小渕優子前経済産業相の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、小渕氏の地元、群馬県の市民団体「市民オンブズマン群馬」の関係者は23日、東京地裁を訪れ、検察審査会に審査を申し立てた。
東京地検特捜部が今年4月、小渕氏について「起訴するだけの証拠がない」として嫌疑不十分で不起訴処分にした。しかし同団体はこの処分を不当としており、申立書では、小渕氏が資金の不正な使い方などを「何も知らなかったというのはあり得ない」と指摘。起訴相当の議決を求めている。
今回の事件は昨秋、小渕氏の支援者向けの観劇会をめぐり、政治資金収支報告書の不適切な記載が判明したことに端を発した。東京地検特捜部はすでに、小渕氏の父、故小渕恵三元首相の代から「金庫番」を務めた前群馬県中之条町長の折田謙一郎被告(67)、資金管理団体「未来産業研究会」の元会計責任者加辺守喜被告(62)の元秘書2人を、政治資金規正法違反罪で在宅起訴した。
小渕氏も任意での事情聴取を受けたが、自身の関与を否定したとされる。