきゃいけないし。
あまり大きい声で韓国とか言うのも。
確かに患者さんも不安になっちゃうしね。
一方、真夏や真冬などに体調を崩した人を屋外に1人で立たせておくことも問題とされた。
感染対策を十分とりながら、しかし患者さんの思いも察してあげながら対応していくということが必要ですね。
その頃、受付からは感染症専門医による診療を依頼する電話が入る。
こちらから感染症科の医師に連絡します。
医師らは飛沫感染防止用のフェイスシールドや医師側から患者側へ流れる空気の循環などで感染のリスクを減らしている。
担当医師と看護師がそろったところで患者は隔離診察室に導かれる。
診察室にご案内しますので、どうぞいよいよ医師による問診が始まる。
海外渡航歴や誰と接触したか、どこに行ったかなど感染の可能性について、あらゆる角度から検討される。
韓国では病院にお見舞いに行かれたりとか、具合の悪い人と会ったりしたことはありませんか?特に人に会ったとかって感じは、特にないですね。
この問診で患者から重要な情報を聞き逃すと感染拡大につながってしまうこともある。
今後、熱がどんどん高くなるとか、具合が悪くなるとか、そういうことがありましたら病院に連絡をしていただきたいと思います。
シミュレーションは予定の時間を大幅に超えて終了した。
体温計を消毒せずにしまおうとする院内感染では命取りとなるような、うっかりミスもあったがほかのスタッフがすぐに気づき、事なきを得た。
チームで感染予防する重要性もスタッフ皆で再認識した。
マニュアルって、つくってみて初めて、やってみて、不備がわかってくるし、完成されたものってないという気がするんです。
韓国では日下部さんが取材をしています。
韓国の様子を伝えてください。
まずMERSに関する最新の数字をお伝えします。
感染者が166人、死者が24人。
前日に比べて感染者・死者ともに増えなかったのは16日ぶりのことだということです。
韓国当局は昨日ですけれども、感染拡大は落ち着いてきているという認識を示しています。
こういったこともあって、私がソウルの街を歩いていても、あまり緊張感といったものは感じられません。
マスクをつけている人もあまり目立つ感じではありません。
ただ、経済を初めとして様々な悪影響が出ていることは確かで昨日の夜、金曜の夜、日本では花金ですよね、韓国では燃える金曜日といって、繁華街賑わうんですけれども普段なら並ばないと入れない人気店、こういったものも割とすんなりと入れるそういった状況でした。
これだけ感染が拡大したということに、何か韓国特有の事情というものがあるんでしょうか?私もソウル駐在中、何度か病院のお世話になったんですけれども、非常に清潔で近代的な病院が多いんです。
ただ、日本に比べても非常に病院の中に人が多い。
この要因の1つとして日本と完全に違うのは完全看護ではないために、入院者一人一人に親族が主にですけれども、24時間つきっきりでお世話をしている、これが病院に人が増える理由の1つ。
それともう1つ、これは日本人からすると時にうらやましくも、時に煩わしくも感じるんですが、韓国特有の深くて濃い人間関係ですね。
ですから、お見舞いに来る人の数が非常に多い。
そして面会時間が長いわけです。
そしてどんな遠くからでも見舞いに来るんで、院内で感染して、そのウイルスが地方に広まってしまう。
韓国的な美徳というものが裏目に出る側面もあるようです。
続いての特集です。
今週も安保法制にこだわります。
外務省の内部資料を入手しました。
11年前、外務省が省内に設けた研究会で現在の憲法のもとで集団的自衛権の行使を何とか可能にできないかなど現在の法案提出のいわば布石ともいえる検討作業をしていたことが明らかになりました。
そして、現役自衛官の本音を吐露したインタビューです。
1カ月ぶりの党首討論。
焦点は、安保法制と憲法だった。
民主党の岡田代表は、集団的自衛権を行使する際の前提となる存立危機事態の判断基準について質問した。
存立危機事態になれば防衛出動になるんです、武力行使になるんです。
朝鮮半島有事のその例で、どういうときに存立危機事態、総理は認定されるんですかということを私はお聞きしているわけです。
ケース・ケースで私がここで述べていくということは、まさに日本はどういうことを考えているのか、どういうことでなければ武力を行使しないのかという、政策的な中身をさらすことにもなりますから、これは国際的にもですね、そんなことをいちいちすべて述べている海外のリーダーはほとんどいないということは申し上げておきたいと思います。
傍聴の方は静粛に願います。
そしてご発言は簡潔に願います。
今の総理のご答弁をお聞きして、だからやはり憲法違反なんだと私は思いました。
時の内閣に武力行使する、しない、憲法違反になる、ならないの判断を丸投げしているのと一緒なんです。
白紙委任なんです。
こんな国はどこにもありません。
これは立憲国家にならないんですよ。
与党と野党、ともに大勢の議員が駆けつけ、討論を見守る中、安倍総理と岡田代表はそれぞれお互いに質問に答えていないと応酬した。
総理お答えは全くなかったわけですね。
残念ながら、岡田さんは私の問いに2つ答えられなかった。
総理、私の質問に全然答えていただいてないんですが。
いまだに私が問いかけた質問に岡田さんが答えられない。
結局、議論は平行線をたどった。
また、共産党の志位委員長は、自衛隊の後方支援が武力行使に当たるのではないかと追及した。
軍事の常識です。
そして、自衛隊が兵站をやっている場所が戦場になるんですよ。
このいわば後方支援をどのように実施するかということにおいてこれは必ず戦闘に巻き込まれることではない。
必ず戦争に巻き込まれるというご議論がございましたが、そうではなくて、こうした物資を届ける場所、大切な業務ではありますが。
これがいまや、私は常識ではないかと。
一方、国会の外では安保法制に反対する市民らがシュプレヒコールを上げていた。
戦争法案、反対!今年93歳のこの人も、抗議活動に駆けつけた。
作家の瀬戸内寂聴さん。
京都で病気療養中だった瀬戸内さんは、死んでも構わないという覚悟で上京したと話す。
今の日本の状態は、私が生きてきた昭和16〜17年頃の雰囲気があります。
それは表向きは平和なようですけどもうすぐ後ろの方に軍隊の靴の音が、続々と聞こえている、そういう危険な感じがいたします。
それを防がなければならない。
外務省安全保障法制研究会。
これは情報公開法に基づいて開示された研究会の内部資料。
小泉政権下の2004年2月に外務省内に設置された、この研究会は安全保障法制をテーマに月1回程度開かれていた。
研究会には当時、外務省の条約局法規課長で現在、経済局長の斎木尚子氏のほか法律学者などが出席していた。
資料には、日本国憲法における集団的自衛権の可能性という項目でこんな記述がある。
研究会では憲法と集団的自衛権の行使について踏み込んだ議論が行われていたことがわかる。
こういう文章がある、あるいはこういう検討が起こるということは、極めて当然のことだと思ってます。
外務省の元国際情報局長だった孫崎享氏は、この研究会の議論が翌年の日米間の合意につながったのではないかと指摘する。
まさに今、集団的自衛権との関係で議論されている、これそのまま実施するという約束をしてるんですね。
孫崎氏が言う、日米同盟未来のための変革と再編とは、2005年10月に日米の外務防衛担当閣僚、いわゆる2+2で合意した在日米軍再編に関する中間報告。
この中には今、安倍政権が限定的な集団的自衛権の事例としてこだわっている機雷掃海のほか、焦点の1つになっている後方支援活動も挙げられていた。
11年前の2004年になぜこうした議論が行われていたのか。
孫崎氏が指摘するように、研究会では、事実、こんな議論が行われていた。
さらに武力行使の一体化を論じた部分ではこんな記述もある。
研究会では集団的自衛権が憲法上、行使できないことを前提に議論が進められていたことがわかる。
その前提を取り払った上での今回の安保法制だが、大きな誤算があったと孫崎氏は指摘する。
ある意味では安倍さんの失敗は、憲法改正というものを最初に出したわけですよね。
憲法改正を最初に出したから、国民がものすごく注目した。
その前の2005年ぐらいの外務省、防衛省の考え方は、憲法を前面に出すと違憲になるからそれをわからない形で、実体的に国内法でやっていこうと。
11年前、集団的自衛権について踏み込んだ議論をしていた外務省の安全保障法制研究会。
当時のメンバーが、「報道特集」のインタビューに応じた。
かなり専門的な議論が多かったですね。
それぞれ法律の専門家の方がほとんどで、私は国際政治とか外交の観点から何か貢献してくれということでメンバーになりましたので。
慶応大学の添谷芳秀教授。
10年以上前のことなので、はっきり覚えていないとしながらも、研究会のメンバーは7〜8人だったと言う。
日本中が緊張して、イラク特措法を通して自衛隊を派遣したわけですね。
まさにそういった最中の研究会ですので。
添谷教授が提示したレポートをもとに議論したという第5回会合の議事録。
一般法を制定することの意味という見出しがある。
一般法とは、時限立法が多い特措法とは異なり、期間を限定せず広く適用される、いわゆる恒久法のこと。
安保法制に関する恒久法を制定すべきかどうか、研究会では対立した意見が出た。
添谷教授は、研究会を行った当時から外務省には、恒久法を制定したいという狙いがあったのではないかと話す。
恒久法が今回、国際平和支援法という形で新しく出ましたが…それはつまり、その方が当然、政策決定プロセス、それから政策立案プロセスがスムーズになるわけですね。
ですから、必要なときに素早く対応できるわけですよ。
研究会の議論がその後の外交・防衛政策にどう活用されるのか、当時知らされていなかったという添谷教授。
今、こう話す。
従来の憲法を前提とした安全保障政策からのかなり重要な転換なんだということをきちんと意識してそれで政治家がそれをやるのであれば、それをきちんと国民に説明して。
なんで憲法があるかといえば、戦後の日本は制約を、戦争ゆえに制約を受けつつ、安全保障を慎重にやってきたわけですから、それを変えるというのは相当私は重要な変更だと思うんですね。
研究会の目的などについて外務省は、「報道特集」の取材に対して、法案の審議中のため、取材には応じられないとしている。
安保法制について本音を語れない自衛隊員が多いが、現場がどう思っているのかを伝えたいと、現役の自衛隊員が我々の取材に応じた。
こう語るのは、40代の陸上自衛隊の隊員。
高校卒業後に入隊して以降、専守防衛の信念のもと、日本各地への災害派遣など厳しい任務を果たしてきた。
しかし今、国会審議を見て安全という言葉を繰り返す政府の答弁に違和感を感じると言う。
自衛隊員のリスクが高まることが懸念されている安保法制。
しかし、現場の自衛隊員の経験や覚悟は十分ではないと話す。
敵から攻撃を受けた際、どう対応すべきかについても戸惑いがあると言う。
新たな法のもとでの海外派遣が現実となる可能性が出てきた今、今は言い知れぬ不安に襲われると言う。
現役の自衛隊員を取材しました記者の話なんですが、ほかにも、お金だけではなく、人も出しますよと、いわば日本から他国へのアピールのために自衛隊員の命を奪うことはやめてほしいと、さらに、もし死者が出た後に行けと言われて熱望して行きますよという自衛隊員がどれだけいるのかというそういった発言もあったそうですね。
万一のことがあったら、家族に幾ら補償してくれるのかというのは実に生々しい証言だったですね。
それと、外務省の内部研究会の資料の話なんですが、そのメンバーだった添谷教授のお話を補足しておきますと安倍アジェンダという言い方を添谷教授はしてましたけれども安倍アジェンダというのはもともと憲法を改正したいというところから始まっているんですが、それが今はアジェンダというのは要するに憲法の枠内なんだってことで、政府が一生懸命に憲法を擁護しているというのはそういう根本的なねじれがあるじゃないかということを添谷先生はおっしゃってました。
それから瀬戸内寂聴さん、直接お話をお聞きしたんですけれども、非常に2日前に病床からいてもたってもいられなくて新幹線で上京してきて、万が一のことがあったら、ここで死んでもいいというような話で戦争を知っている世代の言葉の重みをひしひしと感じましたね。
Jリーグ、J1ファーストステージの優勝が決まりました。
開幕から16戦負けなしの浦和レッズ。
優勝を見届けようと、神戸に駆けつけたレッズサポーター。
引き分け以上で優勝のレッズ。
しかし、神戸でのアウェー戦は現在5連敗中。
鬼門の地で今シーズン無敗のレッズはこの日も積極的に攻めていく。
前半27分、左サイドからのクロスに梅崎。
レッズが待望の先制点を奪う。
やはり鬼門なのか、後半レッズは宇賀神が退場。
その直後、ヴィッセルに同点ゴールを許してしまう。
このまま引き分けで終わり、レッズがファーストステージ優勝。
史上初の無敗優勝を達成した。
ウィンブルドンの前哨戦、ゲリー・ウェバーオープン。
錦織圭が準々決勝に臨んだ。
序盤は一進一退の攻防が続き、迎えた第10ゲーム。
技ありのバックハンドボレー。
勢いに乗った錦織は第1セットを先取する。
セットカウント1−1で迎えた第3セットは完全に錦織ペース。
このプレーに相手は思わずラケットを放り投げてしまう。
今大会初のフルセットにもつれ込みながらも世界ランキング5位の実力を見せつけた錦織。
2年連続のベスト4進出を決めた。
11連敗中のDeNA。
ハマっ娘が流れを変えられるのか。
カープ女子だけじゃない。
DeNAの女性ファン、ハマっ娘に限定ユニフォームが配られたガールズデー。
ハマっ娘の大声援を受け、3回、5番・ロペス。
レフトスタンドへ13号ツーラン。
4−3とリードを奪う。
味方の援護をもらった先発の山口。
しかし、直後の4回、同点ホームランを浴び、ノックアウトとなる。
是が非でも勝利がほしいDeNA。
7回から先発要員のモスコーソをマウンドへ。
ところが痛恨の決勝ツーラン。
12連敗のDeNAにハマっ娘は意気消沈。
勝利の女神となったのはカープ女子の方だった。
アメリカ・コロラド州で合宿を行っているのはマラソン代表、今井正人。
元祖山の神には山で走る姿が似合う。
標高2700mもある高地で心肺機能を高めた。
最終日はトラックでスピードを鍛えて締めくくり。
8月の北京でさらに進化した今井が見られそう。
世界一過激な真夏の祭典、Xゲーム交差点につくられた高跳びのバー。
これをバイクで跳ぶ。
高さ10m。
見事なジャンプでクリア。
ドライバーも大喜び。
こちらは、ちょっと痛いシーン。
車でも…この巨大なジャンプ台に挑むのはBMX。
高さおよそ20m。
垂直に近いコースを急降下。
恐怖に打ち勝ち、着地を成功させた今週、口永良部島と新岳と浅間山での噴火がありましたよね。
浅間山取材しましたが、軽井沢町には影響がないんですが火口から4kmまで行くと火山灰が降ってきました。
火山は心配ですね。
2015/06/20(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【MERS感染拡大▽内部文書から見る安保法制】
▽MERS感染拡大!韓国で何が・・・▽内部文書から見る安保法制
詳細情報
番組内容
【MERS感染拡大!韓国で何が・・・】
重い肺炎を引き起こす感染症MERSが韓国で流行している。死者は20人を超え、隔離対象者は1万人を超えた。なぜ感染は広がったのか?対策はあるのか?
【内部文書から見る安保法制】
「違憲だ」と批判される安保関連法案。実はその内容の多くが11年前、外務省に設置された研究会で論じられていたことが、内部文書で明らかになった。
法案のルーツを検証する。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
関連URL
▽番組HP
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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