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マグロの一般向け展示再開へ 葛西臨海水族園
6月22日 4時35分

マグロの一般向け展示再開へ 葛西臨海水族園
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東京の葛西臨海水族園で飼育されているクロマグロなどが大量に死んだ問題で、水族園は段階的に種類の近い魚を水槽に入れて観察を続けた結果、異常が見られなかったことから21日夜、新たなマグロおよそ80匹を入れて飼育を再開し、22日から一般向けに展示することにしています。
東京・江戸川区の都立葛西臨海水族園では、ドーナツ型の水槽でクロマグロなどの回遊魚を多いときで190匹飼育していましたが、去年12月以降、次々に死に、ことし3月にはマグロ1匹が残るだけとなっていました。
原因はまだ、特定されていませんが、水族園は段階的にマグロと種類の近い魚を水槽に入れて観察を続けた結果、水質などに異常が見られなかったことからマグロの飼育を再開することを決めました。水族園では21日夜、全長90センチ程度のマグロおよそ80匹を水槽に入れたということで、22日から一般向けに展示することにしています。
一方、マグロなどの大量死の原因については専門家などと協力して引き続き、調査していくことにしています。

依然分からない大量死の原因

クロマグロなどがなぜ次々に死んでいったのか、葛西臨海水族園では専門家に依頼して調査を進めてきましたが、原因は依然として分かっていません。死んだ一部の魚を調べたところ、肝臓などの細胞に異常が見られ、何らかのウイルスが検出されましたが、マグロの養殖業者などが感染を懸念している「マダイイリドウイルス」などではないことが分かったものの、ウイルスの種類はまだ特定できいません。特定には相当の期間が必要だということで引き続き、調査が続けられることになっています。
また、大量死が始まった時期に水槽周辺で行われた工事の騒音や振動といった環境要因がマグロにストレスを与えたこともなども否定できないということで、水族園では原因はウイルスなど1つの要因ではなく、何らかの複数の要因が重なった結果ではないかとみています。
原因が分からないなか、水族園ではマグロの飼育を再開できるか判断するため、これまでアカシュモクザメや、マグロと同じサバ科のスマなど段階的に種類の近い魚を水槽に入れて観察を続けてきました。このうち、スマは水槽に衝突したことが原因で、およそ半数が死にましたが、水質など環境面での異常は見られないことから、水族園ではマグロの飼育再開に踏み切りました。

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