「しぇしぇしぇ」男、「孫悟飯」になって一旗揚げたかった
2015年6月26日13時59分 スポーツ報知
昨年12月、自宅アパート隣の部屋に侵入し、住人の女性をナイフで切りつけたとして、傷害と住居侵入の罪に問われた東京・世田谷区の無職・田中勝彦被告の第2回公判が26日、東京地裁で開かれた。
犯行時は危険ドラッグを吸引した状態で、現行犯逮捕後に報道陣のカメラに向けて笑顔で両手ピースサインを見せ、取り調べに「しぇしぇしぇ」と意味不明の発言を繰り返したとされるなど、不審な言動が見られた田中被告。女性にけがを負わせた記憶がないとしており、この日の被告人質問でも、前の日にドラッグを吸った後は何も覚えておらず、「自分の部屋のドアを開けた記憶はあるけど、次に覚えているのは取調室に手錠をかけられていたこと」と証言した。
一方で、検察などの取り調べでは、支離滅裂なことを話していたことも調書などから明らかになった。田中被告は、パウダー状のドラッグを「あぶり」と呼ばれる方法で吸引したとされている。
その際に「見ていたアダルトビデオに出演していた女優が『パウダーを吸って、吸って』と言っているように聞こえた」と話していたという。また、自身が好きだった人気漫画「ドラゴンボール」のキャラクター、孫悟飯(そん・ごはん)になった気分を感じていたそうで「これで一旗揚げてやろうと思った」としていたことも明らかになった。
弁護側は事実関係については認め、犯行時に心神喪失状態だったとして、責任能力を争う姿勢を示している。