タクシー運転手:眼科医なりすまし2300人診察
毎日新聞 2015年06月22日 22時49分
◇茨城県警生活環境課 医師法違反容疑で逮捕
医師の資格がないのに眼科医になりすまして診療をしていたとして、茨城県警生活環境課は22日、東京都品川区北品川2、タクシー運転手、大賀達夫容疑者(51)を医師法違反(無資格医業)容疑で逮捕した。県警によると、2012年6月〜今年1月、神奈川県や大阪府など23府県の37カ所の病院などに勤務。健康被害は確認されていないが、患者は判明している京都府など1府4県で計約2300人。少なくとも2000万円の報酬を得ていたとみられ、詐欺容疑でも立件する方針。
逮捕容疑は今年1月4〜19日、茨城県ひたちなか市新光町の「ひたちなか眼科」で医師になりすまし、患者5人に点眼薬の処方などをしたとしている。大賀容疑者は「お金に困ってやった」と容疑を認めているという。
大賀容疑者は、別の50代の男性医師の医師免許証の写しなどを使って、福岡県内の医師紹介会社に登録。同社の紹介で各地に派遣され、コンタクトレンズの処方などをしていた。同容疑者は眼鏡のレンズメーカーに勤めた経験があり、知識があったとみられる。
今年1月、写しを使われた男性医師に、自治体から身に覚えのない納税の問い合わせがあり、容疑が発覚。大賀容疑者はその後、東京都内でタクシー運転手として働いていたという。【松本尚也】