菊弘丸×台屋 コラボレーション企画
新潟県三条市でご活躍されている、のみ・かんなの名工、永桶菊弘丸刃物製作所さんと台屋がコラボレーションし鰹節削り器を製作しました。
コンセプトは
”最高の技術をおくる”
です。
我われはお客様により良い商品をお届けするという使命のほかにもう一つ使命があります。それは今ある高い技術を後世に残すということ。
そのためには高い技術を使った製品を知ってもらい買ってもらい使ってもらうことで我われの技術も向上し後世に残せるのです。
今回の企画では大工道具作りで養った伝統の技術を思う存分発揮したいと考えています。
私どもの考えにご賛同いただけたらうれしいです。
永桶菊弘丸刃物製作所
新潟県三条市にて創業80余年、大工道具の鑿(のみ)・鉋刃を製造。砥ぎやすさに定評がありながら切れ味、耐久性のある刃物を製造。おだやかな人柄ながら刃物に対するこだわりがあり、まさに職人気質。鰹節削りに適した刃物を作っていただきました。
台屋 山谷からひとこと
我われ職人の多くは「良いモノ」を作ることがすべてです。残念なことにそれを売ること発信することが苦手です。そして現状、職人の数は減っています。これではいけません。我われも「良いモノ」を「発信」しなければならないのです。今回のコラボレーションはそんな危機感から生まれたものです。みなさまのご理解をよろしくお願いいたします。
製作の履歴
平成26年9月
新潟県三条市でノミ、鉋等の刃物メーカー永桶菊弘丸刃物製作所さんとのコラボレーションした鰹節削り器の製作決定。
平成26年10月4日
菊弘丸製造の刃物と鰹節削りに適した刃先の角度を研究中。
刃先の角度は削り味に大きな影響をあたえます。鈍角なら削りにくくなるが刃先が丈夫な為、長く切れる。鋭角なら切れ味は良くなるが刃先が弱くなるため長く切れない。切れ味を重視するか長く切れるほうを重視するか。
平成26年10月16日
試し削りを幾度となく行い刃先角度を決定。
切れ味を重視した角度にしました。
角度はいまのところ企業秘密となります。
鋼は白紙と青紙のどちらがいいか検討した結果
硬度のある青紙に決定。
平成26年10月17日
鉋の木部である鉋台の検討。
本職の高級鉋に使われる仕込みにする予定。
平成26年10月18日
箱に関しては無駄な装飾を避け、コンパクトという基本姿勢を崩さないということで従来のデザイン、サイズの方向性で検討中。
平成26年10月28日
ほぼ、箱の形が決まりました。アクセントの紐も決まりました。
平成26年10月29日
鉋台が出来上がりました。
今回は高級な鉋にほどこされる鉋刃を台に取り付ける「つつみぼり」という仕込みをしました。
たぶん、この「つつみぼり」を行なう職人は全国でも10人くらいではないでしょうか?この仕込みは非常にめんどうです。経験的には10倍くらい難しい作業になります。
そして台屋の鰹節削り器のような48ミリクラスの小さめの刃では通常しない仕込みです。業界初だと思います。
↓こんな感じに(左側)になります。左右、同じ鉋刃ですが刃の見え方が違いますよね。この刃口を「つつみぐち」といいます。正直、切れ味は変わりませんが見た目がいいということで高級な鉋にはこの仕込みをすることがあります。ただ見た目のために。日本人の美徳といったらいいでしょうか。
平成26年10月30日
ほぼ仕上がりました。
シンプルで美しい鰹節削り器を目指しました。
蓋にうっすらとカーブをつけました。
丸くしすぎずにエレガントな感じに。
菊弘丸の鉋刃とつつみぐち(包堀)がシャープな印象をあたえます。
古くは刀にあしらわれた真田紐。和をかもしだします。
従来通り、鰹節が取り出しやすいすべり台付き。
検討していた刃先角度は25度です。
通常より鋭利な角度は切れ味が軽いです。
継ぎ目のないシンプルな箱
菊弘丸の削った鰹節には艶があります。細胞をつぶさずに切った証拠で
削った瞬間から香りが出て(飛んで)いかず食べる瞬間まで
風味が長持ちすると思われます。
右側が菊弘丸の削ったものです。肉眼だと艶がわかりやすいのですが・・・
6月23日ご予約分(7月1日発送予定)は売り切れとなりました。
ありがとうございました。
次回ご予約は7月24日18:00より、5個位の予定です。
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今しばらくお待ちください。
※ご予約が完了しますとすぐに「ご注文確認メール」がお客様に送られます。ご注文開始時に込み合いご予約が確定しない案件がありました。「ご注文確認メール」が届いた時点でご予約完了ですのでよろしくお願いいたします。
鉋の刃を調整する
「かまぼこ木づち」(別売)もあわせてどうぞ。
(「菊弘丸×台屋の鰹節削り器」といっしょに送ります。)