医龍4〜Team Medical Dragon〜 #01−2 2015.06.19


大きな違いが出てきますねこれからね。
(龍太郎)研修医のころ教授に歯向かって医局から追い出された。
(藤吉)患者よりバカな教授に尽くすことが求められる。
医局はお前が最も不釣り合いな場所だからな。
(龍太郎)医局に属さない俺を受け入れてくれる病院はどこにもなかった。
そんなときトンネル落盤事故現場で桜井先生と知り合った。
すごかったよ。
桜井先生の救命処置は。
それから笑って一言「うちに来い」って言ってくれた。
先生がいなければ今の俺はなかった。
(藤吉)その恩師に病院を託されたというわけか。
ああ。
医者としての原点に立ち返った病院をつくりたい。
(藤吉)楽しみだな。
朝田がつくる病院。
桜井先生にも会ってみたい。
ただ俺は今ここを離れるわけにはいかない。
(藤吉)担当患者に拡張型心筋症を抱えた女の子がいる。
心臓移植が必要だ。
法律の改正により15歳以下の子供も移植を受けられるようになったが実際にはなかなかドナーが現れない。
亡くなった娘もそうだった。
ただこの病院で心筋シートを体性幹細胞から開発する研究が臨床試験の最終段階に入ってる。
臨床治験の認可が下りれば移植を受けなくても助けられる可能性が出てくる。
それまで俺が内科的治療で持たせたい。
(美雪)一生に1回だしな。
派手に教会かな?
(伊集院)ああ。
どこにしようか?式場。
(美雪)ウフフ。
(伊集院)何?
(美雪)いやぁ。
まさかあの伊集院君と結婚式の話をする日が来るなんて夢にも思わなかったな。
(伊集院)えっ?
(美雪)今だから言うけど去年の同窓会で会うまで忘れてた。
(伊集院)僕は覚えていたけど。
(美雪)ウフフ。
ごめん。
でも医者になったって聞いたときはびっくりしたな。
(伊集院)医者になるよりなった後の方が大変なんだ。
なること自体は…。
(美雪)すごいよ。
それに2年後には明真の准教授になれるっていわれてるんだよね?
(伊集院)うん。
(美雪)うちの親なんかさこれでいつ病気になっても大丈夫だとかせっかくだったら伊集院君のいる大学病院で家族揃って健診してもらおうとか言ってはしゃいじゃってるもん。
えっ?
(美雪)迷惑かな?いや。
そんなことないよ。
(加藤)ここに改良すべきプランが入っています。
(学部長)フッ。
(加藤)移植されない多くの子供たちがこの人工心臓の実用化を待っています。
(加藤)お願いします。
今後の開発の参考に使ってください。

(学部長)ああ。
そうだ。
あとこれ。
これこれこれこれこれ。
君持って帰ってよ。
捨てるの面倒だからさ。
もう君の試作品は必要ない。
ただのごみだもん。
あーあー。
ああー。
(事務局長)荒瀬先生。
お疲れさまでした。
ところで来期の年棒契約の件で。
ことしの倍を考えているんですが。
あっ。
いえ。
その。
33。
3倍でどうでしょうか?あの。
荒瀬先生?3倍でもご不満なら…。
(荒瀬)やるよ。
もう俺には必要ないからな。
(桜井)森本さんの症状は思った以上に悪化している。
今回のオペはオンビートではなくオンポンプでやる。
(紗枝)人工心肺を使ってですか?ああ。
(桜井)森本さんの今の状態からして人工心肺を使うのがベストだ。
アスペルギルスは空気中にまん延する菌が体内にカビとなってすみつくもの。
森本さんはアスペルギルスが肺だけでなく脳に直結する近位弓部大動脈にまで浸潤している。
人工心肺を使って血流をコントロールする単純除去しか治療法はない。
人工心肺を使わなければ術中の失血死。
もしくは虚血による脳死。
極めてリスクが高い。
(朋子)L&Pもさじを投げるわけですね。
(桜井)人工心肺のメンテナンスは?
(桂)大丈夫です。
問題ありません。
(桜井)オペは3日後だ。
(一同)はい。

(アナウンサー)関東地方で初雪です。
関東地方の南海上にある低気圧の影響で関東南部や静岡県などの広い範囲で雪となっています。
気象庁は先ほど静岡県東部伊豆地方の山間部に大雪警報。
そして東京千葉神奈川茨城などに大雪注意報を出して警戒を呼び掛けています…。

(森本)うっ!?
(森本の苦しむ声)
(猪原)横になりますね。
ゆっくりね。
はいはい。
はい。
(紗枝)ベッド倒します。
(猪原)はい。
分かりますか?森本さん。
大丈夫よ。
(紗枝)エピネフリン用意します。
(猪原)森本さん。
はいはい。
はいはい。
横向いて。
はい。
しっかりしっかり。
(桜井)肺アスペルギルスが動脈穿孔を起こした。
時間がない。
すぐオペに踏み切るしかない。
(紗枝)でも今日は木曜です。
(猪原)麻酔科医がいない。
L&Pに協力要請を。
それじゃ間に合わない。

(荒瀬)想像以上のぼろさだな。
ホント大丈夫か?ここ。
どうせスカウトされるなら向こうのどでかい病院がよかったな。
(紗枝)誰?最高の麻酔科医だ。
約束どおり100%の力を出させてもらうぜ。
こいつなら俺と桜井先生のスピードについてこれます。
(桜井)よし。
すぐにオペをやるぞ。
(一同)はい。
(荒瀬)はい。
お立ち台。
(朋子)えっ?
(荒瀬)えっ?
(朋子)ああ。
はい。
(荒瀬)1つ。
2つ。
(紗枝)何で数を?
(猪原)ゆっくり数えて7つ。
それが麻酔に落ちる理想の速度。
(桂)でも患者によって麻酔量は千変万化。
だから必ず7つで落とすことはできない。
(荒瀬)6つ。
にゃにゃーつ。
はい落ちた。
(紗枝)落ちた!?
(荒瀬)俺が誰だか朝田からよく聞いとけよ。

(俊介)先生。
おじいちゃんを助けてください。
お願いします。
助けてください。
(桜井)森本さんは病気を治して君が試合で活躍するのを見たいと言った。
命懸けで闘っている。
俺たちも全力で闘う。

(荒瀬)準備できてるぜ。
これより肺アスペルギルスの近位弓部大動脈穿孔に対する右上葉切除および人工血管置換術を行う。
メス。
(猪原)はい。
(桜井)鑷子。
ガーゼ。
(猪原)はい。
電メス。
(猪原)はい。
(桜井)筋鉤。
(猪原)はい。
(荒瀬)分離肺換気気管内吸引いつでもOKだ。
(猪原)もうできてるの?
(桂)早い。
スターナルソー。
(猪原)はい。
(桂)血圧が下がっています。
(荒瀬)慌てるな。
プラズマ全開。
ヘッドダウン。
開胸器。
(猪原)はい。
(荒瀬)分離肺換気開始。
いつでもいいぞ。
胸膜切開する。
メッツェン。
(猪原)はい。
(桜井)胸腔内は出血していない。
(荒瀬)気管支から持続的な出血。
朝田。
上葉気管支確保。
(荒瀬)よし。
このままポンプオンだ。
(桂)指で出血をコントロールしながら人工心肺にのせる?
(荒瀬)右ローテーション。
ヘパリン入れるぞ。
電メス。
(猪原)はい。
(桜井)鑷子。
(猪原)はい。
ここが浸潤箇所だ。
パーシャルクランプ。
(猪原)はい。
(荒瀬)右上葉気管支からの出血は止まった。
(紗枝)すごい。
(桂)何なんだ?こいつら。
チューブクランプ。
(猪原)はい。
人工心肺による完全バイパスに移行する。
ポンプオン。
(桂)ポンプオン。
結紮する。
ライトアングル。
(猪原)はい。
鑷子。
2−0。
(猪原)はい。
はい。
(桜井)ライトアングル。
鑷子。
2−0。
(猪原)はい。
はい。
はい。
(桜井)メッツェン。
(荒瀬)なかなかやるじゃねえか。
続いて静脈いくぞ。
ハーモニック。
(猪原)はい。
(紗枝)はい。
オペ室です。
えっ!?
(猪原)どうしたの?
(紗枝)救急要請です。
42歳女性。
路面が凍結して自転車走行中に転倒。
前胸部を打撲。
呼吸困難を訴えています。
意識レベルは清明…。
(桂)この状態を見れば分かるだろ。
(桂)受け入れなんて無理だ。
(紗枝)それがうちの診察券を持っているって。
患者の状態をよく把握してるうちで初期対応だけでもしてもらえないかって。
(猪原)このオペは龍太郎ちゃんと院長がいなきゃできないわ。
どうしようもない。
うちにはもう医者がいない。
(猪原)L&Pの方に行ってもらって。
患者の情報はすぐに送るわ。
(加藤)医者ならいるわよ。
(伊集院)2人もね。
(加藤)患者を救うためだけに全力を注ぐ。
そういう病院を朝田と一緒につくりに来たわ。
(伊集院)朝田先生のいるこの病院で患者一人一人ときちんと向き合うために来ました。
(桜井)彼らがチームドラゴンか?はい。
(荒瀬)何だよ?その格好。
やけに準備がいいじゃねえか。
(伊集院)久しぶりに朝田先生のオペを見学させてもらおうと思ってたんですが。
(荒瀬)残念だが見学は後回しだ。
(加藤)急患は私たちが対応します。
(猪原)でもオペが必要な状態だったらどうします?そっちを担当する麻酔科医は?
(荒瀬)まだ俺の腕を分かってないようだな。
(猪原)えっ?
(荒瀬)俺が同時進行でオペを見てやる。
俺たちは前の病院で組んでいたぬるい外科医とは違うぞ。
(荒瀬)お前こそ俺が抜けても大丈夫だろうな。
誰に言ってんだ?
(桜井)君たちに任せていいか?
(伊集院・加藤)はい。
(加藤)すぐにカルテを見せて。

(加藤)入ります。
(伊集院)八木さん。
大丈夫ですよ。
(一同)1・2・3。
(看護師)モニターつけます。
(伊集院)八木さん。
洋服切りますよ。
(看護師)サチュレーションつけます。
(伊集院)左前胸部に打撲痕があります。
(加藤)深呼吸できますか?
(看護師)心拍数110。
(伊集院)サチュレーション72%。
酸素10リットルに上げて。
(看護師)はい。
(加藤)左肺のエア入りが悪い。
(伊集院)気胸ですか?手袋。
(一同)えっ!?
(空気の抜ける音)
(伊集院)サチュレーション85。
88。
91。
95。
酸素は改善しています。
(荒瀬)どうだ?
(伊集院)外傷性の気胸です。
今脱気をしてバイタルも安定してきています。
(加藤)こっちは大丈夫よ。
(荒瀬)なら俺は向こうのオペに集中させてもらう。
(アラーム音)
(朋子)血圧77の48。
心拍数126。
(加藤)エコー準備して。
(看護師)はい。
(荒瀬)ローボルテージ。
(伊集院)心タンポナーデ。
(荒瀬)ボリューム入れろ。
挿管するぞ。
(看護師たち)はい。
(加藤)トロッカー挿入完了。
挿管してもいいわよ。
(荒瀬)よし。
Rapidsequenceintubation!
(朋子)迅速導入気管挿管。
すごい。
(加藤)右室前面にスペースあるわね。
(伊集院)ピッグテイルカテーテル下さい。
(看護師)はい。
(加藤)うわ!?
(伊集院)拍動性の動脈血。
開窓しないと。
(加藤)すぐにオペを始めるわ。
急いで。
(看護師たち)はい。
ステープラー。
(猪原)はい。
気管支切離。
右上葉切除。
(紗枝)受け取ります。
(猪原)お願い。
(荒瀬)向こうの患者は心タンポでオペ適用だ。
(猪原)開胸セットとセルセーバー向こうに運び入れて。
(紗枝)はい。
加圧してくれ。
(荒瀬)よし。
(桜井)リークなし。
続いて近位弓部大動脈の人工血管置換術に移る。
4−0。
(猪原)はい。
(桜井)ターニケット。
(猪原)はい。

(荒瀬)よーし。
いつでもいいぞ。
(加藤)オペは任せるわ。
伊集院君。
(伊集院)はい。
(伊集院)これより心タンポナーデに対する開窓ドレナージ術を行う。
メス。
(朋子)はい。
(伊集院)電メス。
(朋子)はい。
(加藤)鑷子。
(朋子)はい。
(加藤)ウエイトライナー。
(荒瀬)カテコラミン開始。
(加藤)ハーケン。
(朋子)はい。
(伊集院)心膜を切開します。
(加藤)セルセーバー。
(朋子)はい。
(伊集院)メス。
(朋子)はい。
(伊集院)出血量が多い。
まさか?
(加藤)左心室の心破裂。
(荒瀬)このままじゃ30分と持たないぞ。
(伊集院)すぐに開胸し人工心肺を使って左心室のリペアをします。
(加藤)人工心肺を用意して。
(朋子)無理です。
人工心肺は第1手術室の1台しかないんです。
(荒瀬)どうする?この状態で左心室のリペアをするにはどうしても人工心肺が必要だ。
(伊集院)このままだと出血死。
アオルタクランプ。
(猪原)はい。
(桜井)フローダウン。
(桂)フローダウン。
大動脈遮断。
バックアップ。
(桂)バックアップ。
(猪原)まさか!?停電?
(伊集院)こんなときに停電!?
(男性)ナースはいませんか?
(看護師)停電です。
(看護師)非常用電源はどうなってるの?フレディストップ。
(桂)ストップしました。
(紗枝)病棟の状況確認します。
(猪原)お願い。
(紗枝)はい。
アオルタデクランプ。
(桂)非常用電源が作動しました。
(紗枝)もしかしてこの大雪で電線が切れて。
(猪原)たぶん雪が原因じゃない。
突然の雪で病院全体で暖房やヒーターを使いそれに加えて通常うちではやらない同時オペ。
(桂)契約アンペア量をオーバーして非常用電源が作動した。
うちの設備で大病院がやるような同時オペなんてできるわけがなかったんだ。
非常用電源はどれくらい持つんですか?
(桜井)このオペ室だけなら45分。
2つのオペ室を使ってるから持って20分ちょっと。
(猪原)このオペはとても20分じゃ終わらないわ。
第2オペ室の方も今オペが始まったばかりです。
(桂)全ての機器が止まって途中でオペができなくなる。
(桜井)とにかく入院患者で人工呼吸器に頼っている患者医療機器が外せない患者は全てバッテリーに切り替えろ。
それに病院の暖房を切って電力をできるだけ確保しろ。
(紗枝)はい。
(猪原)それと懐中電灯用意して。
(紗枝)はい。
(桂)それで電力確保したところでせいぜい持って30分ですよ。
同時オペはやらなければいけない。
(荒瀬)人工心肺がなければこのオペはできない。
(加藤)私のキャリーケースを持ってきて。
(朋子)えっ?
(加藤)急いで!人工心肺から離脱してオンビートに切り替える。
(猪原)えっ?森本さんの心臓動かしたままオペを続ける。
(猪原)この状況で人工心肺を使わない?
(桂)無茶だ。
電力がいつ回復するか分からない。
このまま人工心肺を使ってオペを続ければ加藤たちのオペにも支障が出る。
(桜井)だからオンビートに切り替えるってことか。
(猪原)今は暗闇の中。
難易度の高いオペなのに術野をまともに見ることさえできない。
いくら何でも無謀だわ。
俺たちは患者に命を託されたんだ。
どんな状況でも託された命は見捨てない。
患者を助けるために何があっても最後まで諦めない。
それが桜井病院のはずだ。
(桜井)確かに暗闇の中でのオンビートは危険だ。
だがこの非常事態で同時オペを成功させるにはそれしかない。
立ち止まってる時間はない。
オンビートで30分以内に終わらせる。
(桜井)カウントスタート。
(看護師)全ての電源が落ちるまで30分。
(桂)ポンプオフ。
(桜井)人工呼吸再開。
(看護師)はい。
人工心肺離脱。
メッツェン。
(猪原)はい。
(看護師)懐中電灯持ってきました。
(猪原)術野を照らして。
(看護師)はい。
大動脈と腕頭動脈の再建を同時に行う。
(桂)術野照らします。
パーシャルクランプ。
(猪原)はい。
(桜井)筋鉤。
(猪原)はい。
(荒瀬)加藤。
いったい何を考えてんだ?
(伊集院)それは?
(加藤)これが人工心肺よ。
(荒瀬)考えたな加藤。
人工心臓を人工心肺として使うんだな?
(伊集院)確かに理論上は可能だ。
人工心肺はオペの際に血液を体外に導く一時的な循環装置。
人工心臓は日常生活で心機能の落ちた患者の血液を全身へ送るポンプ装置。
使用目的や大きさこそ違えど血液をポンプする能力においては大差ない。
(朋子)でも電源が。
(加藤)この人工心臓はバッテリー式。
フルチャージしてるから電源は必要ない。
(荒瀬)朝田のオペの方にも迷惑掛けられないってことか。
(加藤)朝田だって同じことを考えてる。
離れていてもお互いに思い合うのがチームよ。
(加藤)カニュレーションするわよ。
開胸準備。
(看護師たち)はい。
(加藤)私の研究は患者のために使うのよ。
ポンプオン。
(荒瀬)よし。
再開だ。
(伊集院)最速でオペを進めます。
左室心筋裂傷を修復する。
懐中電灯で照らして。
(看護師たち)はい。
(伊集院)電メス。
(朋子)はい。

(紗枝)もう少しですからね。
我慢してくださいね。
(女性)ありがとうございます。
(俊介)僕にも手伝わせてください。
(伊集院)荒瀬先生。
(荒瀬)何だ?
(伊集院)もうこっちは大丈夫です。
朝田先生のオペに集中してください。
(加藤)私が全身管理をフォローするわ。
行って。
荒瀬。
(荒瀬)分かった。
(桜井)人工心臓を人工心肺の代わりに?
(荒瀬)加藤が長年開発してきた試作品だ。
(猪原)この状況下でよくそんな方法を。
(荒瀬)あと俺はこのオペに集中していいらしいぜ。
肺アスペルギルス近位弓部大動脈穿孔のオンビートオペ。
しかもこの暗闇だ。
お前に本気を出させてやろうと思ってんだろ。
(猪原)本気?龍太郎ちゃんは全力でやってるわ。
(荒瀬)俺がこのオペに集中して全身管理に全力を注ぐ。
ならやらせてもらう。
100%の力で。
サテンスキー。
(荒瀬)頭冷やすぞ。
(看護師)はい。
大動脈リクランプ。
(荒瀬)右手の圧は消えたぞ。
急げ。
メッツェン。
(猪原)はい。
(荒瀬)体血圧戻った。
中枢側を連続縫合する。

(猪原)さらにスピードが上がった。
(桂)今まで同時進行で100%の力を出せない状況だからあえてスピードを抑えていたってことなのか。
(桜井)全身管理を完全に託して切ることだけに集中できる。
彼を信じているから朝田は全力を出せる。
メッツェン。
(猪原)はい。
(荒瀬)ネオフィリン。
(看護師)はい。
(桜井)チームドラゴンがここまでとはな。
よし。
俺も付き合わせてもらうぞ。
クーパー。
(猪原)はい。
サイドクランプ。
(荒瀬)左片肺換気いけるぞ。
吻合部の出血なし。
続いて末梢側いくぞ。
電メス。
(猪原)はい。
(看護師)あと5分で電源が落ちます。
(伊集院)ストリップフェルト。
(朋子)はい。
(加藤)冠動脈に近いわよ。
(伊集院)深部をマットレス縫合。
(伊集院)2−0プロリン。
(朋子)はい。
(伊集院)次。
(朋子)はい。
(加藤)モスキート。
(朋子)はい。
(看護師)3分切りました。
(荒瀬)ヘッドダウン。
(桜井)テープアップ。
(猪原)ドレーン準備して。
(看護師)はい。
5−0カストロバック。

(俊介)皆さん。
大丈夫ですか?
(加藤)人工心臓ウィーニング。
(伊集院)生食スポイト。
(朋子)はい。
(伊集院)メッツェン。
(朋子)はい。
(看護師)残り1分です。
メッツェン。
(猪原)はい。
(桜井)デクランプ。
(荒瀬)両肺換気再開。
胸骨ワイヤ。
(猪原)はい。
(伊集院)メッツェン。
(朋子)はい。
(伊集院)オペ終了。
(荒瀬)瞳孔不同なし。
メッツェン。
(猪原)はい。
オペ終了。
おじいちゃん?よかった。
(森本)お前のおかげだ。
お前がいたからじいちゃん諦めずに病気と闘うことができた。
ありがとう。
おじいちゃん。
(森本)今度はじいちゃんの番だな。
(俊介)えっ?
(森本)前みたいにまた2人でキャッチボールしてお前鍛え直してやる。
(森本)最後まで諦めずにいれば夢はかなう。
(俊介)朝田先生が難しい手術をしてくれたんだよ。
(森本)この病院で診てもらってホントによかった。
あなたが諦めなかった。
だからオペは成功した。
(森本)ありがとう先生。
助けてくれてホントにありがとう。
(俊介)ありがとうございました。
(男性)少しでも処置が遅かったら危なかったって。
(女性)ホントにありがとうございました。
(男性)失礼します。
(荒瀬)やけにうれしそうだな。
患者さんから「ありがとう」って言われるの久しぶりだなって思って。
私も同じよ。
でもここに来ることまだ彼女に言えてないんだよな。
俺は嫁と子供に話してOKもらったぜ。
(伊集院)えっ?
(荒瀬)それにしてもまさかこんなつぶれかけの病院に集まることになるとはな。
そのつぶれかけの病院を蘇らせる。
俺たちのチームで理想の病院をつくるんだ。

(岡村)全てあなたが言ったとおりだ。
彼らは金にも名誉にもなびかない。
医者としての使命感だけで動く。
(委員長)スーパースターは誇り高いからね。
(岡村)だからまずは桜井病院に経営の合理化を前提とした提携を持ち掛けて追い詰める。
(委員長)院長は秘蔵っ子の朝田に助けを求める。
(岡村)その朝田が仲間を集めて最高のチームが結成される。
全て計算どおりだ。
(委員長)彼らのことは誰よりも一番よく知っているからね。
だってあのチームを育てたのは…。
(野口)この僕なんだから。
(野口)いずれ彼らの前にはあの病院の設備では治療できない患者が現れるだろう。
(野口)そのときはぜひ協力してあげなさい。
ここの最先端の設備を使って。
(岡村)交換条件というわけですね。
インドに行ってもらう。
(野口)デリーシャンティホスピタル。
僕こういう模型大好きなのよ。
(岡村)初年度の収益予測は15億です。
(野口)彼らには恩人の僕のためにインドでしっかりと稼いでもらわないとね。
それにしても君もひどいよね?患者を使って試したんでしょ?
(岡村)フッ。
腹部大動脈瘤の患者のことですか?
(野口)桜井病院に回したそうじゃない。
当院は包括医療制度を採用している施設です。
余計な治療や時間をかければ病院の負担になるだけでなく訴訟のリスクまであった。
それなら朝田龍太郎の腕を確かめる方が効率的ですから。
(野口)さすが世界に名をとどろかす経営コンサルタント。

(鬼頭)お久しぶりね。
心強い味方の登場ですね。
(鬼頭)味方になるのは約束を守ってもらってからよ。
(岡村)分かってます。
いずれチームドラゴンはあなたに差し上げますよ。
役者は揃ったねぇ。
帰って睡眠をよく取ってください。
(女性)これ以上寝てたら私ミイラになっちゃうわ。
ねえ。
(バイブレーターの音)
(加奈)先生。
もう少し頑張れば助かるんだよね?大丈夫。
必ず助ける。
(看護師)藤吉先生。
(藤吉)はい。
(看護師)加奈ちゃんの検査結果です。

(紗枝)朝田先生!急患です。
2015/06/19(金) 14:55〜15:50
関西テレビ1
医龍4〜Team Medical Dragon〜 #01−2[再][字]

理想の病院を目指し、朝田龍太郎率いるチームドラゴン復活!巨大資本と最新設備で世界進出を狙う新たな敵&宿敵と壮絶な闘いが始まる! 後編

詳細情報
番組内容
 とある紛争地帯でMSAP(万人のための医師団)の一員として活動している朝田龍太郎(坂口憲二)は、治療道具が十分でない中、大けがをした少年のオペに挑んでいた。一方、経営コンサルタントの岡村征(高橋克典)は、海外で商談を成立させると日本の“ある男”に電話をする—。大病院「L&P病院」では、外科部長の木原毅彦(池田鉄洋)が早川昭吾(柄本佑)ら研修医に院内にある最先端設備を誇らしげに紹介していた。同じ地
番組内容2
区にありながら古びた「桜井総合病院」は研修医も来ず、医師は院長である桜井修三(平幹二朗)のみという状況。患者の流出も避けられず、肺を患って手術が必要な患者の森本(上條恒彦)も、成功率の低い手術をこの病院で受けるのは不安だと手術を拒んでいた。
 ある日、「L&P病院」のERに救急患者・中原がやってきた。自動検査システムを終えオペが始まる直前になり、検査データを受け取っていた岡村から木原にオペ中止の
番組内容3
指示が入る。受け入れを拒否され「L&P病院」を出された中原は、自らの希望もあり「桜井総合病院」に運ばれた。すぐにオペ室に運ばれるが、症状悪化でできる処置がないとの判断が。一同があきらめかけたその時、朝田がやってきた…!自分の恩師である桜井の元で働くことになった朝田は、それぞれの病院で働いている加藤晶(稲森いずみ)、伊集院登(小池徹平)、荒瀬門次(阿部サダヲ)、藤吉圭介(佐々木蔵之介)の元を訪ねる。
出演者
坂口憲二 
稲森いずみ 
小池徹平 
阿部サダヲ 
キムラ緑子 
柄本佑 
池田鉄洋
 ・ 
高橋克典 
平幹二朗
 ・ 
佐々木蔵之介 
夏木マリ 
岸部一徳 

ほか
スタッフ
【原作】
乃木坂太郎 

【原案】
永井明『医龍』(小学館 ビッグコミックス刊) 

【脚本】
浜田秀哉 

【プロデュース】
長部聡介 
大木綾子 

【演出】
田中亮 

【音楽】
吉川慶 
澤野弘之 
河野伸 

【制作】
フジテレビドラマ制作部

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