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日本の靴職人は海外で修業を積んだ人もたくさんいます。
海外のファッション愛好家が集まるサイトで日本の靴職人の作る靴について語り合っていました。



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※BESPOKE(ビスポーク)はオーダーメイドの事、RTWはファクトリーメイド(Ready to ware)という意味だが日本では既製品の中でも高級なものを指す

●nutcracker:台北、台湾
さて、いよいよ(再び?)日いずる国の献身的な靴職人のスレッドを始めよう。
残念な事に活気に満ちた日本のビスポーク靴職人に対する英語の情報は極めて限られている。
知っての通り、日本には相当数の靴職人がいるし、個人的に東京に住むという事は靴を見るうえで目の保養にもなっている。
この掲示板でもRTW(既製品)のブランドに興味を持っている人がいるけど、何が良いのか?という質問には答えが無かった。
それを変えていこう。
何故なら、日本には本当に素晴らしい靴があるからだ!
謎の影響力を払しょくするために(まあぶっちゃけ英語の情報が無いからだけど)、知ってる限りの日本の真っ当なビスポーク、RTWの靴職人をリストアップしてみた。

日本のビスポーク靴職人2013年版

■東京&関東エリア
Marquess
福田洋平
Benchwork Study
o.e.
HIRO YANAGIMACHI
津久井玲子
Misawa & Workshop
Clematis
荒井弘史
Guild of Crafts
てつじ屋
小笠原シューズ
大塚製靴
銀座ヨシノヤ
サイオン
EMORI
稲森靴教室
Le Scarpe Di Cabiria
六義
シューリパブリック
古幡 雅仁
T. Shirakashi 
TAKAYUKI MARUYAMA Handmade Shoes
Cool Strutting
Anonymous
REGAL TOKYO
Bottega Tramoda
TYE Shoemaker
Main D'or 
Ameno Spazio
gentille
Atelier Matsumoto

■名古屋&中部エリア
Bolero Bespoke Shoe & Bootmaker
Shoes Bonanza
山崎靴店
和靴
KOKON

■大阪・京都・神戸
Spigola
Sforzo. Opera
竜田靴
Atelier Grandpa
Shoe Scape
Shoe & Sewn
Il Quadrifoglio
Il Vagabundo
Bonta
熱田靴店

■九州
Corno Blu
Yuki Shirahama Bottier
Nihil Bespoke Shoe
マツダ・アキノブ
山村製靴店

■北海道
Cagra

■海外
Il Micio(深谷秀隆):フィレンツェ、イタリア
早藤 良太:ミュンヘン、ドイツ
奥山 大:香港
松田笑子:Foster & Sons:ロンドン、イギリス
黒木聡:ジョン・ロブ・パリ:フランス、パリ

■製靴会社
Regal Shoes
大塚製靴
銀座ヨシノヤ
宮城興業
Scotch Grain
Union Imperial
Madras
山陽山長
forme
ヨシハルハセガワ
セントラルシューズ
Perfetto
Artistocrat
Chausser
Foot the Coacher
Authentic Shoes & Co
H? Katsukawa from Tokyo
ヒロシ・ツボウチ
Pegman
Hall & Marks(RTW)
Corno Blu(RTW)
Spigola(RTW)

■海外で勉強・修業した日本人靴職人
Marquess(川口昭司):Tresham Institute(イギリスの学校)→靴職人ポール・ウィルソンに弟子入り→下請け
福田洋平:Tresham Institute(イギリスの学校)→靴職人イアン・ウッドに弟子入り→靴メーカーGJ Cleverley→下請け
Benchwork Study(大川バセット由紀子):コードワイナースカレッジ(イギリス)→ジョン・ロブ・セントジェームス
柳町弘之:コードワイナースカレッジ(イギリス)
Misawa & Workshop(三澤則行):ギルド(日本)→マテルナ靴店(ウィーン、オーストリア)
長谷川良治:コードワイナースカレッジ(イギリス)
Guild of Crafts(山口千尋):コードワイナースカレッジ(イギリス)→レン・ロビンソン(EG/TRICKER'S)
てつじ屋(上田哲司):マンニーナ(フィレンツェ)
六義(大久保尊氏):コードワイナースカレッジ(イギリス)
シューリパブリック(高山純一):Tresham Institute
古幡 雅仁:ガット(イタリア)→メッシーナ(イタリア)
Bottega Tramoda(岡安桂亮):ロベルト・ウゴリーニ(イタリア)
Spigola(鈴木幸次):ロベルト・ウゴリーニ(イタリア)
Il Quadrifoglio(久内淳史):ロベルト・ウゴリーニ(イタリア)
Corno Blu(清角豊):ロベルト・ウゴリーニ(イタリア)
Il Vagabundo(管基司):ロベルト・ウゴリーニ(イタリア)
Yuki Shirahama Bottier(白濵結城):ギルド(日本)→スピーゴラ(日本)→アルタン・ボティエ(フランス)
Cool Struttin(横尾直):コードワイナースカレッジ(イギリス)→ギルド(日本)
Bonta(長谷川一平):シルヴァノ・ラッタンジ(イタリア)→ギルド(日本)
熱田靴店(熱田康二):Tresham Institute→フランク・ハーベイ(イギリス)→ステファノ・ベーメル(イタリア)
Ameno Spazio(中垣友博):ジンターラ(イタリア)
マツダ・アキノブ:ロベルト・ウゴリーニ
勝川永一:Tresham Institute→ボール・ハーデン(イギリス)
Gentile(遠藤光志):アンソニー・デロス(フランス)
Il Micio(深谷秀隆):アレッサンドラ・ステラ(イタリア)→ロベルト・ウゴリーニ(イタリア)
早藤良太:コードワイナースカレッジ(イギリス)→ポール・ウィルソン(イギリス)→ディミトリー・ゴメス(フランス)
松田笑子:コードワイナースカレッジ(イギリス)→フォスター&サン(イギリス)(現在も勤務)
黒木聡:コードワイナースカレッジ(イギリス)→ジョン・ロブ・パリ(フランス)(現在も勤務)

●bengal-stripe:ロンドン、イギリス
凄いリストだ。
愛のなせる技だな。

●nutcracker:台北、台湾
↑サンクス!
それ程大変でもなかったよ。
ビスポークメーカーは日本のフォーラムで語られてる所も多いし。
それぞれのインタビューでちょっと掘り下げてみた。

●Ilovelobbs
凄いリストだな。
日いずる国の国の豊富な写真がたくさん載った素晴らしいスレッドになりそうだ。
日本はハイエンドな靴の大手顧客だというのは知ってたけど、供給元としても熱心だったとは知らなかったな。
このリストを見る限り、今のイギリスよりもバラエティがあるように見える。
このリストは日本に行く良い理由になったよ。

●terrorsquad:東南アジア
素晴らしいリストだ!
日本に行く準備をしてる所だよ。
繰り返しになるけど素晴らしい投稿をありがとう。

●coloRLOw
奥山 大:香港
これが素晴らしいな。
幾ら位するんだろう?

●Ilovelobbs
↑じゃあ最初の写真は奥山 大の靴だ。
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●nutcracker:台北、台湾
>日本はハイエンドな靴の大手顧客だというのは知ってたけど、供給元としても熱心だったとは知らなかったな。
>このリストを見る限り、今のイギリスよりもバラエティがあるように見える。
その通り、たくさんあるよ。
でも日本のビスポークシューズで色んなスタイル(イギリス、イタリア、フランス、オーストリア、日本等々)があるのは東京エリアだけだと思うな。

>素晴らしいリストだ!
>日本に行く準備をしてる所だよ。
パターンオーダーからハンドメイドの靴を作るメーカーも幾つかあるね。
基本的にフィッティングはしないから、コストはフルビスポークよりも半額かそれ以下の値段で済む。
確か、サイオン、ギルド(ホール&マークス)、Clematisがそれをやってたはず。

>奥山 大:香港
>これが素晴らしいな。
>幾ら位するんだろう?
確か3万8000香港ドル(現在のレートだと約60万円)

●add911_11
↑故郷に帰ったら彼の所に行ってみよう。
2か月後くらいに語れると思う。

●VRaivio:フィンランド
スレ主は大した奴だ!
この中で英語を話せる人はどれくらいいるんだろう?
日本のコードウェイナー(靴職人)にインタビュー出来ないかとアプローチをした事があるんだけど、自分の言った事が分からない人もいたし英語に関してプロレベルのスキルを持ってる人もいたから。

●nutcracker:台北、台湾
Marquess
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三澤則行のブローグ:ウィーンスタイル(少しマテルナ靴店のDNAも入っているか)
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●clee1982:ニューヨーク市、ニューヨーク州、アメリカ
これは本当にハードワークだっただろうな。
ありがとう。
海外でも販売してる人はどの位いるんだろう?

●add911_11
↑ほとんどが国内の注文のみで海外にも売ってるのは稀だね。
みんな自分の仕事にベストを尽くしているるんで仕事量に限界があるから。

●mimo
素晴らしいスレッドだな。
鈴木幸次のような日本の靴職人を見るのが好きなんだ。
彼らの創造性とディテールへのこだわりは素晴らしいよ。

●Ilovelobbs
柳町弘之の作品
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●nutcracker:台北、台湾
>この中で英語を話せる人はどれくらいいるんだろう?
海外で修業した事のある人リストをチェックしてみては?
イギリスで一生懸命修業した人が多いから(コードワイナースカレッジ、Tresham Institute)、卒業の頃には英語を話せるようになってたと思うな。

●chogall:シリコンバレー、カリフォルニア州、アメリカ
リーガルがビスポークもしてたなんて知らなかったな。
ミス松田がフォスター&サンの内部に多大な影響を持っている事は知ってた。
でも黒木聡はジョン・ロブ・パリで何をしてるんだろう?

●nutcracker:台北、台湾
↑黒木聡はパターンエンジニアをしてたはず。
つまりRTWで大量生産する靴の型紙を作ってるんだね。
最近の情報は知らないから誰かが教えてくれると思う。
ジョン・ロブ・パリでもかなり働いてるし、ノーサンプトンの下請けも続けてるはず。
たまに日本を訪れてレクチャーもしてるよ。

●Verniza
このスレッドは休暇の予定を練り直したくなってくる。
日本には素晴らしい職人のコミュニティがあるみたいだし、是非行ってみたいな。
値段はヨーロッパのものよりも良心的かな?
日本だと市場競争も強そうだし。

●add911_11
↑いや、日本はイギリスのビスポークよりも高いよ。
でもRTWはかなり良心的っぽいけどね。
ヨーロッパ(特にポーランドとハンガリー)は値段も凄く良い才能あるシューメーカーがあるけど、どんなスタイルが好みなんだ?

●Verniza
↑そんな。
イギリスよりも高くあって欲しくなかった。
5000ドル(?)は自分には高すぎるんだ。
ヨーロッパのメーカー(特に東ヨーロッパ)は自分に合わないんだよな。
木型がアグレッシブすぎるし、ガタガタすぎる事もあるから。
ディープに光って滑らかさと優雅さのバランスが取れた型が好きなんだ。

●nutcracker:台北、台湾
>値段はヨーロッパのものよりも良心的かな?
>日本だと市場競争も強そうだし。
その通り。
日本の市場競争はかなり激しいね。
価格のバラエティもかなりある。
よっぽど確立したメーカーじゃない限り、ほとんどのビスポークメーカーはジョン・ロブやガジアーノ&ガーリングといったハイエンドな輸入RTW靴と戦わなくちゃいけないから
評判を含め、ビスポークの靴の値段を決めるのには多くの要素があるけど、日本の場合ビスポークの値段の平均は20万円位だと思うな。
評判があって顧客の付いてるメーカーだとイギリスのビッグネームと同じくらいの値段になって35万~39万円。
50万円以上するメーカーもある(ギルドとか)
Misawa & WorkshopのSpectators(茶とベージュ)はサイトによると20万円だね。

●gusvs
素晴らしいスレッドだな。
Marquessのラウンドトゥが素晴らしすぎる!!

●chogall:シリコンバレー、カリフォルニア州、アメリカ
イギリスやイタリアで修業する当たり、日本人の業界に対する意識はどいつのそれによく似てる気がする。
日本は日本と海外の職人世界/学校から良い部分を取り入れてるのかもね。

●jerrybrowne
アメリカに来るメーカーは無いんだろうか?

●TehBunny
妻が今年の旅行に日本を選んでくれて嬉しいよ!
日本で何か良いものを買えるといいんだけど。
日本国外で作られた外国ブランドの靴はやはり高いんだろうか?

●nutcracker:台北、台湾
↑そうだね。
でもブランドによって変わってくるかな。
ガジアーノ&ガーリングは恐ろしく高くなってるけどカルミナは消費税抜きで6万円位。
現在の通貨レートだとよその国よりも10~15%高い位かな。

>アメリカに来るメーカーは無いんだろうか?
ニューヨークでショーをしたシューメーカーと言えば知ってる限りだと鈴木幸次だけかな。
(翻訳された)インタビューによるとこのサイト(StyleForum)で巻き起こった興味がショーの実現に大きな役割を果たしたとか。
つまり、我々が注文を保証できるくらいの興味を生み出せば他のメーカーもアメリカに来てくれるかもしれない。

●Fuuma
>三澤則行のブローグ:ウィーンスタイル(少しマテルナのDNAも入っているか)
ブーツタイプのに似たのをマテルナ靴店に飾ってたのを見た。
三澤則行が作ったのかな?

●nutcracker:台北、台湾
Yuki Shirahama Bottier

白濱結城はスピーゴラで働いた後でパリのアルタン・ボティエに行った。
彼のスタイルはフランスと、スピーゴラで獲得した日本/イタリア風味がベースになってるね。

セミブローグ
スピーゴラの代名詞である彫りの深い側面はMr.ボティエにもしっかりと生きている。
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クラシックなフルボディとフルボトムアップのカップトゥ、これはかなりフレンチだと思う。
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●clee1982:ニューヨーク市、ニューヨーク州、アメリカ
↑サイドのカットが凄くストレートだな。
この源流はどこかに他にあるんだろうか?

●meister
>セミブローグ
>スピーゴラの代名詞である彫りの深い側面はMr.ボティエにもしっかりと生きている。
つま先が素晴らしすぎる。

●Ilovelobbs
写真を見るたびに自分のイギリス製ビスポークシューズが笑えてくる。

●chogall:シリコンバレー、カリフォルニア州、アメリカ
↑イギリスが持ってるものと言えば遺産とアメリカ人へのアクセシビリティ位だな。
それ以外はユーラシア大陸の靴を下回っている。
言い換えるなら、イギリスのシューメーカーはたくさんの下請けを抱えているけど、その下請けはユーラシア大陸のヨーロッパ人と日本人という訳だ。

●Joshua Lee
>セミブローグ
>スピーゴラの代名詞である彫りの深い側面はMr.ボティエにもしっかりと生きている。
凄いな!
これはオーダーメイド?RTW?
幾ら位なんだろう?

●nutcracker:台北、台湾
↑Yuki Shirahama Bottierはビスポークオンリー。
このタイプは29万4000円からだね。




海外でも日本の靴職人の作る靴に注目している人がいるようです。
日本全国にこれだけたくさんの靴職人がいる事にも驚きです。



至高の靴職人: 関信義-手業とその継承に人生を捧げた男がいた
至高の靴職人: 関信義-手業とその継承に人生を捧げた男がいた