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橋下徹氏「戦争判断をする人は、常に安全な環境の中にいる」沖縄慰霊の日・追悼式典を振り返る

橋下徹氏「戦争判断をする人は、常に安全な環境の中にいる」沖縄慰霊の日・追悼式典を振り返る

6月25日、大阪維新の党の定例記者会見において橋下徹・大阪市長が会見を行ないました。橋下氏は大阪戦後70年記念事業についての取り組みについて説明するとともに、今月23日・沖縄慰霊の日の現地訪問を振り返り、諸悪の根源は安全な環境の中で戦争判断を下す人間であり、同じような事態を避けるためにも、改めて若い世代にも戦争と平和について考えてほしいと語りました。

ログ名
6月25日橋下徹大阪市長の定例記者会見
2015年6月25日のログ
参照動画
6月25日橋下徹大阪市長の定例記者会見
スピーカー
大阪市長 大阪維新の会・代表 橋下徹 氏
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大阪戦後70年記念事業について

司会:それでは市長定例会見を開始します。市長、よろしくおねがいします。

橋下徹氏(以下、橋下):僕からは二つあります。一つは大阪市戦後70年記念事業と、記念シンポジウム、記念イラスト展、平和記念大阪戦没者追悼式を実施することについてお知らせをします。

戦争体験が風化し、とくに若い世代を中心に平和意識が希薄化してきていると感じております。そういう状況の中で戦後70年の節目であります、今年度、市民のみなさんに改めて平和について考えていただきたいと思い、大阪市戦後70年記念事業を進めています。

主な事業として、8月に記念シンポジウムと記念イラスト展、それから平和記念大阪戦没者追悼式を実施します。

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まず記念シンポジウム「見て、聞いて、伝えたい平和」は8月23日、日曜日の13時から17時まで大阪市中央公会堂において、戦後70年、平和をテーマにして第一部に基調講演とパネルディスカッション、第二部に「咲くやこの花(大阪市が若手芸術家に対し贈呈している賞)」受賞者による落語の上演を行います。

第一部の基調講演は戦争体験者への取材、証言の記録の保存や記録を用いた平和を考える参加型学習の開催などの活動をされている、神直子(じんなおこ)さんによる基調講演を行います。

パネルディスカッションは大阪市立大学名誉教授の金児曉嗣(かねこさとる)先生をコーディネーターとして、有識者によるパネルディスカッションを行います。

第二部が桂春蝶(かつらしゅんちょう)さんの落語「明日ある君へ ~知覧特攻物語~」を上演します。定員は800名で事前申し込みが必要で申し込み多数の場合は抽選を行います。

桂春蝶さん、かなり今いろんなところでご活躍されていますけど、聞いたところ創作落語で「知覧特攻物語」と。ぜひ聞かせていただきたいなと思うくらい、非常に関心を持っています。

知覧のあの話を、どう落語で話されるのかなというところは、ものすごい興味を持っておりまして。しかも、創作ということもお聞きしましたので、知覧の特攻のあの話を落語に乗せてどう伝えられるのか聞いてみたいなと。

もちろん基調講演、パネルディスカッションも興味もあり、関心も持っておりますので。70年記念事業として僕が庁内に大号令をかけてやってきた経緯もありますので、この記念シンポジウムはぜひ参加をしたいと考えております。

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二番目が記念イラスト展「時空の旅」を開催しまして、イラストレーターの成瀬國晴(なるせくにはる)さんが描いた、学童集団疎開をテーマとしたイラスト77点を展示します。開催期間と開催場所は8月1日の土曜日から8日の7日間。

3日月曜日は休館日と。大阪市立総合生涯学習センター、大阪駅前第2ビルのギャラリーで。それから8月の23日、このシンポジウムの日から翌日ですね、シンポジウムの会場である大阪市中央公会堂、第6・7・8会議室でも成瀬國晴さんのこのイラスト展を開催。

こちら、成瀬國晴さん自身の講演会も予定しております。先着80名8月1日です。大阪市立総合生涯学習センターで成瀬さんによる講演会も催されます。ちょっとなんともいえないタッチのイラストというか、考えさせられるところがあると思います。

戦争判断をする人は常に安全な環境の中にいる

そして三つ目なんですが、戦後70年平和記念、大阪戦没者追悼式、大阪府と共催で8月5日水曜日、11時から12時30分まで大阪府立国際会議場5階メインホールで開催します。

これ、松井知事と話をして70年なんで、「府と市と一緒にやりましょうよ」という話からスタートしました。従来から実施している戦没者追悼式に加え、各世代が共に平和を祈念するプログラムとして、戦争体験の語り、千羽鶴の献納、平和を願うメッセージの披露と平和の合唱を予定します。

現在、平和を願うメッセージを募集中です。6月30日、今月の末までを締め切りですから、ぜひ若い世代の方にこの平和を願うメッセージ、ちょうど今安保法制の議論をいろいろしていますので。

平和と言うのは簡単なんですけど、願うのは当たり前ですが、それをどう守っていくのか。そういうところも考えながらメッセージというものを、若い人がどう考えているのか、ぜひ応募していただけたらなと思います。

まさに、平和を守っていくために、若い世代がどうしなければいけないのか。単にこのメッセージ「平和を」と言うだけではなくて、どうしなければいけないのかっていうことを主体的に考えてもらうような、そういうメッセージがいただけたらなというふうに思います。

応募いただいたメッセージの中から、各世代別に最優秀作品と優秀作品を選考しまして、最優秀作品を式典で披露します。府と市とあわせて、追悼式を行います。

4月に沖縄のなにわの塔に本当は府と市の合同で慰霊にという話は進めていたんですが、ちょっと統一地方選挙がかぶって僕も松井知事も行けませんでした。まぁ、副市長に行ってもらって、子供たちにも沖縄のほうに行ってもらったんですけど、それも含めて今日紹介させてもらったのが戦後70年のこの事業ということです。

とくに若い世代には戦争のことを……、僕も知りませんので。本で知るしかありません。経験している人から話を聞くしかないんですけど。先日沖縄に行ってきましたが、戦争ということだけは絶対避けなければならない。

本当に思うのは、過去、戦争の歴史を勉強しても共通することは、戦争を判断した人たちというものは常に安全な環境の中で、自らの命は奪われることのない、そういう立場の人が戦争判断をしていると。すべての諸悪の根源はここだなという思いがあります。

ただ、そうは言ってもですね、日本も第二次世界大戦。それ以前にいろいろ戦争もありました。ただ、この第二次世界大戦、たいへん悲惨な歴史なんですけども。

そこで命をなくされた方々の、日本を守ろうとしていた、またはそれに巻き込まれた人たちの、その命というものの上にですね、僕らはその上である意味人生を過ごさせてもらっているわけですから。

自分の命、ひとりの命なんだから、好き勝手にしていいとそういうふうに思わずに、多くの方の命の上に自分の命も乗っからせてもらってるんだと。

そういう思いで自分の命も大切にしてもらってですね、若い人たち、簡単に命を落とすという風潮もありますので、そういうことがないように。命を落とされた多くの方々を考えてですね、困難があっても立ち向かってもらいたいなという思いもありまして。

もう一度、戦後70年。この節目にですね、もう一度戦争というものについて、平和というものについて考えて。とくに若い世代のみなさんに考えてもらいたいと思っております。


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