売上につながる「名刺管理」5つのステップ。あなたは今、何段目?

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名刺管理

「A社の担当者、名前と連絡先を知りたいのに名刺が見つからない!」
「名刺ファイルがいっぱいになってしまった」
「部下の机の中に、整理されていない名刺がたくさん入っている」

手間のかかる名刺管理ですが、効率的に管理することで、実は売上にもつながる企業の貴重な資産と変えることができるのです。今回は、そのためにも知っておきたい「5つのステップ」を取り上げます。名刺管理の“意外な奥の深さ”を知ることができるはずです。

本コラムの目次

1. 増え続ける名刺を効率的に管理するには?

名刺管理の目的を見極めよう

営業活動をしていると増える一方の名刺。その管理の仕方によって、売上に大きく関わってくるとご存知でしたか?今回は、実は名刺管理には「5つのステップ」があり、目的に応じて、そのステップを上る必要があることをご紹介します。

ではまず、名刺管理の「目的」とは何でしょうか。名刺をどのように取得したかにもよりますが、名刺管理の目的には、例えば次のようなものが挙げられます。

  • 名刺の保管・管理にかかる手間・時間の削減
  • 名刺を探しやすい状態に管理することで検索性の向上、探す時間の節減
  • 名刺情報を常に追加し、リストを充実化してテレアポなどに活用
  • 見込客の名刺を管理することで育成施策に活用
  • 商談後のフォローの充実 ・・・など

中には「紙の状態でも十分、目的達成できるよ」という場合もあるかもしれません。それで業務が滞りなく進んでいるということならば、なんの問題ないでしょう。しかし反対に、「名刺がうまく管理できていない」という人の方が多いかもしれません。では、どのような課題があるのか、その内容を見てみましょう。

名刺管理のよくある課題を個人・組織両面からチェック

毎日もらう名刺を分類・整理して管理し続けるのはとても骨が折れる作業です。また展示会やイベントなどの際には、大量の名刺を入手するケースも少なくありません。こうして入手した名刺すべてを適切に管理するとなると、もはや紙の状態では難しいでしょう。そのような点も踏まえ、下記に営業マン(個人)と営業部門(組織)それぞれの、名刺管理のよくある課題の例を挙げました。心当たりがないか、チェックしてみてはいかがでしょうか?

「名刺管理」のよくある課題とは?

こうした課題を解決し、自社の目的に合った名刺管理をしていくためにはどうすればよいのか。次章でステップ別に見ていきましょう。

2. 売上につながる名刺管理5つのステップとは?

名刺管理5つのステップの概要

前章の名刺管理の課題を解決し、目的達成につなげていくには、下記のステップを意識して、自社に必要な対策を検討していくことが必要です。特に、ステップ2とステップ3の間には、無償か有償という大きな“段差”があります。しかし、名刺情報を本格的に活用したいと考えるのであれば、越えなければならない段差でもあります。やはり、自社の名刺管理の目的を見つめ直して、どのような段階の活用に着手するのかをよく考える必要があります。

【ステップ1】紙のまま名刺管理
【ステップ2】無料名刺管理アプリ(スマートフォン)
【ステップ3】有料名刺管理ソフト利用
【ステップ4】CRM/SFAでの管理
【ステップ5】売上につなげる“人脈カルテ化”

名刺管理5つのステップ

では、このステップごとに詳しく内容を見ていきましょう。

【ステップ1】紙のまま名刺管理

「机の中にバラバラになっている」というのは論外。まずは、名刺を紙のままファイリングするのが名刺管理の第1ステップです。アナログ的な整理方法としては、次のようなものが代表的です。

  • 名刺専用のクリアファイルに入れる
  • 名刺ケースに50音順に/新規から順に並べて整理
  • 回転式名刺ホルダーに入れる ・・・など

紙のまま名刺管理

ポイントは、もらった名刺を手間なく管理できるようになっているか、担当者の名刺を探す時にすぐに見つけられるようになっているか。業務や保管している名刺の枚数によっては、アナログ的な管理でも、もちろん問題はないでしょう。

ただし、そのデメリットとしては、共有しにくい、「モノ」の状態なので紛失などに注意しなければならない、探している名刺がすぐに見つけられるように整理し続けなければならないといったことが挙げられます。

【ステップ2】無料名刺管理アプリ(スマートフォン)

「紙のままでは非効率」と考えたときに、手軽に名刺情報をデジタル化できるのが、スマートフォンの無料名刺管理アプリの活用です。

無料名刺管理アプリの主な流れを見てみると、まず、名刺をスマートフォンのカメラで撮影。名刺の画像とともに、社名・部署名・氏名・住所・電話番号等もテキスト化されて保存されます。テキスト化される方法は、OCRで自動認識の場合もありますが、精度には難点があります。時間がかかりますが、自分で入力し直すか、有料となりますがオペレーターが入力するタイプを利用するといったアプリを選ぶという選択肢もあります。

これは例えると、スマホまたはPC上にデジタルのアドレス帳を持つようなものです。社名・部署名・氏名・住所・電話番号などでも検索できるようになるので、探している名刺がすぐに見つけられるようになるでしょう。また、「これまで紙で名刺を管理していたけれど、名刺をデジタル化するとどのようなメリットがあるのか知りたい」というような、トライアル的な目的にも適しているかもしれません。

ただしデメリットとしては、無料アプリなので、どれも一長一短で、どこかに利用制限があったりする場合があります。「単にアドレス帳的に管理できればいい」というならばいいですが、社内で名刺情報を共有したい、ほかのシステムやアプリケーションと連携したい・・・という場合には不向きです。

【ステップ3】有料名刺管理ソフト利用

ステップ3からは、有料の名刺管理ツールの活用です。そのため、費用対効果を問われることになりますので、導入には高い壁があるかもしれません。しかし、ステップ2までとは大きく異なるメリットが得られるようになります。それは、名刺情報の共有化が促進し、“単なるアドレス帳”だったのが、“企業の資産”へと変わる第一歩を踏み出します。

この名刺管理ソフトの利用の一般的な流れを見てみましょう。まず、名刺をスキャンすると、その情報をOCRなどで処理する場合もありますが、最終的には外部のオペレーターがテキスト入力。多少時間がかかる場合もありますが、高い精度で名刺情報をテキスト化します。テキスト化された名刺情報は、名刺管理ソフト上で一元管理され、社内で共有可能な状態にします。クラウド型のものなら、セキュリティを担保した上で、社外などから場所を問わずに名刺情報を参照できるようになるでしょう。ほかのシステムにCSVなどで出力して連携したりも容易に行えるようになります。

ただし、様々な製品がありますので、各PCにインストールの必要があるかないか、スマートフォンで使えるかどうか、社外でも使えるかという点もチェックが必要です。クラウド型であれば、社外のシステムに個人情報を置くことになりますので、自社のセキュリティポリシーに即した運用ができるかも、製品選定の上でポイントになるでしょう。

【ステップ4】CRM/SFAでの管理

ステップ4は、営業活動に沿って本格的な活用が始まったといえるでしょう。CRM/SFAでの活用を順を追って考えてみましょう。

初めて商談に行った客先で名刺交換したら、その担当者の名刺情報をCRM/SFAに登録。社名に加え担当者名と、その時の商談状況が記録されていきます。それは、取引情報として蓄積されていきます。商談が順調に進んで受注となった場合には、アフターフォローやアップセル・クロスセル用のリストとして活用できるでしょう。

また、仮に失注した場合でも、商談履歴が残されているので、再度、マーケティングプロセスに戻して、メールなどでアプローチして次の機会を伺うという選択もできるようになります。もちろん、展示会などで獲得した、まだ売上にはつながりにくい見込客に対しても、同様のアプローチをすることで、商談に向けて育成していくことができるようになります。

この段階になると、名刺管理が売上につながる貴重な資源であるということも実感できるようになっているのではないでしょうか。

【ステップ5】売上につなげる“人脈カルテ化”

名刺管理には、まだ先があります。さらなる発展的な活用方法を紹介します。CRM/SFAに登録されている名刺情報の活用をさらに促進させて、より効果的な営業に活用できるように整理を進めます。例えば、下図のような情報がわかるような状態で管理することになります。

売上につなげる“人脈カルテ化”

つまり、コンタクト先となる企業の、組織や人物情報がすべて可視化されているとともに、それぞれの担当者の役割、自社製品への購入意欲などが整理されている状態です。あたかも、病院のカルテのような“人脈カルテ化”ともいうべき状態です。単なる1枚の紙だった名刺も、このような形で管理することで、営業活動を進める上での貴重な情報になるのです。

このような“人脈カルテ化”という、発展的な名刺管理の方法があることもぜひ、この機会に覚えておいてはいかがでしょうか。

3. まとめ・・・名刺管理にゴールはない!

名刺管理は単にアドレス帳化するのではなく、意外に“深い”と感じた方もいるのではないでしょうか。名刺管理は、単に保管して終わり、データ化して終わりというわけではありません。どんなにITが普及し、デジタル化されていても、活用しやすい状態になっていなければ意味はありません。アドレス帳的な管理法から一歩進んだ名刺管理術を身に付けて、ぜひ、貴社の売上にお役立てください。

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