平和学習:支援します…琉球大生が企画会社設立

毎日新聞 2015年06月23日 12時39分(最終更新 06月23日 12時52分)

「がちゆん」代表・国仲瞬さん=沖縄県西原町の琉球大学で
「がちゆん」代表・国仲瞬さん=沖縄県西原町の琉球大学で

 琉球大(沖縄県西原町)の学生たちが平和学習を企画する会社を設立し、沖縄を訪れる本土の修学旅行生と地元の大学生が沖縄戦などについて考える討論会を開いている。

 ◇修学旅行生向けに討論会

 「また沖縄で戦争の悲劇を生んではいけないので米軍基地はいらない」「日本が他国から攻められないのは基地があるおかげ」。今月上旬、修学旅行で沖縄を訪れた私立桜丘高(愛知県豊橋市)の2年生約400人は沖縄戦の戦跡を巡った後に琉球大を訪れ、琉大生と意見交換した。

 討論会を企画したのは平和学習を支援する会社「がちゆん」で、代表は琉球大3年の国仲瞬さん(22)。中学の平和学習で戦争体験者の講話中に居眠りする同級生の姿や、平和祈念公園で悪ふざけする修学旅行生の振る舞いが気になった。「若者が自主的に平和を考える場を作りたい」と決意。大学入学後にサークル「がちゆん」を発足し、修学旅行で沖縄に来る高校に討論会の企画を投げかけ、実現した。

 昨年5月に会社組織に。社員4人は琉大生で、旅行会社と契約して昨年度は10校を受け入れ、今年度は約50校を予定。国仲さんは「本土の若者が沖縄の基地問題を自分の問題と捉えることにもつながれば」と話す。【川上珠実】

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