ニューヨーク=畑中徹
2015年6月24日05時35分
米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は22日、新型車の発表を控え、日本発で普及した「emoji(絵文字)」だらけのプレスリリースを出した。200ほどの絵文字だけで埋め尽くされた文章はほぼ解読不可能。英語の短い文章だけが添えられており、「この新車のよさは言葉だけで表現できない」――。
GMは23日午後2時(日本時間24日午前3時)に意味を「解読」して公表し、「シボレー・クルーズ」の新型車を紹介する。22日の絵文字は、いわば事前の「なぞかけ」。ガソリンスタンドの絵と上向き矢印が見られ、燃費アップを思わせる内容などがあるが、「正直言って、解読不能」(米誌フォーチュン)。
絵文字だけのリリースを考案したGMのスタッフは朝日新聞の取材に対して、「クルーズは世界中で売っているブランドで、どうやったら世界の顧客に新車をアピールできるか考えた。日本発のemojiは世界共通の言語になっている」と語った。クルマ離れが進むミレニアルズと呼ばれる若者向けの宣伝効果も期待した。
「emoji」は最近、米国を代表する英語辞書「メリアム・ウェブスター」に収録されている。4月にはオバマ米大統領が安倍晋三首相を歓迎した式典で、米国の若者の間で人気がある日本のものとして「カラオケ、アニメ、エモジ(絵文字)」と日本語で紹介するなど、米国の日常生活に浸透している。(ニューヨーク=畑中徹)
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