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【大相撲】

貴ノ浪葬儀に涙、涙、涙…

2015年6月23日 紙面から

(右から)しめやかに営まれた音羽山親方の葬儀・告別式。参列者の焼香を見守る喪主の陽子夫人(左)と貴乃花親方。=名古屋市守山区で(大橋脩人撮影)

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 急性心不全のため、20日に43歳の若さで亡くなった元大関貴ノ浪の音羽山親方(本名浪岡貞博)の葬儀・告別式が22日、名古屋市守山区の平安会館守山斎場で営まれた。貴乃花親方(元横綱)や八角親方(元横綱北勝海)、兄弟子だった元関脇貴闘力の鎌苅忠茂さんら約300人が参列し、最後の別れを惜しんだ。

 貴乃花親方をはじめ、幕内貴ノ岩、一門の親方らがひつぎを抱えながら、ゆっくりと霊きゅう車に向かう。「貴ノ浪〜!」「浪ちゃん!」「大関、ごっつあんでした〜!」。会場の外に詰め掛けた約100人の一般人らから掛け声が飛び、惜別の涙とともに故人を見送った。ひつぎには病気の薬の関係で食べられなかった大好物の納豆と長女からの手紙が納められた。

 祭壇に設けられたスクリーンには、妻陽子さんと出会ったころや大関昇進を決めて騎馬にまたがる様子など、10枚ほどの写真が映し出された。家族からのメッセージも読み上げられ、「誰に対しても分け隔てなく接する優しい人。どんな成績でも愚痴をこぼさない人。こんなにも家族を笑わせ、泣かせてくれる。あふれる涙も幸せの証し」との言葉が参列者の涙を誘った。

 同じ部屋で指導を受けてきた貴ノ岩は「非常に残念です。部屋の旅行でサイパンに行った時に一緒に飲んだのが一番の思い出です」と沈痛な面持ちで懐かしんだ。本場所を終えて毎日部屋に戻ると、ちゃんこを囲みながら音羽山親方と取組について話したという。「とにかく優しい。怒られたことがないですね。僕のことを信じている、と言ってくれたので、引退するまで裏切らないように頑張ります」とさらなる飛躍を誓った。(永井響太)

 

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