ご存知の読者さんも多いと思いますが、
私は大学時代に国際交流サークルに所属していました。
楽しい思い出は色々あるんだけど、
夏休みを利用して西日本を旅行したのは良い思い出ですね(^−^)
ルートは
小倉城→萩城下町→出雲大社→鳥取砂丘と進み、
帰りは山陽道を通って原爆ドームとか錦帯橋とか寄り道しながら
福岡に帰るって感じでした。
どこも風情のある観光地で楽しかったし、
留学生もすごく喜んでくれたのですが、
山口県の萩城下町では
ちょっとした違和感を感じたんですよね。
萩のおみやげ屋さんに、
伊藤博文や吉田松陰の名前入りの湯飲みが置いてあったんですよ。
私は正直言って違和感を感じました。
伊藤博文は韓国を植民地化しようとした植民地主義の侵略者ですから。
また、吉田松陰は日本を改造するために
若者に「狂人」となることを求めた狂ったテロ思想家です。
長州で「狂」が発生し、
長州が勝者となる事で、日本全体が「狂」となった。
これがいわゆる維新回天なんですよ。
ネトウヨさんにとって、
我らが安重根義士はテロリストらしいですね。
一方、老中 間部詮勝の暗殺を企てた吉田松陰は
テロリストではなく、維新回天の思想的英雄の一人らしい。
なるほど、暗殺計画も立案者が吉田松陰であれば、
「良い暗殺計画」になるという訳ですね。
一方の伊藤博文ですが、
彼は塙忠宝を暗殺してるんですよ。
暗殺を手段として用いた者は、
自分自身が暗殺されても文句は言えない。
これは当たり前の理屈であって、
安重根義士を『手段』の面で責めるのは見当違いなんですよね。
私は、伊藤博文の名前が書いてある湯飲みを見て、
「日本では伊藤博文の湯飲みがおみやげとして成立するのか・・・」
と、複雑な心境になりました。
私が特に違和感を感じたのは、
「どこか誇らしげ」に置いてあった事なんです。
まるで郷土の英雄扱い(-_-;)
植民地主義の伊藤博文は、
日本人にとっては誇らしい人物なのでしょうね。
小早川 加藤 小西が
世にあらば
今宵の月をいかに見るらむ
初代朝鮮総督の寺内正毅が
韓国併合をこのように詠み、
「戦国武将ですら成し得なかった朝鮮支配を達成したぞ!」
と傲慢な笑みを浮かべた光景が目に浮かぶようでした。
私は、とても複雑な気持ちになったことを
よく覚えています。
ふと見た韓国人留学生の悲しそうな表情が
今でも忘れられないのです。