ニューヨーク=金成隆一
2015年6月24日10時30分
国連は23日、内戦下の中央アフリカに派遣されている国連平和維持活動(PKO)の複数の隊員が、路上で暮らす子どもたち(ストリート・チルドレン)に性的虐待を働いたという申し立てを受けたと発表した。本来住民保護のために駐留するPKO隊員による性的搾取虐待は大きな問題になっており、今回は新たな申し立てが加わった形だ。
デュジャリック報道官が記者会見で明らかにした。申し立てによると、隊員による性的虐待は首都バンギで2014年から今年にかけて発生。被害に遭った子どもの人数、関与したとされる隊員の派遣国は公表されていない。報道官は「事実と証明されれば、行動規範への重大な違反になり、派遣国は適切に罰することが求められる」と述べた。
PKO隊員による、現地の女性や子供らへの性的搾取・虐待問題はハイチやアフリカから報告が相次いでおり、国連において深刻な問題になっている。また、中央アフリカで仏軍兵士らが食料提供の見返りとして子どもに性的虐待を繰り返したとされる問題を巡っては、国連が半年以上放置していた疑いがあり、潘基文(パンギムン)事務総長が22日に国連側の対応を検証する専門家チームを発足させた。トップには、カナダの元最高裁判事が指名された。(ニューヨーク=金成隆一)
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