松本利夫らパフォーマー卒業　年内いっぱいで

　１９人組ダンス＆ボーカルグループ「ＥＸＩＬＥ」の松本利夫（４０）、ＵＳＡ（３８）、ＭＡＫＩＤＡＩ（３９）が今年いっぱいでパフォーマーを卒業する。２２日、所属事務所が発表した。３人は卒業後もＥＸＩＬＥのメンバーとして名を残し、松本は「劇団ＥＸＩＬＥ」の松組を旗揚げ。ＵＳＡはダンスで世界中の人々と交流し、ＭＡＫＩＤＡＩはＤＪとしてそれぞれ新たな可能性を求めて芸能活動を続ける。

　無名のストリートダンサーからグループを結成し、ＥＸＩＬＥを日本を代表するグループに育て上げてきた功労者たちが、ついに一線から身を引く決意をした。

　松本、ＵＳＡ、ＭＡＫＩＤＡＩの３人は連名で「今まで僕らの人生は、ずっと未開の地を開拓する人生でした。それは、まさにＥＸＩＬＥの名のとおり、放浪の旅でもありました。そして今、ＥＸＩＬＥとしてのひとつの活動を終え、新たな旅へ出るときがきました」と思いを語った。

　松本は「ＥＸＩＬＥを引退するわけでも卒業するわけでもありません。ＥＸＩＬＥのステージに立つこと以外に、ＥＸＩＬＥとしてやるべきことができたからです」と説明。来年から劇団ＥＸＩＬＥ内に「松組」を立ち上げ、プロデューサーとメンバーを兼務する組長に就任するという。

　その上で「松組は劇団の一組織としてスタートしますが、将来的には劇団ＥＸＩＬＥ自体をプロデュースし、ＥＸＩＬＥらしさを表現できるような存在になりたいと考えています」と野望もにじませた。

　ＵＳＡは、ダンスという共通言語を通じて世界中を旅するライフワーク「ＤＡＮＣＥ　ＥＡＲＴＨ」を続ける。「ダンスで日本中、そして世界中の人たちが笑顔になってほしい。そうすれば、きっとアース（地球）も笑顔になってくれるはず。そんな思いで活動していきたいと思っています」と決意を新たにした。

　「ＤＪ　ＭＡＫＩＤＡＩ」としての顔ももつＭＡＫＩＤＡＩは、ＥＸＩＬＥのリーダーのＨＩＲＯと「ｍ−ｆｌｏ」のＶＥＲＢＡＬ、ＤＪ　ＤＡＲＵＭＡとの４人組グループ「ＰＫＣＺ（ピーケーシーズ）」の一員として、ディスクジョッキーの仕事を本格化させる。

　「ＥＸＩＬＥの原点はストリートであり、クラブでした。クラブに行っても行かなくても、もっとたくさんの人にその楽しさを伝えたい。音楽を聴いて楽しんで、踊るという、僕らの原点を伝えていきたいと考えています」と意気込みを語った。

　３人は秋に開催予定のドームツアーでファンに勇姿を届けるつもりだ。

　３人は１９９８年、仕事も財産も失ったが、ダンスへの夢を捨てきれないでいた元「ＺＯＯ」のＨＩＲＯと運命的に出会い意気投合。「Ｊ　Ｓｏｕｌ　Ｂｒｏｔｈｅｒｓ（ＪＳＢ）」としてデビューし、２００１年にＡＴＳＵＳＨＩらを迎え入れ、６人組のＥＸＩＬＥとして再出発した。

　１３年にパフォーマーを勇退したＨＩＲＯはこの日、公式モバイルサイトで「苦楽を共にしてきた３人とは楽しいこともつらいことも悔しいことも…本当にたくさんの思い出があり、たくさんの光景を思い出します！！」と述懐し「ＪＳＢ時代を含めると約１６年ずっと夢に向かって頑張ってきた３人にはたくさんの感謝の気持ちと心からお疲れさまという気持ちでいっぱいです」とねぎらった。

　ＡＴＳＵＳＨＩも「どんなに（グループが）進化しようとも、まっちゃん、マキさん、うっさんは僕にとって絶対に消せない“仲間”であることに変わりはありません」と絆を強調した。