中村真理
2015年6月24日03時46分
JR東海の株主総会が23日に名古屋市であった。在来線の運転士や車掌に熱中症とみられる症状が相次いだため、職場環境を気遣う質問も。「新幹線の運転士はトイレに行けないのでは」といった声まで出た。
同社は乗務中の運転士らを業務に専念させるためとして水を飲んだら報告書を出させてきたが、5月下旬の熱中症の問題で停車中に水分補給を促すことにした。株主総会では「世間はクールビズ。ノーネクタイではどうか」と質問が出た。
勝治秀行取締役は「プロとしての体調管理を指導している」とし、「企業イメージの確立が制服の大事な使命で、変更する考えはない」。ただ、ジャケットは特急の車掌らが夏場に着るものは通気性のいい素材にし、事故対応などで屋外で作業する際は脱ぐことも認めたと紹介した。
会場からは「東京―新大阪の東海道新幹線で運転士1人ではトイレに行けないのでは」という声も出た。同社によるとトイレの件で明確な決まりはないが、巣山芳樹取締役は「万が一運転士が体調不良になった場合、報告を受け交代などを指示する。運転士のプロ意識で、安全性は高い実績を示している」と説明した。(中村真理)
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